712 / 861
帰路2
「七人の子どもをお産みになって、あの体形は……奇跡ですよ」
レベナも二人子どもがいるが、騎士に復帰してからは体重は戻ったが、それでもだらしない体で復帰できないために、随分努力を重ねた。
「そうだったな。太りにくいのではないか?」
「いいえ、あの体つきは鍛えてらっしゃいます」
「そうか」
他の騎士も頷いており、コーライ大公家とは違い、腕利きの騎士たちを連れているために、見れば分かる。
「九人産んだ方はいますけど、どんどん大きくなられましたから」
「一人産む度に膨れる夫人だな」
エクラオース王国の子爵夫人だが、スマート体系だったのに、一人、一人と産む度に多くなっており、今でははち切れんばかりである。
「我が国もですが、王妃陛下は国の象徴ですから、見た目だって大事です。それをきちんとされている、格好いいです」
「ああ、きっとお二人とも気持ちのいい方なんだろうな」
謝罪は受け取らず、話だけは聞いたと言われてもおかしくなかったのに、アンセムは落ち着いた様子で、ソアリスは牽制はされたが、話をしてくださった。
「きちんと話せば分かってくださる方なのに、コーライ大公夫妻は一体、何をしてくれたのかという思いが強くなりますね」
「その通りだよ、馬鹿なことをしてくれたものだ。だが大公も最近はヘラヘラするのも減ったそうだから」
「してはいるんですね」
「染み付いているだろうからな……せめて、しっかりした妻を娶っていれば」
「それでも結婚して、努力することもできたはずです」
「結婚して、安心してしまったのだろうな。やはり、離縁しろとは言わないが、制限を付けるべきだな」
高位貴族は当主、夫人、せめて後継者には相応しいかどうか、せめてフォローができる者がいるかどうかなど、かんがえるべきかもしれない。
「失礼な話なので、聞き流していただきたいのですが」
「何だ?」
「ソアリス王妃陛下が奥様だったら、大公家は栄えたでしょうね」
「それは……大公も立派になれただろうな」
二人が夫婦になっていたことなどあり得ないことではあるが、同い年であることから、年齢的にはおかしくはない。
「大公と同い年だな」
「っひゃ!嘘でしょう……」
レベナはすっかりポシッジュの年齢を忘れており、変な声が出るほど驚愕した。
「大公を躾けていただきたいほどだな」
「したくないでしょうけど」
「叩き直してくださるだろうな。敵に回したくないと感じたが、大公家は気付かなかったのか……ああ、情けない」
「受け入れてはいただけたのですから」
「そうだな……あの挨拶は何語だったのだろうか?分かる者がいるか?」
皆、首を傾げていたが、一人の騎士がが小さく手を上げた。
「リュカ語ではないかと思います」
「分かるのか?」
「いいえ、昔知り合った者の中におりまして、似ているように思います」
朧げではあったが、
「リュカ語か、そうか」
「おそらくですが、挨拶をされたのだとは思います」
「そうか、勉強不足だな」
「エクラオース王国には、リュカ語を話す者はまずいないでしょうから」
リュカ語を使う国はギュリカ王国で、小国であるが、エスザール王国に近国で、歴史ある言葉ではある。
そんな話をしながら、エクラオース王国に戻って来た。クジモア侯爵は、すぐにイエフォール国王陛下に報告に向かった。
「ただいま、戻りました」
「ご苦労だった、迷惑を掛けたな。それで、どうだった?」
「はい、謝罪は受け入れていただきました」
「そうか、それは良かった……」
「輸入の件は、口に出すべきではないと思い、話をしませんでした」
「そ、そうか」
クロンデール王国は流通量も多いために、大口の輸出先であった。その分を他の国に割り当てるようにすればいいのだが、何か国か当たらなければならないだろう。
レベナも二人子どもがいるが、騎士に復帰してからは体重は戻ったが、それでもだらしない体で復帰できないために、随分努力を重ねた。
「そうだったな。太りにくいのではないか?」
「いいえ、あの体つきは鍛えてらっしゃいます」
「そうか」
他の騎士も頷いており、コーライ大公家とは違い、腕利きの騎士たちを連れているために、見れば分かる。
「九人産んだ方はいますけど、どんどん大きくなられましたから」
「一人産む度に膨れる夫人だな」
エクラオース王国の子爵夫人だが、スマート体系だったのに、一人、一人と産む度に多くなっており、今でははち切れんばかりである。
「我が国もですが、王妃陛下は国の象徴ですから、見た目だって大事です。それをきちんとされている、格好いいです」
「ああ、きっとお二人とも気持ちのいい方なんだろうな」
謝罪は受け取らず、話だけは聞いたと言われてもおかしくなかったのに、アンセムは落ち着いた様子で、ソアリスは牽制はされたが、話をしてくださった。
「きちんと話せば分かってくださる方なのに、コーライ大公夫妻は一体、何をしてくれたのかという思いが強くなりますね」
「その通りだよ、馬鹿なことをしてくれたものだ。だが大公も最近はヘラヘラするのも減ったそうだから」
「してはいるんですね」
「染み付いているだろうからな……せめて、しっかりした妻を娶っていれば」
「それでも結婚して、努力することもできたはずです」
「結婚して、安心してしまったのだろうな。やはり、離縁しろとは言わないが、制限を付けるべきだな」
高位貴族は当主、夫人、せめて後継者には相応しいかどうか、せめてフォローができる者がいるかどうかなど、かんがえるべきかもしれない。
「失礼な話なので、聞き流していただきたいのですが」
「何だ?」
「ソアリス王妃陛下が奥様だったら、大公家は栄えたでしょうね」
「それは……大公も立派になれただろうな」
二人が夫婦になっていたことなどあり得ないことではあるが、同い年であることから、年齢的にはおかしくはない。
「大公と同い年だな」
「っひゃ!嘘でしょう……」
レベナはすっかりポシッジュの年齢を忘れており、変な声が出るほど驚愕した。
「大公を躾けていただきたいほどだな」
「したくないでしょうけど」
「叩き直してくださるだろうな。敵に回したくないと感じたが、大公家は気付かなかったのか……ああ、情けない」
「受け入れてはいただけたのですから」
「そうだな……あの挨拶は何語だったのだろうか?分かる者がいるか?」
皆、首を傾げていたが、一人の騎士がが小さく手を上げた。
「リュカ語ではないかと思います」
「分かるのか?」
「いいえ、昔知り合った者の中におりまして、似ているように思います」
朧げではあったが、
「リュカ語か、そうか」
「おそらくですが、挨拶をされたのだとは思います」
「そうか、勉強不足だな」
「エクラオース王国には、リュカ語を話す者はまずいないでしょうから」
リュカ語を使う国はギュリカ王国で、小国であるが、エスザール王国に近国で、歴史ある言葉ではある。
そんな話をしながら、エクラオース王国に戻って来た。クジモア侯爵は、すぐにイエフォール国王陛下に報告に向かった。
「ただいま、戻りました」
「ご苦労だった、迷惑を掛けたな。それで、どうだった?」
「はい、謝罪は受け入れていただきました」
「そうか、それは良かった……」
「輸入の件は、口に出すべきではないと思い、話をしませんでした」
「そ、そうか」
クロンデール王国は流通量も多いために、大口の輸出先であった。その分を他の国に割り当てるようにすればいいのだが、何か国か当たらなければならないだろう。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
「仲睦まじい夫婦」であるはずのわたしの夫は、わたしの葬儀で本性をあらわした
ぽんた
恋愛
サヤ・ラドフォード侯爵夫人が死んだ。その葬儀で、マッケイン王国でも「仲睦まじい夫婦」であるはずの彼女の夫が、妻を冒涜した。その聞くに堪えない本音。そんな夫の横には、夫が従妹だというレディが寄り添っている。サヤ・ラドフォードの棺の前で、夫とその従妹はサヤを断罪する。サヤは、ほんとうに彼らがいうような悪女だったのか?
※ハッピーエンド確約。ざまぁあり。ご都合主義のゆるゆる設定はご容赦願います。
三度裏切られた私が、四度目で「離婚」を選ぶまで
狛犬
恋愛
三度、夫に裏切られた。
一度目は信じた。
二度目は耐えた。
三度目は――すべてを失った。
そして私は、屋上から身を投げた。
……はずだった。
目を覚ますと、そこは過去。
すべてが壊れる前の、まだ何も起きていない時間。
――四度目の人生。
これまでの三度、私は同じ選択を繰り返し、
同じように裏切られ、すべてを失ってきた。
だから今度は、もう決めている。
「もう、陸翔はいらない」
愛していた。
けれど、もう疲れた。
今度こそ――
自分を守るために、家族を守るために、
私は、自分から手を放す。
これは、三度裏切られた女が、
四度目の人生で「選び直す」物語。
真実の愛の裏側
藍田ひびき
恋愛
アレックス・ロートン侯爵令息の第一夫人シェリルが療養のため領地へ居を移した。それは療養とは名ばかりの放逐。
男爵家出身でありながら侯爵令息に見初められ、「真実の愛」と持て囃された彼女の身に何があったのか。その裏に隠された事情とは――?
※ 他サイトにも投稿しています。
結婚式の翌朝、夫に「皇太子の愛人だろう」と捨てられました――ですが私は、亡き国王の娘です
柴田はつみ
恋愛
母の遺した薬草店を守りながら、慎ましく暮らしていたアンリ。
そんな彼女に求婚してきたのは、国内でも名高い騎士にして公爵家当主、アルファだった。
真っすぐな想いを向けられ、彼を信じて結婚したアンリ。
けれど幸せなはずの結婚式の翌朝、夫は冷たく言い放つ。
「君を愛していると本気で思っていたのかい? 」
彼はアンリが第一皇太子と深い仲にあり、自分との結婚は身を隠すための偽装だと誤解していたのだ。
アンリは実は、亡き国王の婚外子。
皇太子にとっては、隠して守らなければならない妹だったのである。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
【結婚式当日に捨てられました】身代わりの役目は不要だと姉を選んだ王子は、隣国皇帝が私を国ごと奪いに来てから後悔しても手遅れです。
唯崎りいち
恋愛
結婚式当日、私は“替え玉”として捨てられた。
本物の姉が戻ってきたから、もう必要ないのだと。
けれど——
私こそが、誰も知らなかった“本物の価値”を持っていた。
世界でただ一人、すべてを癒す力。
そして、その価値を知るただ一人の人が、皇帝となって私を迎えに来る。
これは、すべてを失った少女が、本当に必要とされる場所へ辿り着く物語。
姉の婚約者と結婚しました。
黒蜜きな粉
恋愛
花嫁が結婚式の当日に逃亡した。
式場には両家の関係者だけではなく、すでに来賓がやってきている。
今さら式を中止にするとは言えない。
そうだ、花嫁の姉の代わりに妹を結婚させてしまえばいいじゃないか!
姉の代わりに辺境伯家に嫁がされることになったソフィア。
これも貴族として生まれてきた者の務めと割り切って嫁いだが、辺境伯はソフィアに興味を示さない。
それどころか指一本触れてこない。
「嫁いだ以上はなんとしても後継ぎを生まなければ!」
ソフィアは辺境伯に振りむいて貰おうと奮闘する。
2022/4/8
番外編完結