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ハビット王国の変化1
ハビット王国では、翌日から何かがすぐに変わるようなことはなかったが、雨は降らないが、風の強い日が増え、一ヶ月後には食事の質が落ちていた。
「パンが変わったのか?」
さすがにいつものふっくらとしたパンではないことに、プレストも気付いた。
「はい…報告書を出した通り、砂糖が品薄で輸入が出来なくなったようです」
プレストも報告書を読み、いずれ減らすことになるかもしれないことは知っていたが、一時的な事だろうと思っていた。
「砂糖は輸入が出来るようになるまでは、パンもですが、菓子類も難しいです」
「いや、それは仕方ないだろう」
砂糖が残り少なく、パンに甘みも膨らみも足りない。料理長は苦肉の策として、主食のパンの砂糖の量を減らすしかなかった。
このまま続けば、パンも作れなくなることも想定していた。
「他の取引先を当っているようですが、思ったよりも高額でして…」
「ああ…」
この金額ならば輸入が出来るという値段は、3倍の額で、さすがに許可することは出来なかった。
「砂糖は塩と違って、多く使うものですから」
「全ての商会か?」
「そのようです」
王家の使う商会は数件あるが、どの商会に頼んでも同じであった。
その後、砂糖は序の口で、自国でも野菜などを全く作っていないわけではないが、水不足で育たないことも多く、輸入品の方が安く購入が出来るので、ほぼ輸入に頼っていた。
だが大豆、野菜、果物、肉、魚介類も自国産よりも輸入の方が高くなってしまい、輸入が出来なくなっていった。加工品も同様であった。
ハビット王国は小麦、とうもろこし、綿花の栽培で成り立っていた。
ただ、どれもトップクラスというわけではなく、他に安くて、質のいい多くの生産量を誇る国がある。
アジェル王国も、同じような気候になってしまったために小麦、とうもろこし、綿花の栽培を行っているが、同様の有様である。
メーリンは研究を続けながらも、どこか身が入らず、フォターナ家のこともあれ以来、見付かることもなかった。
それに加えて、食事の質は下がり、王家では毎日お菓子が出て来ていたが、砂糖がないので、なくなってしまった。
果物などがあれば、まだ違っただろうが、果物は勿論、カカオやアーモンドなどナッツも入って来ない。
いつも一緒に楽しんでいたパーメリア王太子妃相手に、愚痴をこぼしていた。
「クッキーやケーキが食べたいですわね」
「ええ、でもパン屋もケーキ屋も成り立っていないという話ですよ」
「そうなのね…まさかこんなことになるなんて思わなかったわ。お土産ももうなくなってしまったし、オルタナ王国でお土産を買うのは嫌だったから、買わなかったけど、買って来れば良かったわ」
オルタナ王国で買うのが嫌だというのは後付けで、買い物などすることは出来ないまま帰ることになったからである。
パーメリアにはルークアが不安にさせてはならないと、メーリンことはまだ伝えないまま、輸入不足に奔走していた。
「何か美味しそうな物でもありましたの?」
「いえ、お店には入っていないのだけど、立派な商会がありましたわ」
それはレオラッド大公閣下たちが入っていった商会のことで、一等地に3階建ての立派な建物であった。
「まあ、きっと素晴らしい商品があるのでしょうね」
「いっ、いえ、王族が行くような商会ではないと思うわ」
「そうなの?」
メーリンは妻は忙しいと言いながら買い物しているのなら、時間を取るべきではないかと思った怒りが思い出されていた。
「派手だったから、平民向けではないかしら」
「派手なの?」
「ええ、立派ではあったけど下品な派手さだったわ」
「平民や旅行者に向けて、商会だけでも目立つようにしたのかもしれませんね」
「ええ、きっとそうだわ」
レオラッド大公閣下家族が入って行ったのだから、そんなことはあり得ないのだが、見ていないパーメリアには分かるはずもなかった。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は予定通り17時にもう1話、投稿いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
「パンが変わったのか?」
さすがにいつものふっくらとしたパンではないことに、プレストも気付いた。
「はい…報告書を出した通り、砂糖が品薄で輸入が出来なくなったようです」
プレストも報告書を読み、いずれ減らすことになるかもしれないことは知っていたが、一時的な事だろうと思っていた。
「砂糖は輸入が出来るようになるまでは、パンもですが、菓子類も難しいです」
「いや、それは仕方ないだろう」
砂糖が残り少なく、パンに甘みも膨らみも足りない。料理長は苦肉の策として、主食のパンの砂糖の量を減らすしかなかった。
このまま続けば、パンも作れなくなることも想定していた。
「他の取引先を当っているようですが、思ったよりも高額でして…」
「ああ…」
この金額ならば輸入が出来るという値段は、3倍の額で、さすがに許可することは出来なかった。
「砂糖は塩と違って、多く使うものですから」
「全ての商会か?」
「そのようです」
王家の使う商会は数件あるが、どの商会に頼んでも同じであった。
その後、砂糖は序の口で、自国でも野菜などを全く作っていないわけではないが、水不足で育たないことも多く、輸入品の方が安く購入が出来るので、ほぼ輸入に頼っていた。
だが大豆、野菜、果物、肉、魚介類も自国産よりも輸入の方が高くなってしまい、輸入が出来なくなっていった。加工品も同様であった。
ハビット王国は小麦、とうもろこし、綿花の栽培で成り立っていた。
ただ、どれもトップクラスというわけではなく、他に安くて、質のいい多くの生産量を誇る国がある。
アジェル王国も、同じような気候になってしまったために小麦、とうもろこし、綿花の栽培を行っているが、同様の有様である。
メーリンは研究を続けながらも、どこか身が入らず、フォターナ家のこともあれ以来、見付かることもなかった。
それに加えて、食事の質は下がり、王家では毎日お菓子が出て来ていたが、砂糖がないので、なくなってしまった。
果物などがあれば、まだ違っただろうが、果物は勿論、カカオやアーモンドなどナッツも入って来ない。
いつも一緒に楽しんでいたパーメリア王太子妃相手に、愚痴をこぼしていた。
「クッキーやケーキが食べたいですわね」
「ええ、でもパン屋もケーキ屋も成り立っていないという話ですよ」
「そうなのね…まさかこんなことになるなんて思わなかったわ。お土産ももうなくなってしまったし、オルタナ王国でお土産を買うのは嫌だったから、買わなかったけど、買って来れば良かったわ」
オルタナ王国で買うのが嫌だというのは後付けで、買い物などすることは出来ないまま帰ることになったからである。
パーメリアにはルークアが不安にさせてはならないと、メーリンことはまだ伝えないまま、輸入不足に奔走していた。
「何か美味しそうな物でもありましたの?」
「いえ、お店には入っていないのだけど、立派な商会がありましたわ」
それはレオラッド大公閣下たちが入っていった商会のことで、一等地に3階建ての立派な建物であった。
「まあ、きっと素晴らしい商品があるのでしょうね」
「いっ、いえ、王族が行くような商会ではないと思うわ」
「そうなの?」
メーリンは妻は忙しいと言いながら買い物しているのなら、時間を取るべきではないかと思った怒りが思い出されていた。
「派手だったから、平民向けではないかしら」
「派手なの?」
「ええ、立派ではあったけど下品な派手さだったわ」
「平民や旅行者に向けて、商会だけでも目立つようにしたのかもしれませんね」
「ええ、きっとそうだわ」
レオラッド大公閣下家族が入って行ったのだから、そんなことはあり得ないのだが、見ていないパーメリアには分かるはずもなかった。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は予定通り17時にもう1話、投稿いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
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