迷いの森

ゆうま

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「……ん……」

肌寒さで目が覚める。
窓からは月明かりが注ぎ、部屋の中は比較的明るかった。
ボーっとする頭で己の状態を確認する。
天井から吊るされたロープで両手首を固定されていた。
なんとか足はついているが、キツク固定されている所が擦れ痛い。
視線を周りに向ける。部屋の中はそれほど広くはない。
ベッドと椅子があるだけの殺風景な部屋だった。扉は2つ。構造から想像して、手前の扉が出入口だろうか。
脱出する時は窓からだろうか?それともあの扉だろうか。色々シミュレーションする。
ここら脱出する為には、手首のロープをどうにかしなくてはいけない。
エミリーは身体を反転させようと動かした。

「えっ」

肌寒いと思っていたら自分は肌着しか身につけていなかった。
訳が分からない。誰かが脱がした事は明白だった。
屋敷に侵入したのは覚えてる。
人の気配がする部屋に入ったのも覚えてる。
それから……エディの声が……聞こえたような気がした。

「おはようお姉ちゃん」

クスクスと笑うエディが背後から現れた。
屋敷の外であった時と変わらない容姿だが、微笑みを浮かべる少年に恐怖を感じた。

「君たちが来るのを待っていたんだ」

「え?」

「僕がね侯爵に依頼していたんだよ。元気な若者二人を寄越せって」

「エディは侯爵さまの子供じゃ?……ないの?」

「子供じゃないよ、アイツの先祖からの長い付き合い。この国の王様とも長い付き合いがあるんだよ」

天真爛漫に話すエディは子供そのものだった。
しかし、内容は子供が話すモノではなかった。
この王都が誕生した頃に産まれずっとずっと生きていたなんて信じられなかった。
数年に一度元気な若者を誘拐し、この屋敷で監禁していく。
そんな生活が100年以上続いていると楽しそうに語る内容はとても信じられない。

「嘘だ」

「嘘じゃないよ。これからゆっくり証明してあげるね」

エディが指先を上に上げると、エミリーの両腕を固定していたロープがうねうねと動き出した。

「触手って知ってる?僕のおもちゃなんだけど気に入ってくれるかな?」


ぬるぬる動き出したモノは、エミリーの身体に纏わりつく。
触手は増え、両乳、両足に伸びていく。
両足に絡みついた触手は両足をぐいっと上げ、エディに見せつけるように足を開かせる。
触手は器用にエミリーを包み込んでいた布を全て剥ぎ取っていく。


「いや、見ないで!!」

エミリーの秘められた場所が丸見えになってしまった。羞恥で全身真っ赤にさせたエミリーはエディにとって美味しそうな果実に見えた。
真っ赤で甘美な香りはエディを誘惑していく。

「ふふ、真っ赤で美味しそうだね…」

ゆっくりと確実にエミリーに近づくと、秘められた場所に手を伸ばす。

「んんっ!!」

「ここの蕾は固いね、ゆっくりゆっくり開発して上げる」

パチンと指を鳴らすと、触手がエミリーの口を塞いだ。
歯列をなぞり、喉の奥へ侵入していく。息苦しくて吐き出そうとするか、叶わない。

「いまからお薬をあげるね」

口の中に侵入している蝕手から何か吐き出された。

「んんーーーー!!」

喉の奥に出され吐き出す事もできない。
呑み込めなかったモノが口から洩れ、ポタポタと零れ落ちる。
落ちた液体は肌を伝い、胸、下半身に伝い落ちていく。

「ここにもお薬欲しいの?」

肌を伝っていた液を指先で拭い、先程触れた蕾に擦り付ける。

「いやぁぁ、熱いっ」

触れられた箇所が急に熱を持つ。
熱くて、くらくらする。もっと触って欲しい欲求がうまれてくる。
エミリーの蜜と触手から吐き出された液がクチュクチュと音を立て混ざり合う。
指に絡ませ、花弁を刺激していく。少しずつ固い蕾はエディの指を呑み込んでいく。
咲き始めた花弁から溢れ出る蜜をエディは舌にのせた。

「んんーーーー!!!」

エディにとってエミリーの処女の蜜はとても甘く、ずっと飲んでいたいと思うほど甘美だった。
味わうように丹念に舐め取る。
ビクビクと反応する彼女の反応も楽しい。
もっと鳴かせてめちゃくちゃにしたい。
プルプルと震える双方の山も思いっきり揉みしだきたい。


その楽しさもエミリーの一言で掻き消えた。

「オ……スカーぁっ……け…ぇ」

ーーオスカー助けてーーーー

そんな事を言えないようにしてやろうと、エディは奥の部屋から意識の無いオスカーを引っ張り出してきた。
エミリーに快楽も絶望も与えるのは自分だ。
今まで生贄はモノだと思っていたが、エミリーだけは違った。
100年間生贄は全員壊れていった。
壊れたモノは変えればいいと思っていたが、何故だか彼女は違った。



ーーーーーー痛みも悲しみも快楽も苦痛も
彼女が感じるもの全てを己が与えたいーーーーー






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