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ハビット王国へ
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正直、あまり喜んでいる様子はなかった。
特に王女たちは今でも他国に嫁ごうと考えていた。だが留学先は制限され、他国から留学を希望することもないために、出会いもない。
群がろうとしたエノン公子のことも、まだバトワスに、どうにかならないと言っていたほどである。
貴族の中には他国に伝手があったのか、嫁いだ者もいるが、ごく僅かである。
王家は国外は娶ることも、嫁がせることも難しいので、国内で見付けるしかない。それも断られる可能性もあることも伝えてある。
「いずれガーデンパーティーを行う予定となっています」
夜会では年齢も制限され、風紀のことも考え、昼間のガーデンパーティーとすることにした。どちらにしてもバトワスが戻ってから、纏めることになるだろう。
「そうか、子どもたちのことは目を光らせて置く」
「よろしくお願いいたします」
離縁や流行り病などもあったので、先延ばしにしていたが、そろそろ決めなくてはならない。王家が決まれば、他の貴族も婚約をきちんと決めるだろう。
子どもも多いために、後継者と結婚することすら難しい。
恋愛結婚とは言われているが、アジェル王国が認めたわけではなく、破綻している者も多いため、現実を見ている子どもは賢い選択をするだろう。
だが、両親から聞いたのか、恋愛結婚が素晴らしいと思い、運命の相手を探すなどと、夢見がちなことを言っている者もいた。
しかも、それを過ごし易い他国に求めようとしたようだが、断られている。
他国も恋愛結婚がないわけではない、ただアジェル王国は恋愛結婚と言われているが、それは婚約者がいるのに不貞を働き、その不貞相手と結婚したという意味であることも、バトワスは理解していた。
早々に婚約していた後継者はちやほやされることで、不貞や不貞未遂で、子どもは沢山いるので、後継者を外れた者も多い。
これ以上、恋愛結婚の時代を続けるわけにはいかないために、そういった部分を調べた上で、資料を渡したのである。
幸せになって欲しいという気持ちはあるが、私のようにではなく、これから国のためを考えてくれる相手と結婚して貰いたい。
ハビット王国に行くことになったと伝えると、子どもたちは出会いを求めているのか、同行したいと言い出したが、同行させる気はなく、婚約のことをきちんと考えるように話して、ハビット王国へ旅立った。
ハビット王国に入国すると、バトワスは初めてやって来たが、確かに空気がどこかアジェル王国と同じようだと感じた。
王宮に着くと、ルークア王太子殿下とパーメリア王太子妃殿下、メーリン王女殿下が待っており、パーメリアとは初対面であったために挨拶を交わした。
「わざわざ申し訳ありません」
「いえ、出迎えありがとうございます。お力になれるといいのですが」
「昼食後に早速、見て貰ってもよろしいでしょうか」
「はい、よろしくお願いいたします」
昼食を取り、バトワスはその理由という書物のある場所に、ルークア王太子殿下に案内された。
「掃除はしたのですが、まだ埃が酷く申し訳ないのですが、こちらです」
書庫のようで、確かに誇りっぽかったが、あまり日を当てないようにし、無暗に動かすことが出来ないために、あまり掃除が出来ないのだろうと感じた。
新しく運び入れたのだろう机の上には、何冊かのボロボロの本のようなものが開かれた状態で、置いてあった。
「ここです」
ルークアが指さした場所には、擦れてしまっていたが、ターナ家、去ると書かれていた。
「ターナ家?」
「はい、あとこちらです」
そして、こちらも擦れてしまっていたが、天候、不良、不明、フォターナ家、呪いかと、書かれていた。
「フォターナ家…」
先程はターナ家であったが、次はフォターナ家と何とか読める物であった。
特に王女たちは今でも他国に嫁ごうと考えていた。だが留学先は制限され、他国から留学を希望することもないために、出会いもない。
群がろうとしたエノン公子のことも、まだバトワスに、どうにかならないと言っていたほどである。
貴族の中には他国に伝手があったのか、嫁いだ者もいるが、ごく僅かである。
王家は国外は娶ることも、嫁がせることも難しいので、国内で見付けるしかない。それも断られる可能性もあることも伝えてある。
「いずれガーデンパーティーを行う予定となっています」
夜会では年齢も制限され、風紀のことも考え、昼間のガーデンパーティーとすることにした。どちらにしてもバトワスが戻ってから、纏めることになるだろう。
「そうか、子どもたちのことは目を光らせて置く」
「よろしくお願いいたします」
離縁や流行り病などもあったので、先延ばしにしていたが、そろそろ決めなくてはならない。王家が決まれば、他の貴族も婚約をきちんと決めるだろう。
子どもも多いために、後継者と結婚することすら難しい。
恋愛結婚とは言われているが、アジェル王国が認めたわけではなく、破綻している者も多いため、現実を見ている子どもは賢い選択をするだろう。
だが、両親から聞いたのか、恋愛結婚が素晴らしいと思い、運命の相手を探すなどと、夢見がちなことを言っている者もいた。
しかも、それを過ごし易い他国に求めようとしたようだが、断られている。
他国も恋愛結婚がないわけではない、ただアジェル王国は恋愛結婚と言われているが、それは婚約者がいるのに不貞を働き、その不貞相手と結婚したという意味であることも、バトワスは理解していた。
早々に婚約していた後継者はちやほやされることで、不貞や不貞未遂で、子どもは沢山いるので、後継者を外れた者も多い。
これ以上、恋愛結婚の時代を続けるわけにはいかないために、そういった部分を調べた上で、資料を渡したのである。
幸せになって欲しいという気持ちはあるが、私のようにではなく、これから国のためを考えてくれる相手と結婚して貰いたい。
ハビット王国に行くことになったと伝えると、子どもたちは出会いを求めているのか、同行したいと言い出したが、同行させる気はなく、婚約のことをきちんと考えるように話して、ハビット王国へ旅立った。
ハビット王国に入国すると、バトワスは初めてやって来たが、確かに空気がどこかアジェル王国と同じようだと感じた。
王宮に着くと、ルークア王太子殿下とパーメリア王太子妃殿下、メーリン王女殿下が待っており、パーメリアとは初対面であったために挨拶を交わした。
「わざわざ申し訳ありません」
「いえ、出迎えありがとうございます。お力になれるといいのですが」
「昼食後に早速、見て貰ってもよろしいでしょうか」
「はい、よろしくお願いいたします」
昼食を取り、バトワスはその理由という書物のある場所に、ルークア王太子殿下に案内された。
「掃除はしたのですが、まだ埃が酷く申し訳ないのですが、こちらです」
書庫のようで、確かに誇りっぽかったが、あまり日を当てないようにし、無暗に動かすことが出来ないために、あまり掃除が出来ないのだろうと感じた。
新しく運び入れたのだろう机の上には、何冊かのボロボロの本のようなものが開かれた状態で、置いてあった。
「ここです」
ルークアが指さした場所には、擦れてしまっていたが、ターナ家、去ると書かれていた。
「ターナ家?」
「はい、あとこちらです」
そして、こちらも擦れてしまっていたが、天候、不良、不明、フォターナ家、呪いかと、書かれていた。
「フォターナ家…」
先程はターナ家であったが、次はフォターナ家と何とか読める物であった。
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