私のバラ色ではない人生

野村にれ

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捜索1

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「キャロライン、バーセム公爵を連れて来て」
「はい」

 キャロラインが飛び出して行き、バーセム公爵を連れて戻ると、アンセムが書類を揃えてやって来た。

「ピデム王国からの旅行者、マリー・エージが行方不明。セザンアース侯爵の血筋であるために、カリル国王陛下、セザンアース侯爵家から許可を得ている。だが、表向きはソラクス・セザンアース侯爵の娘であるアルマー・セザンアース侯爵令嬢が行方不明という形にし、二人が一緒にいた目撃情報があったことから、コンパル伯爵家の捜索する。捜索指揮はバーセム公爵が執ってくれ」
「は!」
「ソアリス、怪我はするな」
「悪い口は?」
「もしも、彼女が見付かれば、フルスロットルを許可する」
「まあ、太っ腹!」

 ソアリスはポーンと自身のお腹を叩き、豪快に笑ったが、すぐに真剣な眼差しに戻った。

 嫌な予感が外れて欲しいと思いながらも、早く見つかって欲しい、まずはコンパル伯爵家を潰さなくてはならない。

 ソアリス、メディナとポーリアとキャロラインと護衛たち、バーセム公爵、騎士団員、女性医師たちはコンパル伯爵家へ向かった。

 まずはバーセム公爵が、捜索を行うために入って行き、ソアリスは見付かるまで馬車で待機となる。

「コンパル伯爵に訊ねたいことがある」
「は!」

 門番は突然現れた、大きな騎士団長に仰け反りながら、一人はコンパル伯爵に話をしに向かい、一人は門を開けた。

 バーセム公爵と騎士団員は、邸に向かい、エントランスにはケインドル、リリンナッタ夫妻が怯えたように立っていた。

「何かあったのでしょうか」
「ああ、ピデム王国のアルマー・セザンアース侯爵令嬢を知らないか?この女性だ」

 マリーの写真はエーゲンが入手して戻っていたが、バーセム公爵が見せたのはソアリスが描いた似顔絵の方である。写真ではないのは、似てなかったで済むというソアリスの判断であった。

 だが、実際のマリーはソアリスが描いた似顔絵によく似ており、同時にアマリリスによく似ていた。

「い、いいえ」
「夫人は?」
「ぞ、存じ上げません」
「こちらの令嬢とご子息、ルックリンツソルと一緒にいたという目撃情報がある。呼んで来てくれ」
「え?は、はい」

 執事にルックリンツソルを連れて来るように言い、はいと返事はしたが、苦い表情を浮かべていた。

「護衛を付けるか?」
「いえ」
「誰か一緒に行ってくれ」
「「は!」」

 有無を言わさずに、男性騎士団員と女性騎士団員が一緒に向かった。

「息子が疑われているのですか?」
「話を聞きたい」
「誤解です……」
「話を聞きたいと言っているのだ、ピデム王国の侯爵令嬢。国際問題になることは分かるだろう?」
「っ……はい」

 バーセム公爵はじっと夫妻を見つめながら、ルックリンツソルがやって来るのを待った。しばらくすると、別邸からルックリンツソルらしき男性と、執事と騎士団員が戻って来た。

「ルックリンツソル・コンパルか?」
「……はい」

 現れたルックリンツソルは、長い前髪で目を隠していたが、整った顔立ちはしているが、目を合わせようともしない。

「この女性と何を話した?」

 再び似顔絵を見せると、前髪で表情は見えなかったが、動揺が感じ取れた。

「別に……たいした、ことは」
「何を話したと聞いている」

 バーセム公爵は既に知っているとい体で話しており、接触があったと確信したことを騎士団員も感じ取り、すぐに動けるようにと構えた。

「旅行をしていると聞いただけです」
「彼女が何者か知っていてのことか?」
「っえ?」
「ピデム王国の侯爵令嬢だそうだ」

 ケインドル・コンパル伯爵はバーセム公爵は誰かを告げないために、恐る恐る話をしたが、ルックリンツソルは動揺を見せた。

「っ、違います……」
「何が違う?」
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