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永遠くん4歳のお話
とわくんのいないお誕生日会
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一方、ひだまり保育園ではよしえ先生が
クラスのみんなへ、このことを伝えました。
「とわくんですが、お熱があって風邪をひいてしまったので今日はお休みです」
「えーーーーっっ?!」
みんなの驚き声は保育園の外まで聞こえるほどの大きさでした。
「そんなぁ。とわくんにお手紙書いたのに」
と、なっちゃん。
「ママとクッキー作ったから、とわくんにも食べてもらいたかった……でも、お風邪が心配…」
と、まなちゃん。
「とわくん、かわいそう。うわーん!」
みゆちゃんはひたすら涙を流しています。
そして、あっちゃんはというと…。
とわくんのいない席を見つめ、
自分の手提げに入れてある1枚の画用紙を取り出して
ため息をつき、無言でそっと手提げに戻しました。
画用紙にはきっと、とわくんが喜んでくれるものをかいていたに違いありません。
この日のお誕生日会はあっちゃんをはじめ、
数人の10月生まれの子たちも
ちびっこヒーローが参上しないことにガッカリで、
お祝いされていることに心から喜べませんでした。
「とわくん……お熱早く下がりますように」
あっちゃんは夜、お空に手を合わせてお祈りしました。
大丈夫!
ちびっこヒーローは無敵ですから!
クラスのみんなへ、このことを伝えました。
「とわくんですが、お熱があって風邪をひいてしまったので今日はお休みです」
「えーーーーっっ?!」
みんなの驚き声は保育園の外まで聞こえるほどの大きさでした。
「そんなぁ。とわくんにお手紙書いたのに」
と、なっちゃん。
「ママとクッキー作ったから、とわくんにも食べてもらいたかった……でも、お風邪が心配…」
と、まなちゃん。
「とわくん、かわいそう。うわーん!」
みゆちゃんはひたすら涙を流しています。
そして、あっちゃんはというと…。
とわくんのいない席を見つめ、
自分の手提げに入れてある1枚の画用紙を取り出して
ため息をつき、無言でそっと手提げに戻しました。
画用紙にはきっと、とわくんが喜んでくれるものをかいていたに違いありません。
この日のお誕生日会はあっちゃんをはじめ、
数人の10月生まれの子たちも
ちびっこヒーローが参上しないことにガッカリで、
お祝いされていることに心から喜べませんでした。
「とわくん……お熱早く下がりますように」
あっちゃんは夜、お空に手を合わせてお祈りしました。
大丈夫!
ちびっこヒーローは無敵ですから!
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