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子どもたちの婚約
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アジェル王国では、バトワスはルークアからフォターナ家の手掛かりは見付からなかったということだけ、手紙で伝えられていた。
期待よりも不安の方が大きかったので、やはり関係なかったかと納得していた。
輸入のことで困っていることも相談されてはいたが、アジェル王国は現在と、以前のハビット王国のような状況であるために、力になることは出来なかった。
帰国したバトワスは子どもたちの婚約を、決めるために動いていた。婚約を結んでいない令息と令嬢を参加させ、健全なガーデンパーティーも開いた。
それから何度か会わせたりして、アッシュには公爵令嬢、ライラックには侯爵令息の婚約者が出来た。事前調査を行ってはいたが、互いに不貞行為を厳しく制約を付けて、結ぶことにした。
アッシュは21歳になっており、遅いくらいであった。
だが相手も学園を卒業している19歳で、教育の行き届いていることから、王子妃教育を受けて、1年後に結婚する予定となった。
アッシュも相手が公爵令嬢ということから、これで王太子になれるだろうと思ってのことでもあった。
ライラックは婚約者は無事に決まったが、まだ15歳で、学園を卒業後に結婚となるので、当分先になる。
流行り病で休校などがあり、留学が伸びていた20歳のオークリーも留学から帰って来るので、婚約者を決めなくてはならない。
マグノリアは口では婚約をと言っていたが、実際に結ぶとなると、まだ12歳と幼く難しいと判断し、もう少し先にすることになった。
決まらないのは、留学先で問題を起こしたアマリリスであった。
アマリリスとミミリー・マクローズのせいで、オズレ王国には留学は一切出来なくなったままである。
バトワスも難しいと思っていたので、アマリリスの自国なら相手は良くて伯爵か、子爵、後妻でもいいと考えていたのだが、それでも見付からなかった。
留学先で令息に言い寄っていたことも知られているようで、元妻のオリビアのズニーライ侯爵夫妻にも頼んでみたが、アマリリスは難しいと言われた。
「アマリリス、お前は留学先でのことから婚約はすべて断られた」
アマリリスは仕方ないと何人かの令息を指名していたが、問題を起こしたことを理由にはしないが、全員に断られることになった。
王家としてはいくら相手がいないと言っても、誰でもいいからとは出来ない。
血筋を重んじるような時代なら、王族ということで、受け入れる家もあったかもしれないが、今はお金の掛かる衣食住が必要な者が、増えることの方が問題であった。
「っな、過去のことじゃない」
「そんな訳ないだろう?それでなくとも、子どもが多いんだ、わざわざ問題のある王女なんて選ばない」
それでなくとも、オリビアの不貞で離縁したために、留学先でのことと、オリビアのように不貞を犯すのではないかという目で見られている。
「酷いわ、だったら国外で」
「それは難しいと言っているだろう!」
「留学させてよ!」
「駄目だ、また留学先を減らされては堪らない」
バトワスもさせる気はないが、アマリリスを留学させることは、許可も下りない。
「何よ、あんな些細なことで、ずっと言われなきゃならないの!婚約者を探して何が悪いのよ!」
留学先を失ったことを恨まれてはいるが、表立って言われないこと、時が経ったこともあり、アマリリスは開き直るようになっていた。
「お前は王女なのだから責任がある。一緒に行ったミミリーは責任を取るために、働いているだろう?」
ミミリーは学園を卒業後、サインしていたこともあるが、きちんと働いている。
結婚をすればどうにかと思っていたが、留学先でのことと、マクローズ伯爵家は評判も悪く、誰もミミリーを相手にすることはなかった。
だが、ジェフの子ではなかったアイリとマイリのことで、ミミリーは変わった。
期待よりも不安の方が大きかったので、やはり関係なかったかと納得していた。
輸入のことで困っていることも相談されてはいたが、アジェル王国は現在と、以前のハビット王国のような状況であるために、力になることは出来なかった。
帰国したバトワスは子どもたちの婚約を、決めるために動いていた。婚約を結んでいない令息と令嬢を参加させ、健全なガーデンパーティーも開いた。
それから何度か会わせたりして、アッシュには公爵令嬢、ライラックには侯爵令息の婚約者が出来た。事前調査を行ってはいたが、互いに不貞行為を厳しく制約を付けて、結ぶことにした。
アッシュは21歳になっており、遅いくらいであった。
だが相手も学園を卒業している19歳で、教育の行き届いていることから、王子妃教育を受けて、1年後に結婚する予定となった。
アッシュも相手が公爵令嬢ということから、これで王太子になれるだろうと思ってのことでもあった。
ライラックは婚約者は無事に決まったが、まだ15歳で、学園を卒業後に結婚となるので、当分先になる。
流行り病で休校などがあり、留学が伸びていた20歳のオークリーも留学から帰って来るので、婚約者を決めなくてはならない。
マグノリアは口では婚約をと言っていたが、実際に結ぶとなると、まだ12歳と幼く難しいと判断し、もう少し先にすることになった。
決まらないのは、留学先で問題を起こしたアマリリスであった。
アマリリスとミミリー・マクローズのせいで、オズレ王国には留学は一切出来なくなったままである。
バトワスも難しいと思っていたので、アマリリスの自国なら相手は良くて伯爵か、子爵、後妻でもいいと考えていたのだが、それでも見付からなかった。
留学先で令息に言い寄っていたことも知られているようで、元妻のオリビアのズニーライ侯爵夫妻にも頼んでみたが、アマリリスは難しいと言われた。
「アマリリス、お前は留学先でのことから婚約はすべて断られた」
アマリリスは仕方ないと何人かの令息を指名していたが、問題を起こしたことを理由にはしないが、全員に断られることになった。
王家としてはいくら相手がいないと言っても、誰でもいいからとは出来ない。
血筋を重んじるような時代なら、王族ということで、受け入れる家もあったかもしれないが、今はお金の掛かる衣食住が必要な者が、増えることの方が問題であった。
「っな、過去のことじゃない」
「そんな訳ないだろう?それでなくとも、子どもが多いんだ、わざわざ問題のある王女なんて選ばない」
それでなくとも、オリビアの不貞で離縁したために、留学先でのことと、オリビアのように不貞を犯すのではないかという目で見られている。
「酷いわ、だったら国外で」
「それは難しいと言っているだろう!」
「留学させてよ!」
「駄目だ、また留学先を減らされては堪らない」
バトワスもさせる気はないが、アマリリスを留学させることは、許可も下りない。
「何よ、あんな些細なことで、ずっと言われなきゃならないの!婚約者を探して何が悪いのよ!」
留学先を失ったことを恨まれてはいるが、表立って言われないこと、時が経ったこともあり、アマリリスは開き直るようになっていた。
「お前は王女なのだから責任がある。一緒に行ったミミリーは責任を取るために、働いているだろう?」
ミミリーは学園を卒業後、サインしていたこともあるが、きちんと働いている。
結婚をすればどうにかと思っていたが、留学先でのことと、マクローズ伯爵家は評判も悪く、誰もミミリーを相手にすることはなかった。
だが、ジェフの子ではなかったアイリとマイリのことで、ミミリーは変わった。
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