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大聖女、『医者の嫁』になる
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『もぉ~~メッチャ探したんだからっ!』
火竜はそう言うと、アルフレッドの首元の服を軽く牙をひっかけた。数十メートルはあるであろう火竜が首を少し持ち上げただけで、アルフレッドの身体は宙に浮く。
「なっ!は、離せ!!」
盛大にアルフレッドは暴れるが勿論、びくともしない。むしろ暴れると服が破れて、身の危険が迫りそうだが……あまり気にした様子はなく必死で、火竜から逃げようとしていた。そんなアルフレッドを逃がすまいと火竜は片手でフンワリと包み込んだ。この火竜の前では人間は無力になるんだな……と他人事ながら軽い恐怖を覚える。
『最初に会った時に、この人だって思ったのっ。結婚しよっ!!』
とんでもないプロポーズを受けているが、アルフレッドには通じておらず、火竜の手のひらの中で短剣を振り回していた。この段になり初めて気付いたが、もしかすると『大聖女』の私しか彼らの言葉は聞こえていないのかもしれない。
『も~~照れちゃってっ。でも、そういうヤンチャな感じ嫌いじゃないわ!』
火竜は、そう言うと私達には目もくれず再び翼を大きくはためかせると、爆風と共に大空へと飛び立った。
火竜の姿が小さくなるのを確認し、隣で唖然としているフレデリックに先ほどから気になっていた質問をした。
「フレデリック様、火竜と人は結婚できるのでしょうか……」
「えっ、そういう流れであの火竜は王子を連れて行ったのか?! てっきり食うのかと思った」
やはり火竜の言葉は私以外には聞こえていなかったようだ。火竜の言葉が分からなければ、捕食されたようにも見えかねない。
「えぇ。先ほどの火竜、年頃だから結婚相手を探しているって言っておりましたわ。アルフレッド様に『結婚しよう』と逆プロポーズもされていました」
「魔物と人が恋に落ちるとは聞いたことがあるけど、火竜となんて聞いたこと無いな……」
キースさんも首を傾げる。
「俺も聞いたことはない」
フレデリックはキースさんの言葉を肯定するようにうなずくが、小さく「う――――ん」と唸る。
「どうされましたの?」
「そもそもな……あの火竜な……オスなんだよ」
この言葉には私だけでなくキースさんも静かに唸る。愛は種族も性別も越えられるのだろうか……。とんでもない元婚約者だったが、彼の将来がかなり不安になってきた。
数度にわたる火竜の爆風により、町全体についていた火は消火されている。それでも残り火や怪我人ないか確認するため、貧民街の中を私はキースさんと一緒に見回っていた。
「倒壊しているお宅も多いですわね」
素人が自分の手で作った家屋というだけあり、その構造はとても簡単なものだ。火竜の爆風によって跡形もない家も少なくない。下手をすると火竜の歩く振動だけで倒れた家もあるに違いない。
「リタ達は移り住むいい機会だって言っていたよ」
リタの家族はリタとリタ兄を筆頭に、母、妹まで工場で働いている。働きに応じた給料が支払われているが、それでも王城内で部屋を借りられるだけの収入がある。彼らも資金があるならばダムの中になんて住みたくないだろう。
「雨降って地固まるとは、このことですわね」
「グレイス……さっきのことだけど」
キースさんは、そう言って私の手を取る。誰もいない家屋の中で、突然手を取られ心臓が跳ね上がった。『婚約者』を自称していたとはいえ、彼と恋人らしい接触はほぼ皆無だ。
「俺は第一王子だけど、王になるつもりなんてないんだ。国王の地位を脅かすような存在にも関わらず、生かしていただいているだけでもありがたいことだと思っている」
前王派の人間が第一王子を擁立し、革命を起こす可能性はかなり高い。国外へ留学したり身分を隠さず王宮での生活を続けていたならば、彼は当の昔に暗殺されていただろう。
「だからアルフレッドが帰ってきたら、こうしてここで再び医者として生活していきたいんだ」
あのアルフレッドが帰ってくることがあるのだろうか……と疑問になったが、嬉しそうな表情を浮かべながら王宮へ向かうフレデリックのことを考えると早急に第二王子救助隊が編成されるだろう。
「それでもいいなら――」
そう言いながらキースさんは片膝を地面につく。
「私と結婚していただけないでしょうか」
どれだけ待った言葉だろう。ここに来てから半年のことが走馬灯のように思い浮かんだ。大変なことや悲しいこと、悔しいこともあったが、それ以上に大切な何かを私は手にすることができた。だからか本当に望んでいた言葉だったが、今は純粋に彼と思いが通じたことが嬉しかった。
「勿論ですわ。よろしくお願いいたします」
こうして私はようやく『医者の嫁』になることができた。
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長らくお付き合いいただきありがとうございました。
これにて『悪役令嬢、追放先の貧乏診療所をおばあちゃんの知恵で立て直したら大聖女にジョブチェン?! ~『医者の嫁』ライフ満喫計画がまったく進捗しない件~』は完結でございます。
第二王子の処遇、キースとの関係、まだまだ消化不良の部分は多々あると思います。
それについて触れました本作の続編『悪役令嬢、モフモフ温泉をおばあちゃんの知恵で立て直したら王妃にジョブチェン?! ~やっぱり『医者の嫁』ライフ満喫計画がまったく進捗しない件』は6月15日から連載スタートしております。
またおばあちゃんの知恵系などをまとめた【キースのメモ】を随時更新していきます。
ぜひ合わせてお楽しみいただければと思います。
火竜はそう言うと、アルフレッドの首元の服を軽く牙をひっかけた。数十メートルはあるであろう火竜が首を少し持ち上げただけで、アルフレッドの身体は宙に浮く。
「なっ!は、離せ!!」
盛大にアルフレッドは暴れるが勿論、びくともしない。むしろ暴れると服が破れて、身の危険が迫りそうだが……あまり気にした様子はなく必死で、火竜から逃げようとしていた。そんなアルフレッドを逃がすまいと火竜は片手でフンワリと包み込んだ。この火竜の前では人間は無力になるんだな……と他人事ながら軽い恐怖を覚える。
『最初に会った時に、この人だって思ったのっ。結婚しよっ!!』
とんでもないプロポーズを受けているが、アルフレッドには通じておらず、火竜の手のひらの中で短剣を振り回していた。この段になり初めて気付いたが、もしかすると『大聖女』の私しか彼らの言葉は聞こえていないのかもしれない。
『も~~照れちゃってっ。でも、そういうヤンチャな感じ嫌いじゃないわ!』
火竜は、そう言うと私達には目もくれず再び翼を大きくはためかせると、爆風と共に大空へと飛び立った。
火竜の姿が小さくなるのを確認し、隣で唖然としているフレデリックに先ほどから気になっていた質問をした。
「フレデリック様、火竜と人は結婚できるのでしょうか……」
「えっ、そういう流れであの火竜は王子を連れて行ったのか?! てっきり食うのかと思った」
やはり火竜の言葉は私以外には聞こえていなかったようだ。火竜の言葉が分からなければ、捕食されたようにも見えかねない。
「えぇ。先ほどの火竜、年頃だから結婚相手を探しているって言っておりましたわ。アルフレッド様に『結婚しよう』と逆プロポーズもされていました」
「魔物と人が恋に落ちるとは聞いたことがあるけど、火竜となんて聞いたこと無いな……」
キースさんも首を傾げる。
「俺も聞いたことはない」
フレデリックはキースさんの言葉を肯定するようにうなずくが、小さく「う――――ん」と唸る。
「どうされましたの?」
「そもそもな……あの火竜な……オスなんだよ」
この言葉には私だけでなくキースさんも静かに唸る。愛は種族も性別も越えられるのだろうか……。とんでもない元婚約者だったが、彼の将来がかなり不安になってきた。
数度にわたる火竜の爆風により、町全体についていた火は消火されている。それでも残り火や怪我人ないか確認するため、貧民街の中を私はキースさんと一緒に見回っていた。
「倒壊しているお宅も多いですわね」
素人が自分の手で作った家屋というだけあり、その構造はとても簡単なものだ。火竜の爆風によって跡形もない家も少なくない。下手をすると火竜の歩く振動だけで倒れた家もあるに違いない。
「リタ達は移り住むいい機会だって言っていたよ」
リタの家族はリタとリタ兄を筆頭に、母、妹まで工場で働いている。働きに応じた給料が支払われているが、それでも王城内で部屋を借りられるだけの収入がある。彼らも資金があるならばダムの中になんて住みたくないだろう。
「雨降って地固まるとは、このことですわね」
「グレイス……さっきのことだけど」
キースさんは、そう言って私の手を取る。誰もいない家屋の中で、突然手を取られ心臓が跳ね上がった。『婚約者』を自称していたとはいえ、彼と恋人らしい接触はほぼ皆無だ。
「俺は第一王子だけど、王になるつもりなんてないんだ。国王の地位を脅かすような存在にも関わらず、生かしていただいているだけでもありがたいことだと思っている」
前王派の人間が第一王子を擁立し、革命を起こす可能性はかなり高い。国外へ留学したり身分を隠さず王宮での生活を続けていたならば、彼は当の昔に暗殺されていただろう。
「だからアルフレッドが帰ってきたら、こうしてここで再び医者として生活していきたいんだ」
あのアルフレッドが帰ってくることがあるのだろうか……と疑問になったが、嬉しそうな表情を浮かべながら王宮へ向かうフレデリックのことを考えると早急に第二王子救助隊が編成されるだろう。
「それでもいいなら――」
そう言いながらキースさんは片膝を地面につく。
「私と結婚していただけないでしょうか」
どれだけ待った言葉だろう。ここに来てから半年のことが走馬灯のように思い浮かんだ。大変なことや悲しいこと、悔しいこともあったが、それ以上に大切な何かを私は手にすることができた。だからか本当に望んでいた言葉だったが、今は純粋に彼と思いが通じたことが嬉しかった。
「勿論ですわ。よろしくお願いいたします」
こうして私はようやく『医者の嫁』になることができた。
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長らくお付き合いいただきありがとうございました。
これにて『悪役令嬢、追放先の貧乏診療所をおばあちゃんの知恵で立て直したら大聖女にジョブチェン?! ~『医者の嫁』ライフ満喫計画がまったく進捗しない件~』は完結でございます。
第二王子の処遇、キースとの関係、まだまだ消化不良の部分は多々あると思います。
それについて触れました本作の続編『悪役令嬢、モフモフ温泉をおばあちゃんの知恵で立て直したら王妃にジョブチェン?! ~やっぱり『医者の嫁』ライフ満喫計画がまったく進捗しない件』は6月15日から連載スタートしております。
またおばあちゃんの知恵系などをまとめた【キースのメモ】を随時更新していきます。
ぜひ合わせてお楽しみいただければと思います。
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