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第3章 魔導帝国ハビリオン編

獣人もこの世界の住人だったわ…

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初日のようにズルズル引き摺られるのは嫌なのでなんとか足並みを揃えることに成功した…ちょっと足が速すぎませんかね?競歩かな?

俺が息切れしてきたのに気付いたのかフェル君は速度を緩める…ふぅ…獣人の速度に現代高校生はついていけんよ…つらい…

そういえばフェル君昨日怪我したんだよね?大丈夫なのかな?

それをフェル君に伝えるとポーションで治ったから大丈夫だと言った…ちなみに右腕を怪我したらしい

ポーションか…俺の治癒魔法は色々問題があるからポーションチートっていうのもいいかも…賢者先生作り方知ってるかね?

《一部を除きポーションの作り方レシピは記録されています》

おお!さすが賢者先生!これからはポーションでやっていこうかな…エリクサー!的な?なんつって

俺が今後のポーション生活について考えていると食堂に着いたらしくフェル君と一緒にカウンターに並ぶ

うーん今日はどれにしようかな?…ブラウは今度にしよう…


料理が置かれたトレイを持って席に座る…結構朝は混雑するので席を見つけるだけでも大変だ

「ねぇユウト」

「ん?」

透明な葉っぱが挟んである長いパンを食べているとフェル君が話しかけてくる

「…ううん…やっぱりなんでもない…」

何かを言いかけて口を閉じてしまった…き…気になるやん

もしかしてランの実事件(仮)の事かな…やっぱり謝らないとダメだよね?覚えてないとはいえ…

そんな事を思っているとこちらを向いたフェル君が口を開く

「…その…今日…話があるんだ…」

…!き…きた…っ!俺も男だ!土下座する準備は出来ている!

今日の夜に話をすることになり俺達は学舎に行くことにした…土下座文化ってこの世界にもあるのかな…伝わるかな…

・・・


「おはようユウト君」

学舎に行くと昨日のようにノルス先生が立っていてフェル君がノルス先生に挨拶をして俺のことをチラッと見てから自分の教室に向かった…親子なんだからもっと話せばいいのに…

もしかして俺がいるから気恥ずかしいとか?まぁあるよねそういうの!友達がいるといつもみたいに親と喋れないこと!あれ?なら俺…邪魔やん…

「さあ行くぞ」

俺はノルス先生と昨日の教室に向かう…そういえばノルス先生はフェル君の父親なんだよね…なら母親はどうしたんだろう?どこかにいるのかな?…母親か…この異世界の…?…ノルス先生の奥さ…



俺はそこから考えるのをやめた…これ以上は俺の精神衛生上よくないと思ったから…うん

「…ん?どうした?顔色が悪いぞ?」

「…いえ…なんでもありません…」


・・・


「それじゃあ今日は魔法全般の事を教えるぞ」

「はいお願いします」

教室に入ってすぐに授業が始まった…ついに魔法の事を勉強出来るぞ!昨日はノルス先生が四天魔道士の話でほとんど授業時間が潰れたからな…

・・・

・・・・・・

ノルス先生から教わったことは基礎の基礎だからか以前本で読んだ内容とほとんど同じだった

ただ魔石の事については色々とわかったことがある…1度クロードさんから渡された魔石を使った事があるが魔石についてはよく知らなかったから今回勉強出来てよかった

まず魔石とは魔力が入っている石のことで(そのまんまやん)中にある魔力を使うことによって特定の効果を得られるというものだ

それは全ての魔石に共通するが種類や使い方などは魔石ごとに違うらしく数え切れないほどあるらしい

まず魔石がどうやってできるかだが大まかに【魔物からとれる魔石】【自然に生成される魔石】の二種類がある

魔物からとれる魔石というのは【核】とも呼ばれている…スライムの核みたいな?…そして魔物が強ければ強いほど魔石の質は高くなるみたいだ…まぁここはファンタジーの定番ですわな…

そして自然に生成される魔石は貴重で小さいものでも高い価値がつくらしい…なぜか…それは魔石の純度が関係する

魔石は大きければいいというものではない…もちろん大きさも大事だが魔石の質というのは純度と大きさで決まる

魔物などの魔石は魔物の成長に比例して大きくなっていくが不純物が入っていることが多く魔力効率が悪くなってしまうらしい…コスパが悪いってやつかな?
つまりそういう魔石に目一杯の魔力を込めてもどこかしらでロスが出てしまい100%使うってことが出来ないってことかな?

一般の生活の中で使われるのであればそのくらいの事は誤差でしかないがこれが戦闘中などであれば命に関わることもあるらしい…そりゃそうだ

その魔物の魔石と違って自然に生成される魔石は長い時間をかけて大きくなるがとても純度の高いものになるらしい…なので自然の魔石は冒険者などに好まれるそうだ

同じ魔物でも魔石の質は違うらしくこのハビリオンでも魔石の研究をする人達がたくさんいるらしい…魔石…奥深いな

「そして魔石の中で一番価値があると言われているのが【グランスピネル】だ」

「【グランスピネル】?」

グランスピネルは最高峰の魔石の総称で誰でも一生に1度は見てみたい魔石らしい…まぁノルス先生が言うにはここ数百年見つかってないらしいけど…

あと魔石はダンジョンでも手に入るらしいがダンジョンの中は特殊な構造しており魔物からもそしてダンジョンそのものからも魔石がとれるようだ…

ちなみにダンジョンや魔物にはランクというものが存在するがそういう説明は冒険者ギルドで…ということで授業では聞けなかった…残念


「ん?ちょうどお昼みたいだな」

教室に音楽が鳴って再び配膳係?の人がやってきた…今日はタレのかかっま肉がたっぷり入ってるお弁当だ…米がないのが残念でならない…ちくしょう!

「フェルとなにかあったか?」

「んぐっ!?」

向かい合ってお弁当を食べていると急にノルス先生がそんなことを聞いてきたので危うく喉に肉が詰まるところだった…

ノルス先生を見てみると少し悩むような顔をつくり俺を見ていた…熊のつぶらな瞳を向けられて俺は固まってしまった

「その…言いにくいんだが…ユウト君からフェルの匂いがしてな?…でも見た限りそんな関係でもなさそうだし…」

え?匂い?

俺は腕を鼻に近付けてクンクン嗅いでみたがよくわからない…昨日はほとんどフェル君と一緒じゃなかったし匂いがつくなんてある?同室だからか?

そしてそんな関係ってなに?どんな関係よ!俺は獣人じゃないから獣人独自の考え方ってよくわからない!

「フェルはきっとユウト君の匂いが好きなのかもしれない」

「え?」

匂い?俺の匂いが好き…?フェル君が?なぜ?

「…ユウト君からはいい匂いがするよ」

ノルス先生はそう言うとズイッと顔を近付けてきてヒクヒク鼻を動かす…熊の顔が間近に迫ってきて少し怖い…というかそんなに嗅がないでほしい…俺にも羞恥心というものはあるのだ

「なんというか…安心?出来る匂いだ」

「そ…そうなんですか」

それってどんな匂い?と思わないでもないが獣人の感覚がわからないのでスルーする

「フェルはユウト君を母親と重ねているのかもしれない」

「母親…ですか?」

そして顔を俺から離してノルス先生ポツポツと語りだした…


それって俺の精神衛生上よくない話ですかね?





――――――――――――――――――――――――――――――

皆さんお久ぶりですアオネコさんです!

…と言いつつも残念なお知らせがあります
体調が戻り始めていたと思っていたのにちょっと別の病院で診てもらったら
その先生から

「これは〇〇病ですね」(病気名は伏せますがそこまで重病ではありませんのでご心配無く)

と言われてしまいました:(;゙゚'ω゚'):
まさかの病気だったとはっ!ただ体調を崩したと思っていたのに…!(;д;)ギャー!

というわけで…ご心配をおかけしますが作者の体調が安定するまでは不定期更新になってしまいます!申し訳ありません!

ですが小説を書くこと自体をやめることはありませんのでご安心ください!

これからもこんな作者をどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

皆さんも体調を崩さぬようご自愛ください!

それと近況ボードに登場人物の一覧っぽいものを書いておりますのでこのキャラ誰だっけ?となった場合にお読みいただければと思います
…ただあれもこれもと説明しようとして小ネタ集みたいになってしまったことをここに謝罪します
…なんでこうなったんだろう…

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