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結婚したい第一王女
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だが、愛情のない親は違う。産めないかもしれないと言っても無理に嫁がせ、望んだ方も子どもを沢山産んでくれる道具のように思っていたのかもしれない。
その令嬢が嫁ぎ先で産めずに辛い目に遭い、実家にも帰れないということになり、きっと子沢山の国などと言われていることを恨んだことだろう。
子沢山なら、男性の方もではないかと、少ないながらも令息も婿に行ったこともあったが、子沢山だという話は聞いたことがない。
「そちらも聞いておりますが、我が国ならもしかしたらということもあります」
「これまでのことを考えると、可能性は低いと思います」
我が国は違うかもしれないというも多くあったという。たまたまあの令嬢は駄目だったとされ、体は人それぞれなのだから、実際は当たり前なのだが、王族も貴族も子どものことに関して、恩恵を受けたいと考えるものなのだろう。
バトワスは望まずとも生まれ続けたために、その気持ちは本当の意味で、理解は出来ないでいる。
正直、バトワスの世代から外れると、皆が子沢山というわけではない。出生率は下がっているというより、戻りつつある。
「嫁がれていない令嬢も、多いそうではありませんか。王女殿下も、婚約者がいらっしゃらない方がいると聞いております。我が国に馴染めるかという部分は、こちらに任せていただくことにはなりますが、いかがでしょうか?」
子沢山ということで足元を見られているのだろうとは思ったが、令嬢も令息も、貴族にこだわって結婚が決まっていないのも、事実である。
「風習などが多いと聞いておりますが」
「ええ、新しい小さな国ですから、まだ作っている途中でございますので、慣れていただくしかないのですが…」
「どうして我が国なのでしょうか?子どもも実績がないはずです。持参金も、正直多くは出すことは出来ません。他の国の方が利益があるのではありませんか」
何の目的なのか分からないが、子どものことも聞いており、知らなかったわけではなく、お互いに利益がある話ではない気がした。
「我が国も援助は難しいです。スパイスをご提供が出来ることくらいでしょうか」
「では、なぜですか」
「正直、新しい考えを持った方を迎え入れたい。既に正妃も側妃も自国から娶っているので、なかなか来ていただける方が少ないのです」
先進国に第三側妃など、話を持ち掛けることは出来ないということなのだろう。バトワスは、改めてアジェル王国の位置づけを実感する言葉であった。
「子どもも出来れば尚いいと思い、こちらにお話を持って来た理由です。貴族の令嬢をとも思いましたが、まずは王家にお伺いをと思った次第です。今すぐに決めて欲しいとは言いません。もしお考えが変わればご連絡ください」
「承知いたしました」
正直、バトワスはアマリリスをと考えたが、結局ペクラー王国の独自の風習はどのようなものか分からず、アマリリスの性格を考えると、やっていけるとは思えず、是非とは言えなかった。
「必ずしも悪い話ではないがな…」
「はい、ですが…正妃や側妃と上手くやっていけるとは思えません」
「そうだな…」
アマリリスは、年々扱いにくくなっており、正妃やまして側妃が二人もいるような場所に行きたがるとも思えないが、問題を起こす方が想像しやすい。
アマリリスは親しかった令嬢は結婚して疎遠になっており、頼れるような相手もおらず、仕方なく母親であるオリビアに泣きつくことにした。
オリビアは外出も監視付きになっており、ほとんどを邸内で過ごしていた。
ズニーライ侯爵家は、不貞で離縁した兄と、不貞で離縁した妹がいる状態になっており、オリビアは別邸で静かに過ごしていた。
「お母様のせいでもあるのだから、どうにかしてよ」
「どうして、私のせいになるのよ」
その令嬢が嫁ぎ先で産めずに辛い目に遭い、実家にも帰れないということになり、きっと子沢山の国などと言われていることを恨んだことだろう。
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「そちらも聞いておりますが、我が国ならもしかしたらということもあります」
「これまでのことを考えると、可能性は低いと思います」
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子沢山ということで足元を見られているのだろうとは思ったが、令嬢も令息も、貴族にこだわって結婚が決まっていないのも、事実である。
「風習などが多いと聞いておりますが」
「ええ、新しい小さな国ですから、まだ作っている途中でございますので、慣れていただくしかないのですが…」
「どうして我が国なのでしょうか?子どもも実績がないはずです。持参金も、正直多くは出すことは出来ません。他の国の方が利益があるのではありませんか」
何の目的なのか分からないが、子どものことも聞いており、知らなかったわけではなく、お互いに利益がある話ではない気がした。
「我が国も援助は難しいです。スパイスをご提供が出来ることくらいでしょうか」
「では、なぜですか」
「正直、新しい考えを持った方を迎え入れたい。既に正妃も側妃も自国から娶っているので、なかなか来ていただける方が少ないのです」
先進国に第三側妃など、話を持ち掛けることは出来ないということなのだろう。バトワスは、改めてアジェル王国の位置づけを実感する言葉であった。
「子どもも出来れば尚いいと思い、こちらにお話を持って来た理由です。貴族の令嬢をとも思いましたが、まずは王家にお伺いをと思った次第です。今すぐに決めて欲しいとは言いません。もしお考えが変わればご連絡ください」
「承知いたしました」
正直、バトワスはアマリリスをと考えたが、結局ペクラー王国の独自の風習はどのようなものか分からず、アマリリスの性格を考えると、やっていけるとは思えず、是非とは言えなかった。
「必ずしも悪い話ではないがな…」
「はい、ですが…正妃や側妃と上手くやっていけるとは思えません」
「そうだな…」
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ズニーライ侯爵家は、不貞で離縁した兄と、不貞で離縁した妹がいる状態になっており、オリビアは別邸で静かに過ごしていた。
「お母様のせいでもあるのだから、どうにかしてよ」
「どうして、私のせいになるのよ」
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