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オルタナ王国へ
メーリンと研究員であるトーマスたちは二日掛けて、オルタナ王国にやって来た。
船を持っていないハビット王国からオルタナ王国に行くには、大きく迂回して、来なければならなかった。
流行り病は減ったとはいえ、入国には念のために、何か症状はないかと問診などは行われているので、時間も掛かる。
皆、体調を崩すことはなかったので、入国は無事に出来たものの、情報は得られていないままであるために、フォンターナ家がどこにあるか分からず、到着してから聞くしかないと考えていた。
到着した日は疲れもあったので、ホテルで休み、翌日から動くことにした。
メーリンは既に到着して、後は会って話を聞けばいいと安易に考えていた。
元よりフォターナ家がフォンターナ家ではない場合も、そうであったとしても何も知らないという場合も、有力な話が出るかは分からないが、糸口がもしかしたら間近に迫ってい気持ちは、オルタナ王国にいることで、さらに高まっていた。
だが、同時にメーリンには現実も迫っていた。
婚約を調査のことで先延ばしにしていたが、さすがに20歳を超え、両親から婚約者を決める様に言われており、ハビット王国を離れる可能性があった。
戻ったら、兄夫妻と両親に婚約について話すつもりでいる。
縁談は今までも他国や自国からいくつかあり、両親は良い縁談はどんどんなくなってしまうと言っていたが、国のために研究をしていることから、両親もメーリンの気持ちを汲んで断ってくれていた。
自国なら研究も続けられるのではないかと兄は言ってくれたが、他国に嫁ぐ方が国のためになることは分かっていた。
だが、国を離れることになれば、研究は出来なくなる。
無理を言って自国で結婚したとしても、どこかの貴族夫人となれば、付き合いや出産で、今のように動くことは出来なくなる可能性もあるからであった。
何か功績を作ってから去りたい、国のために王女として何か残したい。それがメーリンのプライドであった。
翌日、朝からフォンターナ家を探すことにした。出来れば、どのような方なのかも知っておきたかった。
「王女殿下、まずはフォンターナ家はどこか聞くだけ聞いてみましょう」
「ええ、そうね」
王都には案内所のようなものがあるはずだと、借りた馬車で中心部にやって来た。とても活気があり、賑わっている。
天候もハビット王国と比べるまでもなく、肌で感じられるほど、日差しは温かいが、時折優しい風が吹き、とても過ごし易かった。
羨ましくはないと言えば嘘になるが、誰も口にはしない。
メーリンは自国を出て、過ごし易い気候で、水不足にも悩まされず、良い暮らしをしたいと考えているアジェル王国の王女たちとは違い、ハビット王国がこのような天候に恵まれることが望みであった。
「フォンターナ家に行きたいのですが、迷ってしまいまして」
無害そうな顔をしたトーマスが、案内所を見付けて、聞いていた。
「フォンターナ家ですか、それなら」
スタッフは行き方を説明し、あっさりとフォンターナ家の邸の場所は判明した。これならばと、トーマスは情報を問うことにした。
「ご当主はどのような方なのでしょうか」
「約束をしているのではないのですか?」
フォンターナ家に約束をせずに伺うような方は、存在しないと思っているスタッフは訝し気に返答した。
「そうなのですが、直接会うのは初めてでして」
「そうですか、これまでは手紙でやり取りを?」
「はい、そうなんです。心構えをと思いまして」
「大変素晴らしい方です。それ以上を私から言うことはございません」
「そうですよね、不躾な質問を申し訳ありませんでした」
怪しまれては不味いと引き下がったが、情報は聞き出せず、肩を落とすことになり、馬車に戻ると分からなかったのかとトーマスに感じた。
船を持っていないハビット王国からオルタナ王国に行くには、大きく迂回して、来なければならなかった。
流行り病は減ったとはいえ、入国には念のために、何か症状はないかと問診などは行われているので、時間も掛かる。
皆、体調を崩すことはなかったので、入国は無事に出来たものの、情報は得られていないままであるために、フォンターナ家がどこにあるか分からず、到着してから聞くしかないと考えていた。
到着した日は疲れもあったので、ホテルで休み、翌日から動くことにした。
メーリンは既に到着して、後は会って話を聞けばいいと安易に考えていた。
元よりフォターナ家がフォンターナ家ではない場合も、そうであったとしても何も知らないという場合も、有力な話が出るかは分からないが、糸口がもしかしたら間近に迫ってい気持ちは、オルタナ王国にいることで、さらに高まっていた。
だが、同時にメーリンには現実も迫っていた。
婚約を調査のことで先延ばしにしていたが、さすがに20歳を超え、両親から婚約者を決める様に言われており、ハビット王国を離れる可能性があった。
戻ったら、兄夫妻と両親に婚約について話すつもりでいる。
縁談は今までも他国や自国からいくつかあり、両親は良い縁談はどんどんなくなってしまうと言っていたが、国のために研究をしていることから、両親もメーリンの気持ちを汲んで断ってくれていた。
自国なら研究も続けられるのではないかと兄は言ってくれたが、他国に嫁ぐ方が国のためになることは分かっていた。
だが、国を離れることになれば、研究は出来なくなる。
無理を言って自国で結婚したとしても、どこかの貴族夫人となれば、付き合いや出産で、今のように動くことは出来なくなる可能性もあるからであった。
何か功績を作ってから去りたい、国のために王女として何か残したい。それがメーリンのプライドであった。
翌日、朝からフォンターナ家を探すことにした。出来れば、どのような方なのかも知っておきたかった。
「王女殿下、まずはフォンターナ家はどこか聞くだけ聞いてみましょう」
「ええ、そうね」
王都には案内所のようなものがあるはずだと、借りた馬車で中心部にやって来た。とても活気があり、賑わっている。
天候もハビット王国と比べるまでもなく、肌で感じられるほど、日差しは温かいが、時折優しい風が吹き、とても過ごし易かった。
羨ましくはないと言えば嘘になるが、誰も口にはしない。
メーリンは自国を出て、過ごし易い気候で、水不足にも悩まされず、良い暮らしをしたいと考えているアジェル王国の王女たちとは違い、ハビット王国がこのような天候に恵まれることが望みであった。
「フォンターナ家に行きたいのですが、迷ってしまいまして」
無害そうな顔をしたトーマスが、案内所を見付けて、聞いていた。
「フォンターナ家ですか、それなら」
スタッフは行き方を説明し、あっさりとフォンターナ家の邸の場所は判明した。これならばと、トーマスは情報を問うことにした。
「ご当主はどのような方なのでしょうか」
「約束をしているのではないのですか?」
フォンターナ家に約束をせずに伺うような方は、存在しないと思っているスタッフは訝し気に返答した。
「そうなのですが、直接会うのは初めてでして」
「そうですか、これまでは手紙でやり取りを?」
「はい、そうなんです。心構えをと思いまして」
「大変素晴らしい方です。それ以上を私から言うことはございません」
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