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ハビット王国の変化2
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「でも、いつになったら品薄が解消されるのかしら」
「ええ、ルークア様も他国に手紙を出したりしたようですけど、難しいみたいなの」
「そうなのね…困ったわね」
「そうね…実家にも聞いてみたのだけど、同じみたい」
パーメリアも侯爵令嬢であったことから、お菓子が当たり前にある生活であった。
何時まで経っても、輸入が再開されることはなく、商会が皆から責められることになっていた。商会も売りたいが売る物がないのだから、どうにもならない。
個人的に輸入をしている裕福な貴族もおらず、商会に頼りきりであった。
他国に嫁いだ者、知り合いを頼ってはみたが、どうやって運ぶのかと言われれば、陸路では時間が掛かり、船を持っていないハビット王国は誰かに運んで貰わなくてはならず、費用は安いものではない。
商会は卸売から購入をしているために、各々が直接、頼みに行くことにした。
卸売は商会から商品を仕入れて、ハビット王国まで届けて貰う。船を持っていないハビット王国には運搬料は掛かるが、それでも安く仕入れることが出来ていた。
ミーシュ商会会長は、15時間掛かる隣の隣にあるスオーン王国にある、卸売のアペンを訪ねた。
「いつになったら輸入が再開するのですか?」
「正確には輸入は出来るが、値段はこの前お伝えした通りです」
「え?品薄ではないのですか!」
「ハビット王国に卸す分は、品薄だったのです。注文を受けていた物は何とか届きましたでしょう?」
品薄だと言ったのは、用意するのに時間が掛かったからである。
「本来は、仕入れ先の輸出国にハビット王国は入っていなかったんだ」
「どういうことですか?」
「仕入れ先に、輸出する国を申請しなければならなかった。そこにハビット王国は入っていなかったが、輸出させて貰っていたんだ」
「だったら」
「バレてしまったんだよ、それで私も契約を切られそうになったんだ」
本来なら切られるところだったが、違約金を払い、次はないということで、どうにか続けて貰うことになった。次は違約金では済まない。
「だが、もう何十年も前からの付き合いではないですか」
「それでも、そちらに輸出をしたら本当に切られて、次は違約金だけでは済まないのです」
確かに最近、取引を始めたわけではない。
だからこそ、既に注文を受けていた商品を赤字でも用意したのは、せめてもの情けであった。
「一体、どこの商会なんですか?」
「ディールだよ」
「ディール?そんな…」
商人なら誰でも知っている大きなという言葉では足りないほどの、大商会であった。実店舗はないので、商会に商品を卸して、利益を得ている。
「なぜ我が国が入っていないのでしょう?」
「それは知りません。ハビット王国だけではなく、品質のために限られた国にしか輸出していない」
「品質に問題など…」
「ないから卸していた。だがあちらが認めないと言えば、終わりだよ」
「ディールは、どこにあるのでしょうか?」
「分からない、私は窓口になっている商会に頼んでいたんだ。そこから呼び出されて、問い詰められたんだ。だから、ディールの商品を売ることは二度と出来ない」
「そんな…」
ミーシュ商会会長は先代から卸売に頼っており、他国に伝手は少ない。既に頼んだが、良い返事は貰えていない。
「うちとしては、別の商品を購入して貰うしかない」
「他に同じくらいの値段の商会は?」
「あったら、そこから仕入れているよ」
思わず、当たり前のことを聞いてしまい、答えも当たり前のものであった。
「窓口はどこなのでしょうか?オルタナ王国のJSという商会だよ」
「オルタナ王国ですか…」
「窓口になっていると言っても、あちらも大変忙しい。JSで購入して持ち帰ることも不可だ、JSは国内販売のみ、ディールは転売や譲るなどの行為も禁じている」
ミーシュ商会会長はどうにかJSから購入すればと考えたが、浅墓な野望は打ち砕かれることになった。
「ええ、ルークア様も他国に手紙を出したりしたようですけど、難しいみたいなの」
「そうなのね…困ったわね」
「そうね…実家にも聞いてみたのだけど、同じみたい」
パーメリアも侯爵令嬢であったことから、お菓子が当たり前にある生活であった。
何時まで経っても、輸入が再開されることはなく、商会が皆から責められることになっていた。商会も売りたいが売る物がないのだから、どうにもならない。
個人的に輸入をしている裕福な貴族もおらず、商会に頼りきりであった。
他国に嫁いだ者、知り合いを頼ってはみたが、どうやって運ぶのかと言われれば、陸路では時間が掛かり、船を持っていないハビット王国は誰かに運んで貰わなくてはならず、費用は安いものではない。
商会は卸売から購入をしているために、各々が直接、頼みに行くことにした。
卸売は商会から商品を仕入れて、ハビット王国まで届けて貰う。船を持っていないハビット王国には運搬料は掛かるが、それでも安く仕入れることが出来ていた。
ミーシュ商会会長は、15時間掛かる隣の隣にあるスオーン王国にある、卸売のアペンを訪ねた。
「いつになったら輸入が再開するのですか?」
「正確には輸入は出来るが、値段はこの前お伝えした通りです」
「え?品薄ではないのですか!」
「ハビット王国に卸す分は、品薄だったのです。注文を受けていた物は何とか届きましたでしょう?」
品薄だと言ったのは、用意するのに時間が掛かったからである。
「本来は、仕入れ先の輸出国にハビット王国は入っていなかったんだ」
「どういうことですか?」
「仕入れ先に、輸出する国を申請しなければならなかった。そこにハビット王国は入っていなかったが、輸出させて貰っていたんだ」
「だったら」
「バレてしまったんだよ、それで私も契約を切られそうになったんだ」
本来なら切られるところだったが、違約金を払い、次はないということで、どうにか続けて貰うことになった。次は違約金では済まない。
「だが、もう何十年も前からの付き合いではないですか」
「それでも、そちらに輸出をしたら本当に切られて、次は違約金だけでは済まないのです」
確かに最近、取引を始めたわけではない。
だからこそ、既に注文を受けていた商品を赤字でも用意したのは、せめてもの情けであった。
「一体、どこの商会なんですか?」
「ディールだよ」
「ディール?そんな…」
商人なら誰でも知っている大きなという言葉では足りないほどの、大商会であった。実店舗はないので、商会に商品を卸して、利益を得ている。
「なぜ我が国が入っていないのでしょう?」
「それは知りません。ハビット王国だけではなく、品質のために限られた国にしか輸出していない」
「品質に問題など…」
「ないから卸していた。だがあちらが認めないと言えば、終わりだよ」
「ディールは、どこにあるのでしょうか?」
「分からない、私は窓口になっている商会に頼んでいたんだ。そこから呼び出されて、問い詰められたんだ。だから、ディールの商品を売ることは二度と出来ない」
「そんな…」
ミーシュ商会会長は先代から卸売に頼っており、他国に伝手は少ない。既に頼んだが、良い返事は貰えていない。
「うちとしては、別の商品を購入して貰うしかない」
「他に同じくらいの値段の商会は?」
「あったら、そこから仕入れているよ」
思わず、当たり前のことを聞いてしまい、答えも当たり前のものであった。
「窓口はどこなのでしょうか?オルタナ王国のJSという商会だよ」
「オルタナ王国ですか…」
「窓口になっていると言っても、あちらも大変忙しい。JSで購入して持ち帰ることも不可だ、JSは国内販売のみ、ディールは転売や譲るなどの行為も禁じている」
ミーシュ商会会長はどうにかJSから購入すればと考えたが、浅墓な野望は打ち砕かれることになった。
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