【完結】愛されて、愛されて、愛されて

野村にれ

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報告1

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 翌日、子猫のお世話はマーガレットが嬉々として行ってくれているために、フランアールはルジエールと共に、王宮に向かった。

「疲れは出ていないか?」
「ええ、しっかり寝ましたから問題ありません。子猫のお世話もお義母様がやってくださってますから」
「そうか、そうだな」

 ミハラとリルハは別の馬車に乗っており、馬車の中で二人きりだった。

「ハービル侯爵が説明をしてくださっている」
「ケルシュツ様が……そうですか、ではお話は早そうですわね」

 フランアールは報告が終わったら、どうしようかなと考えていると、ルジエールはチラチラ見ていた。

「何かありまして?」
「いや、その、治癒術まで使えるとは思っていなかった」
「ああ、でも触れなければならないので、限られますよ?」
「それでもだな」
「昔、お祖母様の傷を痛そうと触れたら、使えることに気付いたのです。治癒師の皆さんのようにはできませんから、傷とか火傷とかその程度ですよ?」

 試したことはないが、見えない病などはおそらく治せないと考えている。

「そ、そうか……きれいに治っている」
「それは良かったです」

 そんな話をしていると、王宮に着いた。

「認識阻害が必要か?」
「王宮で使ったら、不審者だと思われますわ」
「そうだな」

 フランアールが来ることは分かっていたために、王家は勢揃いし、ハービル侯爵も待ち構えていた。

「フラン、怪我はない?」

 入室すると素早い早さで、リアローズが駆け寄って、フランアールを抱きしめた。

「何も怪我しておりませんわ、昨日会った時のままです」
「良かったわ……あんな大きな魔獣が……驚いちゃったわ」
「でも、前はもっと大きかったような?」
「それでも、2体もいたのでしょう?ありがとう」
「お役に立てて光栄です」

 ふふんと言う顔で、笑うフランアールにリアローズは堪らない気持ちになった。

「んもう!可愛いんだから」
「ローズ、そろそろ話を聞こうではないか」
「あなたも心配だったくせに」

 リアローズの行動はいつものことなのだが、さすがにラルフリードも終わりそうにないので声を掛けた。

「それはそうだが……フラン、子猫は無事か?」
「はい、健康だと診てもらいましたわ。今はお義母様が面倒を看てくださってます」
「そうか、そうか。それは良かった。お茶を用意するから座りなさい」
「フランの好きなジャスミンティーよ」
「わあ!ありがとうございます」

 ルジエールも一応、付いて来たのだが、何て和やかな報告なのだろうかと思いながら、その様子を見つめていた。だが、ルジエール以外は驚いていないことから、いつものことなのだろう。

 ジャスミンティーとクッキーが用意されて、フランアールが一口飲んで、満足そうな顔をすると、高待遇の報告が始まった。

 皆が当然のようにフランアールに釘付けである。

「それで、どう倒したのだ?」
「一気に仕留めなければと思いましたので、私の前に吐いた火魔法を集めまして、それを半分にして、平らの円状にして回転する力で首を落としました」
「そうか」
「熱くて汗びっしょりになりました」
「大変だったな」

 リアローズ、エリクールとフリーラ、マイラースとアリーナも眉を下げて、痛ましい顔を向けている。

「いえ、皆が疲弊していくのが想像できましたので、最短を考えました。周りの木々も倒れてしまっていたので、思い切った攻撃ができました」
「ハービル侯爵」
「素晴らしい判断だったと思います。魔術師団長としても感謝いたします」

 フランアールはにっこりと笑っていて、ハービル侯爵も同じ顔を向けた。

「団長さんに褒められるなんて光栄ですわ」
「ミハラ、リルハ、映像は撮っていないの?」
「撮っております。こちらでございます」

 リルハは記録した魔道具のフィルムをリアローズに差し出した。ルジエールはいつの間にと思ったが、ミハラやリルハの方は見ていなかった。
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