私のバラ色ではない人生

野村にれ

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噴火(裏8)

「わかっていないようだったから、うそをいわれたのかともおもったけど、あのかたたちがしつれいだったのよね?しつれいしちゃうわ」
「ポカーンとしていたものね」
「そう!おにいさまをばかにしていたでしょう」
「何だと!」
「な!母上、どういうことですか?」

 怒りの声を上げたのは、ユリウスとマイノスで、ルルエとエクシアーヌも険しい顔をしている。

「婿にもらってあげる、嬉しいだろうと考えていることが、見え見えなの」
「そうよ、けいとにもわかったわ!あんなひと、おにいさまにはあわないわ」
「弱そうだものね」
「そうよ、とーっても弱そうよ」

 ケイトもピュアジュエルの姿を見て、ソアリスはすぐに倒されてしまうだろうと思っていた。

「エクラオース王国は安全だと、本気で言っているのかもしれないわ」
「は?」
「本当なの?」
「そう思いたいだけかもしれないけど、行ったことはないけど、クロンデール王国よりも治安が悪いのでしょう?」
「ええ、私は一度行ったことがあるのだけど」
「お義母様、そうなのですか?」

 ソアリスはテラーの初めて聞く話に、驚いた。

「ええ、結婚する前に父に連れられてね。私は特に何もなかったから、言わなかったけど、賑やかと言えば聞こえはいいけど、もう少し整備した方がいいと思ったわ」
「道とかですか?」
「道や建物とか、古くても整備してあるならいいのだけど、古いというよりは雑と言うか……」

 テラーは馬車で通っただけだったが、崩れそうな建物という印象であった。

 新しそうな建物も丈夫そうには見えず、大丈夫なのかと思ったが、父から治安があまり良くないから、一人では絶対に歩かないように言われていた。

 スリも多発しており、酷い地域だと強盗も頻発していると言っていた。

 なぜそんなところに連れて来たのかと思ったが、こういった国もあると知った方が、王太子妃になるのだからという思いがあったようである。

「でも王家とか、貴族の家は綺麗なのですよね?」
「王家はそうね、貴族はどこまでかは分からないけど、格差があると思うわ。まあ、随分前だから今は多少良くなっているかもしれないけど、新聞とか見る限りは変わってない印象ね」
「やはり危険ですよね?」
「ええ、平民は働けども豊かならない生活だと思うわ」
「見えていないのか、見ない振りをしているのかってことね。大公家なら、考えなくてはいけない立場でしょうに。まあ、ボンボンだから無理ね」

 ケッと言わんばかりに、ソアリスは吐き捨てていた。

「そうよ!パパって呼んだわ」
「ああ……」
「そこまで……?」

 ユリウスとマイノスは、それは駄目だと判断した。そこまで、エミアンローズに似ているのかと、愕然とした。

「そういったマニュアルがあるのかしら」
「思考が似ているんじゃない?」

 アリルとエクルは、さすが辛辣である。

「怖いわよね。パパママと呼ばせて、甘やかして、可愛いと口では言っているけど、絵姿は修正しているってことは、写真ではよろしくないと思っているのでしょう?」
「可愛いって言ったの?」
「言ったわ」
「おかあさまは、けいとのこともかわいいっていったわ」
「それは幼いからでしょう」

 見た目の話ではないと、ケイトの足をブンブンと振り回した。

「しかも、私がチョップしたら折れそうな腕で、強いだなんて嘘を付いて、イランイランを乳房にすり込んで、あったまおかしいわよ!」
「チョップ……」
「すり込んで」
「でも、お母様がチョップしたら、折れるかもしれないわ。さすがにしては駄目よ?」
「しないわよ、脳内では何度か試みたけど、ふふふ。さて、ちょっとすっきりしたから戻ろうかしらね」
「そうね」

 あれでちょっとなのかと思ったが、さすがにそろそろ戻らないと向こうがどうなっているか分からない。

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