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神父の襲来
⑨
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「そうかもしれねぇけど、やったことがない男が大半じゃねぇか? 知らねぇだけかもしれない」
「そもそもやってみたいと思う男が少ないんじゃないの?」
「そうかなぁ」
セルジュは少し考え込んだ後に、バーノンを指さして興奮気味に訊ねた。
「ソイツ、指でケツを弄ってたよな? てことは、ケツに挿れるってことだな! な!」
「そうみたいだね」
「痛くねぇ? 衛生的にもどうなんだ?」
「……痛くないように慣らして広げてるんだろう。穴を綺麗にする方法もあるらしいよ」
バーノンが世間話でもするように勝手に説明してくるので、そっち方面の知識は嫌でも豊富になった僕である。
セルジュは唾を飛ばさんばかりの勢いで訊ねる。
「でもっ、でもよ、それにしたって辛くねぇかな。女のアソコは色々やれば濡れるけど、ケツの穴は濡れねぇだろ?」
「潤滑剤を塗り込むそうだよ。それに、行為に慣れれば濡れるようになるって聞いたけど」
「潤滑剤! ……おお、ヌルヌルのあれか。なるほど」
セルジュはどうやら潤滑剤を知っているらしい。使ったことがあるのだろうか。
だとしたら、婚約者との妊活の際だろうか。
いまさら胸が、チクリと痛んだ。
セルジュはそんな僕の心情にも気付くことなく、引き続き男同士の性行為について質問をしてくる。実践する予定もないくせに無駄な知識を得てどうするというのだろう。
まあ、知識なんてだいたいがそういうものだけれど。
「お前、見たことあんの? 掘られてる方は気持ち良さそうだったか?」
「……まあ、そうだね。気持ち良くなきゃヤらないだろうね、ケツの穴にイチモツを出し入れされるなんてこと。普通の男にとっちゃ屈辱なんじゃないの?」
「そりゃあ、お前……人によるだろ」
僕の言葉を借りて、セルジュが偉そうに言う。
「ここは男ばかりが暮らす特殊なところだから男同士の性行為が娯楽みたいなところもあるけど、一般的には少数派だよ。宗教的にも禁じられているし、男同士だと子供が授からないしね」
「性行為は子供を授かることだけを目的にするものでもないだろ」
僕はセルジュの言葉にまたもや傷付いた。
セルジュはつまり、婚約者と妊活以外の性行為をしているってことだ。お互いを思い、欲し合う愛欲に満ちた行為を。
「そういえば、魔猿のオスがオスの尻を抱えているのを見たことがある。メスと間違えたのかと思っていたが、そうとも限らねぇな……」
確かに、鳥を含む動物間には同性間の交尾がよく行われている。僕も実際に目にしたことがある。人間より種の存続に縛られているように見える獣だが、実は、人間よりずっと自由なのだろう。
「そもそもやってみたいと思う男が少ないんじゃないの?」
「そうかなぁ」
セルジュは少し考え込んだ後に、バーノンを指さして興奮気味に訊ねた。
「ソイツ、指でケツを弄ってたよな? てことは、ケツに挿れるってことだな! な!」
「そうみたいだね」
「痛くねぇ? 衛生的にもどうなんだ?」
「……痛くないように慣らして広げてるんだろう。穴を綺麗にする方法もあるらしいよ」
バーノンが世間話でもするように勝手に説明してくるので、そっち方面の知識は嫌でも豊富になった僕である。
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「でもっ、でもよ、それにしたって辛くねぇかな。女のアソコは色々やれば濡れるけど、ケツの穴は濡れねぇだろ?」
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「潤滑剤! ……おお、ヌルヌルのあれか。なるほど」
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だとしたら、婚約者との妊活の際だろうか。
いまさら胸が、チクリと痛んだ。
セルジュはそんな僕の心情にも気付くことなく、引き続き男同士の性行為について質問をしてくる。実践する予定もないくせに無駄な知識を得てどうするというのだろう。
まあ、知識なんてだいたいがそういうものだけれど。
「お前、見たことあんの? 掘られてる方は気持ち良さそうだったか?」
「……まあ、そうだね。気持ち良くなきゃヤらないだろうね、ケツの穴にイチモツを出し入れされるなんてこと。普通の男にとっちゃ屈辱なんじゃないの?」
「そりゃあ、お前……人によるだろ」
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「ここは男ばかりが暮らす特殊なところだから男同士の性行為が娯楽みたいなところもあるけど、一般的には少数派だよ。宗教的にも禁じられているし、男同士だと子供が授からないしね」
「性行為は子供を授かることだけを目的にするものでもないだろ」
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セルジュはつまり、婚約者と妊活以外の性行為をしているってことだ。お互いを思い、欲し合う愛欲に満ちた行為を。
「そういえば、魔猿のオスがオスの尻を抱えているのを見たことがある。メスと間違えたのかと思っていたが、そうとも限らねぇな……」
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