ほっかほか 〜なっちゃんとママとおにぎり〜

成瀬りん

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ほっかほか!

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なっちゃんとママは目を合わせて手をにぎって、たかしおじちゃんの答えを待っています。

はたして、答えは正解なのでしょうか?



 「こっちのおにぎりがなっちゃん」
左側を指差しました。

 「こっちがママのおにぎり」
右側を指差します。


 「すごーい、正解だよ!!なんでわかったの?」

なっちゃんはつい、たかしおじちゃんの目の前まで寄って質問しました。


 「あのね、なっちゃんママは昔からおにぎりは梅ぼしのタネが入ったまんまで、にぎってたんだよ」

ママは横で聞いて顔を真っ赤にしています。

 「覚えててくれてたんだ…」


 「なっちゃんは、きっと僕のために食べやすいようにタネを取って作ってくれたんだよね?」

 「うん。ママのおにぎりは大好き!でも、梅ぼしのタネがないと100点なのになぁって思ってたの」

 「そうだっだんだ。わかった!今度からは私もタネをぬくわ」

なんか和やかな雰囲気です。


たかしおじちゃん、テストは合格しましたが、
このあとはどうなるのかな?

えへん!
なっちゃんがテストのことで口を開きます。


 「たかしおじちゃんはママのこと、ずーっと前から好きなんだね!ママの作るおにぎり、日本一でしょう?!」

 「うん!、もちろんだよ、日本一だよ」



 「じゃあ、パパになってもいいよ!毎日おにぎり食べてね!」

 「うん!もちろん食べるよ!」


 「夕ごはんはスーパーかコンビニだよ?」

 「…え?」
チラッとママを横目で見るたかしおじちゃん。

 「ちょ!なっちゃん!さすがにそれは…」
ママは大慌て(笑)


 「なっちゃん、大丈夫だよ。僕は料理をするのが大好きなんだ。ママとなっちゃんが作って欲しいなって日に作るから!」


なっちゃんは目をキラキラさせて、たかしおじちゃんに質問をします。

 「オムライス作れる?」
 「もちろん!」

 「ハンバーグは?」
 「作れるよ!」

 「かたぐるま、できる?」
 「出来るよー!僕は背が高いから遠くまで見れると思うよ」


なっちゃんはひまわりのような笑顔で、
たかしおじちゃんに質問のラッシュ!

 「動物園は好き?」
 「遊園地は好き?」

 「うん、好き!今度3人で行きたいな」


 「ママのこと好き?」
 「あはははっ!世界一大好きだよ!」

日本一を通り越して、世界一だそうです!



 「たかしおじちゃん。テストは100点まんてんです!」

ママとたかしおじちゃんは、思わずうれしさのあまり抱き合ってます。

 「ありがとう!なっちゃん」


 「あのね。お願いがあるの!運動会、ママとパパいっしょに来てね!おにぎりつくってね!3人でいっしょに食べようね!」


大好きのしるし、ぎゅーっをママとパパと3人でしました。

あたたかいね。
ほっかほかだよ。


今から運動会が楽しみです!

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