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流行り病の規制も解除されたころ、バトワスの元へハビット王国のルークア王太子殿下から手紙が届いた。
始めは流行り病のことが書かれていたが、実は気になることが分かったというものであった。手紙には詳しく書くことは控えるが、知りたいのはフォンターナ家のことで、詳しく教えて貰えないかというものであった。
「フォンターナ家のことを…?」
実際に見て貰えたらと思うが、古い書物に理由があり、持ち出すと紙が崩れる恐れがあることから、持ち出すことは出来ないので、お持ちすることは難しい。
可能であれば、こちらに来て貰って見て貰えたらと書かれていた。
手紙に書かれていたからと言って、勝手にフォンターナ家のことを、特に今の状況では伝えるわけにはいかないことは、バトワスにも分かった。
バトワスは自分で判断することは出来ないために、手紙を見せて、オイスラッドに相談することにした。
「フォンターナ家のことを?」
「はい、そのようです」
「何かハビット王国に関係があるということか?」
「そういうことではないでしょうか」
オイスラッドは、ゆっくりと首を捻った。
「だが、フォンターナ家のことと言っても…」
「最初は男爵だったのですよね?」
「ああ、男爵、子爵、伯爵となったとされているが…ハビット王国との関わりがあるとは聞いたことがないが?」
オイスラッドもバトワスも、生まれた時からフォンターナ家は伯爵家であった。
オイスラッドは爵位を返上したことで、手続きもあり、フォンターナ家のことを知る機会はあったが、商会、騎士などとして国に貢献したことで、爵位を上げていたが、ハビット王国と関りがあるような記述はなかった。
「実は何かあるのでしょうか」
「いや、これまでの陞爵の経緯、家族などは書かれていたが、それ以外のことは書いていなかった。詳しくと言ってもそれ以上のことは分からない」
「そうですか」
バトワスもそのような繋がりがあれば、誰かが気付いていたと思ってはいた。
「だが、今はエルム夫人はレオラッド大公閣下の妻だ。いくら我が国の話でも、勝手に伝えることは出来ない」
「はい、そう思い、父上に相談に来たのです」
「あちらはオルタナ王国にいることは、知らないのだろうな…だが理由があると言うのは気になる」
「はい」
見に来て欲しいということは、間違いなく何か理由があるということだろう。
「だが、まだ理由も分からないのに、レオラッド大公閣下に問い合わせるのはな…」
「我々は皆が知ることだけを話し、詳しいことはレオラッド大公閣下へと伝えましょうか」
「ああ、それなら、いいかもしれないな」
知りたいのはハビット王国であることから、あちらから問い合わせて貰えばいいと、オイスラッドも考えた。
「では、レオラッド大公閣下のことは書かず、話せることがあるか分からないが、伺わせて貰うと返事をさせて貰ってよろしいでしょうか」
「そうしてくれ。後、子どもたちの縁談はどうなっている?」
バトワスはオイスラッドから王太子はいなくなり、王妃も失っている状態であるために、王子と王女の婚約者を早く決める様に言われていた。
「アッシュ、アマリリス、ライラック、マグノリアには、婚約を結んでいない、問題のない令嬢と令息の資料を渡してあります」
まだ婚約してない令嬢や令息、人となりをを調べて貰い、その中から相手を考えるように言ってある。
カメリアは療養中のままであるために外しているが、オークリーも留学から戻り次第、同様に決めて貰うつもりである。
アマリリスは留学先のことを知っている者も多く、断られる可能性が高いが、断られた方が現実を見るのではないかと、参加させることにした。
マグノリアもまだ早いと思っていたが、異性に対する様子を見る限り、見付ける方針の方がいい判断した。
下のオーキッド、ヴァイオラは上が決まってからと思っている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日もお読みいただきありがとうございます。
旧年中はお世話になりました
今年もよろしくお願いいたします
どのくらいになるか分かりませんが、
ここから最終回に向かっていく予定です。
始めは流行り病のことが書かれていたが、実は気になることが分かったというものであった。手紙には詳しく書くことは控えるが、知りたいのはフォンターナ家のことで、詳しく教えて貰えないかというものであった。
「フォンターナ家のことを…?」
実際に見て貰えたらと思うが、古い書物に理由があり、持ち出すと紙が崩れる恐れがあることから、持ち出すことは出来ないので、お持ちすることは難しい。
可能であれば、こちらに来て貰って見て貰えたらと書かれていた。
手紙に書かれていたからと言って、勝手にフォンターナ家のことを、特に今の状況では伝えるわけにはいかないことは、バトワスにも分かった。
バトワスは自分で判断することは出来ないために、手紙を見せて、オイスラッドに相談することにした。
「フォンターナ家のことを?」
「はい、そのようです」
「何かハビット王国に関係があるということか?」
「そういうことではないでしょうか」
オイスラッドは、ゆっくりと首を捻った。
「だが、フォンターナ家のことと言っても…」
「最初は男爵だったのですよね?」
「ああ、男爵、子爵、伯爵となったとされているが…ハビット王国との関わりがあるとは聞いたことがないが?」
オイスラッドもバトワスも、生まれた時からフォンターナ家は伯爵家であった。
オイスラッドは爵位を返上したことで、手続きもあり、フォンターナ家のことを知る機会はあったが、商会、騎士などとして国に貢献したことで、爵位を上げていたが、ハビット王国と関りがあるような記述はなかった。
「実は何かあるのでしょうか」
「いや、これまでの陞爵の経緯、家族などは書かれていたが、それ以外のことは書いていなかった。詳しくと言ってもそれ以上のことは分からない」
「そうですか」
バトワスもそのような繋がりがあれば、誰かが気付いていたと思ってはいた。
「だが、今はエルム夫人はレオラッド大公閣下の妻だ。いくら我が国の話でも、勝手に伝えることは出来ない」
「はい、そう思い、父上に相談に来たのです」
「あちらはオルタナ王国にいることは、知らないのだろうな…だが理由があると言うのは気になる」
「はい」
見に来て欲しいということは、間違いなく何か理由があるということだろう。
「だが、まだ理由も分からないのに、レオラッド大公閣下に問い合わせるのはな…」
「我々は皆が知ることだけを話し、詳しいことはレオラッド大公閣下へと伝えましょうか」
「ああ、それなら、いいかもしれないな」
知りたいのはハビット王国であることから、あちらから問い合わせて貰えばいいと、オイスラッドも考えた。
「では、レオラッド大公閣下のことは書かず、話せることがあるか分からないが、伺わせて貰うと返事をさせて貰ってよろしいでしょうか」
「そうしてくれ。後、子どもたちの縁談はどうなっている?」
バトワスはオイスラッドから王太子はいなくなり、王妃も失っている状態であるために、王子と王女の婚約者を早く決める様に言われていた。
「アッシュ、アマリリス、ライラック、マグノリアには、婚約を結んでいない、問題のない令嬢と令息の資料を渡してあります」
まだ婚約してない令嬢や令息、人となりをを調べて貰い、その中から相手を考えるように言ってある。
カメリアは療養中のままであるために外しているが、オークリーも留学から戻り次第、同様に決めて貰うつもりである。
アマリリスは留学先のことを知っている者も多く、断られる可能性が高いが、断られた方が現実を見るのではないかと、参加させることにした。
マグノリアもまだ早いと思っていたが、異性に対する様子を見る限り、見付ける方針の方がいい判断した。
下のオーキッド、ヴァイオラは上が決まってからと思っている。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
旧年中はお世話になりました
今年もよろしくお願いいたします
どのくらいになるか分かりませんが、
ここから最終回に向かっていく予定です。
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