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決戦
第9話
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バライカは人間界との戦争の準備を整えておくようにと他の妖精に指示を出し、すぐに人間界へと向かった。次元の扉を開いて人間界へ入ると、すぐにファニアの気配を感じ取ることができた。妖精の美しい羽を広げてその気配を追う。
「ここか…。」
ついたのは堅牢な石造の城だった。遥か上空から何物も見定める妖精眼を使って城の中を観察する。そして、その城の中で最も豪華な場所、王の居室にファニアがいることが分かってしまった。
「まさか…っ!」
己の羽をしまい、自由落下で地面へと降りる。ものすごいスピードで地面が近づいていく中、バライカは今まで生きてきた中で最悪の気分を味わっていた。
(あいつ、人間に恋をしたと言っていたけど、まさか人間の王が相手なのか!)
人間の王、ビルハウンド。争いを繰り返してきた各国の王を打ち破り、巨大な帝国であるオルドネアを建国した男だ。もともと傭兵団として戦場で活躍していたらしいが、数年前からその力はまるで神のようだと言われるほど強くなり、とうとう王にまで登り詰めたと、調査させた妖精から報告が上がっていた。
そしてそのビルハウンドこそ、バライカが戦争によって殺そうと考えている相手だった。今の人間界で最も強い男はこのビルハウンドだ。彼を殺してしまえば人間たちは妖精たちを恐れ、逆らわなくなるはずだった。妖精たちが虐げられ殺されることはなくなるのだ。
「くそ!計画を邪魔されちゃあ困るじゃないか!!」
あと数秒で城壁に叩きつけられるという瞬間に羽を広げてふわりと着地する。そこはファニアがビルハウンドとともにいる王の居室のバルコニーだった。バライカは苛立たしげに足で窓を蹴り破る。
「やぁ、こんにちは。」
「何者だ。」
一応挨拶をしてから部屋に入ると、首元に剣が突きつけられる。バライカはヘラヘラと笑いながら両手を上げて降参のポーズをとった。
「こらこら、そんな物騒なものはしまってくれよ。僕はバライカ。君の隣にいるファニアの友人さ。」
「バライカ!!!」
ビルハウンドの後ろに隠れていたファニアがバライカの声を聞いて飛び出してきたかと思うと、涙目で抱きついてきた。
「バライカ!バライカ!どうしよう!人間と妖精たちの間で戦争が起きるかもしれないの!私、そんなの耐えられない!」
「ファニア、落ち着いて。泣いたらダメだよ。」
バライカが優しくファニアの目元を拭う。するとファニアは安心したように体を預けてきた。
「来てくれてありがとうバライカ。妖精王であるあなたが来てくれたってことはビルハウンドと話をするために来てくれたのよね?良かったわ!」
そう言ってファニアはビルハウンドに向けて笑った。
「ね?だから言ったでしょビル!戦争なんて起きないのよ!妖精王であるバライカがそんなことするはずないもの!だってバライカは優しくて強くて、とってもいい妖精なんだから……っえ?」
「ぐうっ!!!」
ファニアが話している間に研究の成果を試してみたところ、とてもうまくいった。
「うんうん。いい感じだ。これなら人間との戦争なんて楽勝だね!」
「ビル!!!!!!」
ファニアが顔を真っ青にして、右手を吹き飛ばされたビルハウンドに駆け寄った。
「ここか…。」
ついたのは堅牢な石造の城だった。遥か上空から何物も見定める妖精眼を使って城の中を観察する。そして、その城の中で最も豪華な場所、王の居室にファニアがいることが分かってしまった。
「まさか…っ!」
己の羽をしまい、自由落下で地面へと降りる。ものすごいスピードで地面が近づいていく中、バライカは今まで生きてきた中で最悪の気分を味わっていた。
(あいつ、人間に恋をしたと言っていたけど、まさか人間の王が相手なのか!)
人間の王、ビルハウンド。争いを繰り返してきた各国の王を打ち破り、巨大な帝国であるオルドネアを建国した男だ。もともと傭兵団として戦場で活躍していたらしいが、数年前からその力はまるで神のようだと言われるほど強くなり、とうとう王にまで登り詰めたと、調査させた妖精から報告が上がっていた。
そしてそのビルハウンドこそ、バライカが戦争によって殺そうと考えている相手だった。今の人間界で最も強い男はこのビルハウンドだ。彼を殺してしまえば人間たちは妖精たちを恐れ、逆らわなくなるはずだった。妖精たちが虐げられ殺されることはなくなるのだ。
「くそ!計画を邪魔されちゃあ困るじゃないか!!」
あと数秒で城壁に叩きつけられるという瞬間に羽を広げてふわりと着地する。そこはファニアがビルハウンドとともにいる王の居室のバルコニーだった。バライカは苛立たしげに足で窓を蹴り破る。
「やぁ、こんにちは。」
「何者だ。」
一応挨拶をしてから部屋に入ると、首元に剣が突きつけられる。バライカはヘラヘラと笑いながら両手を上げて降参のポーズをとった。
「こらこら、そんな物騒なものはしまってくれよ。僕はバライカ。君の隣にいるファニアの友人さ。」
「バライカ!!!」
ビルハウンドの後ろに隠れていたファニアがバライカの声を聞いて飛び出してきたかと思うと、涙目で抱きついてきた。
「バライカ!バライカ!どうしよう!人間と妖精たちの間で戦争が起きるかもしれないの!私、そんなの耐えられない!」
「ファニア、落ち着いて。泣いたらダメだよ。」
バライカが優しくファニアの目元を拭う。するとファニアは安心したように体を預けてきた。
「来てくれてありがとうバライカ。妖精王であるあなたが来てくれたってことはビルハウンドと話をするために来てくれたのよね?良かったわ!」
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「ね?だから言ったでしょビル!戦争なんて起きないのよ!妖精王であるバライカがそんなことするはずないもの!だってバライカは優しくて強くて、とってもいい妖精なんだから……っえ?」
「ぐうっ!!!」
ファニアが話している間に研究の成果を試してみたところ、とてもうまくいった。
「うんうん。いい感じだ。これなら人間との戦争なんて楽勝だね!」
「ビル!!!!!!」
ファニアが顔を真っ青にして、右手を吹き飛ばされたビルハウンドに駆け寄った。
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