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第一王女の末路1
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「本当に14歳なの?」
「そうだ」
「大公閣下の子息よ?王宮にいらしていた。弟と勘違いしているとか…」
「弟君だとしたら、9歳だと書いてある」
レオラッド大公閣下子息宛てであることから、どちら宛てか知らないが、そういった趣味の王女に巻き込まないでくれ、不愉快だと書かれていた。
エノン・レオラッドは14歳、エスト・レオラッドは9歳である。いくら背が高く年齢よりも年上に見えるとしても、年齢が変わるわけではない。
年齢を知らない者は驚くが、知っている者にとっては常識である。
メイリクスは商会で働くエルムを会う度に好きになったが、エルムはジェフのことがあって、婚約には消極的であった。
ゆえに婚約にも、さらには結婚にも、そして結婚してからはメイリクスがしばらく夫婦生活を楽しみたいと、子どもが生まれたのは14年前であった。
そして、今度はエルムがじっくりエノンに向き合いたいと、エノンが3歳になるまで次の子は、作りたくないと言って、エストが生まれたのは5年後になった。
エルムが年下であった上に、王家とは年齢差があるのも当然であった。
オルタナ王国のピアニストは、エノンやエストと年齢が離れていたので、年下ではないかとは思っていたが、正確な年齢を知らなかった。大公家ということもあったので、ただただ逃げたのである。
「そんな見えなかったから…」
「言い訳にもならない。勝手な真似をして、怒らせたのはお前だ。気持ち悪いお前の手紙を公にするとおっしゃっている」
「な!」
「異常者として、生きていくか?」
「そんな、知らなかっただけで…異常者なんかじゃないわ」
年上に見えていたのだから、異常者だなんて言い方は間違っていると、アマリリスは思っていた。
「14歳の子息を誘う王女でしかない!」
「でも」
「では想像してみろ、同級生の令嬢が14歳の令息に言い寄っていたら、お前はどう思う?」
「…あっ」
そんなことをしていたら、気持ち悪いとアマリリスも思っただろう。それを自分が年齢を知らなかったとしても、していたと知られたら…急に体が冷えていった。
「知らなかったと謝罪するわ」
「もういい、お前の処遇を決めてから、こちらで謝罪をする」
「処遇って、さっき、側妃って…」
アマリリスは冷静になってようやく、側妃と言っていたことを思い出した。
「ああ、ペクラー王国の側妃か、修道院、どちらかだ」
「ペクラー王国って…遠い国でしょう?しかも、側妃だなんて」
いくら他国に嫁ぎたいと言っても、ペクラー王国なんて知らないし、どんな国なのか調べたこともない。しかも、第一王女である私が側妃とは考えたこともなかった。
「じゃあ、修道院だな。もう何もするな。決まり次第行って貰うから、それまで謹慎していろ」
「そんな…」
「連れて行ってくれ…」
待ってと言いながら、アマリリスは部屋に戻されることになった。
だが、その夜にバトワスが修道院を選んでいると、アマリリスが飛び込んで来た。
「側妃になるわ」
「何を言っている?」
「だから、側妃になるって言っているの!」
アマリリスは部屋に戻って、メイドに我儘を言って、ペクラー王国のことが書かれている新聞を持って来てもらった。
さすがに国王ということはないだろうから、王太子だろうと写真を探すと、エノンにはかなり劣るとは思ったが、さすがに14歳ということで、頭から追い出した。
追い出してみれば、割と格好いいじゃないと、その気になったのである。アマリリスは、異性へのストライクゾーンが広いタイプであった。
「王太子殿下の側妃でしょう?」
「ああ」
国王は50、60代くらいだったので、アマリリスもホッとした。
「第三側妃だぞ?」
「…え」
さすがに側妃ということは側妃がいることは分かっていたが、まさか第三側妃だとは思わなかった。
「そうだ」
「大公閣下の子息よ?王宮にいらしていた。弟と勘違いしているとか…」
「弟君だとしたら、9歳だと書いてある」
レオラッド大公閣下子息宛てであることから、どちら宛てか知らないが、そういった趣味の王女に巻き込まないでくれ、不愉快だと書かれていた。
エノン・レオラッドは14歳、エスト・レオラッドは9歳である。いくら背が高く年齢よりも年上に見えるとしても、年齢が変わるわけではない。
年齢を知らない者は驚くが、知っている者にとっては常識である。
メイリクスは商会で働くエルムを会う度に好きになったが、エルムはジェフのことがあって、婚約には消極的であった。
ゆえに婚約にも、さらには結婚にも、そして結婚してからはメイリクスがしばらく夫婦生活を楽しみたいと、子どもが生まれたのは14年前であった。
そして、今度はエルムがじっくりエノンに向き合いたいと、エノンが3歳になるまで次の子は、作りたくないと言って、エストが生まれたのは5年後になった。
エルムが年下であった上に、王家とは年齢差があるのも当然であった。
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「そんな見えなかったから…」
「言い訳にもならない。勝手な真似をして、怒らせたのはお前だ。気持ち悪いお前の手紙を公にするとおっしゃっている」
「な!」
「異常者として、生きていくか?」
「そんな、知らなかっただけで…異常者なんかじゃないわ」
年上に見えていたのだから、異常者だなんて言い方は間違っていると、アマリリスは思っていた。
「14歳の子息を誘う王女でしかない!」
「でも」
「では想像してみろ、同級生の令嬢が14歳の令息に言い寄っていたら、お前はどう思う?」
「…あっ」
そんなことをしていたら、気持ち悪いとアマリリスも思っただろう。それを自分が年齢を知らなかったとしても、していたと知られたら…急に体が冷えていった。
「知らなかったと謝罪するわ」
「もういい、お前の処遇を決めてから、こちらで謝罪をする」
「処遇って、さっき、側妃って…」
アマリリスは冷静になってようやく、側妃と言っていたことを思い出した。
「ああ、ペクラー王国の側妃か、修道院、どちらかだ」
「ペクラー王国って…遠い国でしょう?しかも、側妃だなんて」
いくら他国に嫁ぎたいと言っても、ペクラー王国なんて知らないし、どんな国なのか調べたこともない。しかも、第一王女である私が側妃とは考えたこともなかった。
「じゃあ、修道院だな。もう何もするな。決まり次第行って貰うから、それまで謹慎していろ」
「そんな…」
「連れて行ってくれ…」
待ってと言いながら、アマリリスは部屋に戻されることになった。
だが、その夜にバトワスが修道院を選んでいると、アマリリスが飛び込んで来た。
「側妃になるわ」
「何を言っている?」
「だから、側妃になるって言っているの!」
アマリリスは部屋に戻って、メイドに我儘を言って、ペクラー王国のことが書かれている新聞を持って来てもらった。
さすがに国王ということはないだろうから、王太子だろうと写真を探すと、エノンにはかなり劣るとは思ったが、さすがに14歳ということで、頭から追い出した。
追い出してみれば、割と格好いいじゃないと、その気になったのである。アマリリスは、異性へのストライクゾーンが広いタイプであった。
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「ああ」
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「第三側妃だぞ?」
「…え」
さすがに側妃ということは側妃がいることは分かっていたが、まさか第三側妃だとは思わなかった。
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