618 / 915
一方的な御見合い1
「ケイトを横にでも、膝にでも乗せておきなさい」
「最初から同席させる気か?」
ケイトを利用するとは思っていたが、途中から参加させる気かと思っていた。
「ええ、口も手も出る、良き盾になることでしょう。ケイト、カイルスを守るのでしょう?」
「そうよ、まもるのよ」
ふんふんと言いながら、誇らしそうにまた胸を張り、カイルスはまた頭を撫でている。アンセムはソアリスに加えて、ケイトまでという不安もあるが、何か考えがあるのだろう。
「他の者はとりあえず、向こうの出方によって、待機しておいてくれ」
「「「「はい!」」」」
最初から大人数だと、悪いように取られては不利になると考えた。
「お義母様に頼んで、皆でお茶でも飲んでいただいても良いですしね」
「母上も巻き込む気か?」
「念のためよ、あんせむちゃんのお母様なのだから!もちろん、あんせむちゃんのお父様もね!」
両親にも伝えてはあるが、二人は協力を求めない限りは口を出したりしない。ソアリスは、既に話を付けてあるのだろう。
そして、当日を迎えることになった。
エクラオース王国側はポシッジュ、チェチリー、ピュアジュエル、従者や護衛がやって来た。
クロンデール王国側はアンセム、ソアリス、カイルス、ケイト、オーランとクイオ、ヒウナ侯爵、メディナ、ポーリア、キャロライン、それぞれの護衛が付くことになった。
エクラオース王国は外交の担当すら来ていない。せめて、緩衝材として付いて来て欲しかったと、ヒウナ侯爵は言っていた。
各々が挨拶をして、席に着くことになった。
ソアリスはピュアジュエルを見て、鼻を気付かない程度にクンとさせて、それから何やら考えているのか、目を伏せていた。
部屋は臭くなったら不味いために、始めから窓が開けられている。
ポシッジュとチェチリーは変わりなく、胸元の開いたシャツとドレスで、ピュアジュエルもドレスはピンクのパステルカラーだったが、胸元はチェチリーほどではないが、開いている。
ソアリスは王侯貴族の乳房丸出しドレスには否定的ではあるが、谷間はしっかりと見せているが、丸出しほどではなく、エクラオース王国では珍しいことではないことは理解している。
チェチリーもピュアジュエルも痩せており、胸も豊かな方ではないために、いやらしい印象は受けない。
「王女殿下も同席するのですか?」
「いけませんか?」
「いやそうではありませんが……」
ポシッジュはなぜケイトがいるのかと、アンセムに問い掛けた。
ケイトはストロベリーケーキのドレスに身を包み、目の前に置かれたチョコレートケーキをキラキラとした目で見ている。
アンセムがどう答えようかと思っていると、ソアリスが外面で代わりに答えた。
「まだ幼いので、可愛いでしょう?」
「ええ、大変可愛らしいと思いますが」
まだケイトは挨拶しかしていないので、ミランやミフルにそっくりな、どこに出しても可愛い王女である。
「そうでしょう?」
ソアリスは子どもたちを闇雲に、可愛いなどと褒めることなどないことをポシッジュたちは知らない。そのままにっこりと笑い、先制を行うことにした。
「今日はケイトはカイルスと遊ぶ約束をしていたのです。ですので、同席させてもらえませんか?」
嘘ではあるが、お前のせいで変更したのだよという嫌味が含まれているが、ソアリスの口調は穏やかである。
「ええ、それは構いませんが」
「ありがとうございます。良かったわね、ケイト」
「はい」
まるで普通の母子のように、ソアリスとケイトは微笑みあった。
「申し訳ありませんが、お話の前に一つだけ、伺っておきたいのですけど、よろしいですか?」
「はい、何でしょうか?」
「どうして公女様のお姿は、お写真ではなく絵姿でしたの?」
「最初から同席させる気か?」
ケイトを利用するとは思っていたが、途中から参加させる気かと思っていた。
「ええ、口も手も出る、良き盾になることでしょう。ケイト、カイルスを守るのでしょう?」
「そうよ、まもるのよ」
ふんふんと言いながら、誇らしそうにまた胸を張り、カイルスはまた頭を撫でている。アンセムはソアリスに加えて、ケイトまでという不安もあるが、何か考えがあるのだろう。
「他の者はとりあえず、向こうの出方によって、待機しておいてくれ」
「「「「はい!」」」」
最初から大人数だと、悪いように取られては不利になると考えた。
「お義母様に頼んで、皆でお茶でも飲んでいただいても良いですしね」
「母上も巻き込む気か?」
「念のためよ、あんせむちゃんのお母様なのだから!もちろん、あんせむちゃんのお父様もね!」
両親にも伝えてはあるが、二人は協力を求めない限りは口を出したりしない。ソアリスは、既に話を付けてあるのだろう。
そして、当日を迎えることになった。
エクラオース王国側はポシッジュ、チェチリー、ピュアジュエル、従者や護衛がやって来た。
クロンデール王国側はアンセム、ソアリス、カイルス、ケイト、オーランとクイオ、ヒウナ侯爵、メディナ、ポーリア、キャロライン、それぞれの護衛が付くことになった。
エクラオース王国は外交の担当すら来ていない。せめて、緩衝材として付いて来て欲しかったと、ヒウナ侯爵は言っていた。
各々が挨拶をして、席に着くことになった。
ソアリスはピュアジュエルを見て、鼻を気付かない程度にクンとさせて、それから何やら考えているのか、目を伏せていた。
部屋は臭くなったら不味いために、始めから窓が開けられている。
ポシッジュとチェチリーは変わりなく、胸元の開いたシャツとドレスで、ピュアジュエルもドレスはピンクのパステルカラーだったが、胸元はチェチリーほどではないが、開いている。
ソアリスは王侯貴族の乳房丸出しドレスには否定的ではあるが、谷間はしっかりと見せているが、丸出しほどではなく、エクラオース王国では珍しいことではないことは理解している。
チェチリーもピュアジュエルも痩せており、胸も豊かな方ではないために、いやらしい印象は受けない。
「王女殿下も同席するのですか?」
「いけませんか?」
「いやそうではありませんが……」
ポシッジュはなぜケイトがいるのかと、アンセムに問い掛けた。
ケイトはストロベリーケーキのドレスに身を包み、目の前に置かれたチョコレートケーキをキラキラとした目で見ている。
アンセムがどう答えようかと思っていると、ソアリスが外面で代わりに答えた。
「まだ幼いので、可愛いでしょう?」
「ええ、大変可愛らしいと思いますが」
まだケイトは挨拶しかしていないので、ミランやミフルにそっくりな、どこに出しても可愛い王女である。
「そうでしょう?」
ソアリスは子どもたちを闇雲に、可愛いなどと褒めることなどないことをポシッジュたちは知らない。そのままにっこりと笑い、先制を行うことにした。
「今日はケイトはカイルスと遊ぶ約束をしていたのです。ですので、同席させてもらえませんか?」
嘘ではあるが、お前のせいで変更したのだよという嫌味が含まれているが、ソアリスの口調は穏やかである。
「ええ、それは構いませんが」
「ありがとうございます。良かったわね、ケイト」
「はい」
まるで普通の母子のように、ソアリスとケイトは微笑みあった。
「申し訳ありませんが、お話の前に一つだけ、伺っておきたいのですけど、よろしいですか?」
「はい、何でしょうか?」
「どうして公女様のお姿は、お写真ではなく絵姿でしたの?」
あなたにおすすめの小説
幼馴染を囲う夫に、破滅を贈ります
たると
恋愛
結婚式当日。
幸せの絶頂で教会へ向かう途中、見知らぬ女に平手打ちされたエリアーナ。
「あなたさえいなければ」と叫んだのは、夫の最愛の幼馴染だという女。
それでも経済的に困窮する実家を救うため、エリアーナは泣き寝入りするしかなかった。
「君を愛することはない」と言われて三年、そろそろ白い結婚をやめようと思います
千乃
恋愛
伯爵家の娘・セシリアには、幼い頃からの許婚がいた。
公爵家当主にして王国宰相、ユーリス・シルヴェイン――初恋の相手でもある彼と、セシリアはついに結婚する。
しかし結婚初夜、彼は静かに告げた。
「君を愛することはない」と――。
ユーリスはほとんど帰宅せず、聞こえてくるのは他の女性との浮いた話ばかり。
没落寸前だった伯爵家の借金を肩代わりしてもらった身では、反論する術もない。
セシリアに求められるのは、ただ"完璧な公爵夫人"でいることだけだった。
しかし"ある夜"をきっかけに、ふたりの関係はより歪になる。
彼が稀に邸へ戻る夜――ユーリスは決まって、セシリアの隣で眠るのだ。
理由も、意味も、分からない。でも、怖くて聞けない。
そんな折、社交界である噂が囁かれ始めた。
他国の王女との縁談、そして「本命の女性がいる」という声。
結婚して三年。愛されなくとも、傍にいられればそれで良かった。
けれど、もう――潮時なのかもしれない。セシリアは静かに、離婚を決意する。
旦那様からお前なんて出て行ってほしいと言われたのでその通りにしたら、今になって後悔の手紙が届きました
睡蓮
恋愛
レオン第一王子と婚約者の関係にあったルミナス。しかし彼女はある日、レオンが自分の家出を望んでいる事を知ってしまう。ルミナスはそれを叶える形で、静かに屋敷を去って家出をしてしまう…。レオンは最初こそその状況に喜ぶのだったが、ルミナスの事を可愛がっていた国王の逆鱗に触れるところとなり、急いでルミナスを呼び戻すべく行動するのであったが…。
そんなに幼馴染を優先したいですか? あなたの隣はいりません
夏生 羽都
恋愛
レーデン王国、王立学院の貴族科に通うセレスには、想い人であり婚約する予定の辺境伯家次男のヒューゴがいる。しかし騎士科に通うヒューゴの隣には彼の幼馴染みであり、侯爵家令嬢のニーナがいつもいるのだった。
子爵家に後見をしてもらう事で学院へ通っているセレスは、高位貴族であるニーナとヒューゴに強く言えず、二人の距離が近過ぎても見ている事しかできなかった。
ヒューゴとの交流会の日、セレスはヒューゴと観るために両親が送ってくれた歌劇のチケットを用意していたのだが、ヒューゴに付いてきたニーナにチケットを強請られてしまう。
「ニーナに譲ってくれないか?」ヒューゴのひと事でチケットを譲る事になり、帰りの馬車がないセレスは徒歩で帰る事になる。日が落ちかける街の中を歩くセレスは、帰り道が分からずに迷子になってしまう。そんなセレスを偶然見かけて声をかけてくれたのが、帝国からの留学生でセレスと同じクラスのアルウィンだった。
※作者独自の世界観によって創作された物語です。細かな設定やストーリー展開等が気になる方は、ブラウザバックをお願い致します。
『逃げられ皇帝と代用品の私〜愛を求めず我が道を往いたら、なぜか不器用な陛下と奇妙な共存関係になりました〜』
シマセイ
恋愛
完璧な姉の陰で「地味で陰気」と冷遇されてきた公爵令嬢ルシエラ。ある日、姉が輿入れ直前に駆け落ちしたことで、急遽その身代わりとして、覇竜帝国で「氷の暴君」と恐れられる若き皇帝アレクサンドルに嫁ぐことになってしまう。
過去に二度も婚約者に逃げられたトラウマから極度の女性不信に陥っている皇帝から下されたのは、「一生愛することはない。ボロボロの離宮で息を潜めて生きろ」という冷酷な宣告だった。しかし、魔法オタクで引きこもり気質のルシエラにとって、社交も公務も免除されるその条件は、まさに理想的な環境!
「愛されないなら、思う存分引きこもらせていただきますわ」
誰にも邪魔されない平穏な生活を手に入れるため、ルシエラは隠し持っていた規格外の『古代魔法』をあっけなく発動。嫌がらせをしてくる傲慢な侍女たちを実力でわからせ、廃墟同然だった離宮を快適なスローライフ空間へと大改造していく。
愛も権力も一切求めず、ただ己の平穏のために我が道を往く身代わり皇妃。その媚びないドライな姿勢と隠しきれない有能さは、やがて頑なに心を閉ざしていた不器用な皇帝の興味を強く惹きつけていく。
決して交わるはずのなかった二人が、すれ違いながらもやがて唯一無二の「奇妙な共存関係」を築き上げていく、痛快で少し心温まる逆転ファンタジー。
地味な私では退屈だったのでしょう? 最強聖騎士団長の溺愛妃になったので、元婚約者はどうぞお好きに
有賀冬馬
恋愛
「君と一緒にいると退屈だ」――そう言って、婚約者の伯爵令息カイル様は、私を捨てた。
選んだのは、華やかで社交的な公爵令嬢。
地味で無口な私には、誰も見向きもしない……そう思っていたのに。
失意のまま辺境へ向かった私が出会ったのは、偶然にも国中の騎士の頂点に立つ、最強の聖騎士団長でした。
「君は、僕にとってかけがえのない存在だ」
彼の優しさに触れ、私の世界は色づき始める。
そして、私は彼の正妃として王都へ……