[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

文字の大きさ
131 / 334
第3章 爆闘!魔王の墳墓と呼ばれたダンジョン

第29話 エルフ軍の行方と、ギルドマスターバッカーの奮闘!急ぐカザト達!

しおりを挟む

 旧魔王領域の残る5つの邪悪なる瘴気を天に登らせるダンジョンを目指して、そらとぶ馬車は急いで、進行していた。

カザト
「ハァ?
デカい瘴気が動いた?!

なんだ?あのブタの形の瘴気は?
オークか?

それに、旧リーンゴ王国跡のでかいネズミ型の瘴気が、動こうとしているな。

でかい!
あの皇帝クモの親玉のクモ邪神の全開状態の戦闘能力じゃないか!

キスカ!聞こえるか!
防戦に、徹しろ!
決して攻め込むな!
リーンゴ王国跡に、攻め込むな!
すぐに、隙をつかれるぞ!」

キスカ副女王
(パートナースキル通信)
「はい!あの巨大瘴気ですよね!
パートナースキルでよく感じられます。
やばいですよね?
ラッド国王達が、こちらに逃避してきたら受け入れていいでしょうか?」

カザト
「かまわないと思う。
出来るだけ、早く踏破する。」



地下水水源近くの、ダンジョンの前についたカザトたちは、すぐに野営を貼りミラージュと、トスカ女王が野営の警備に入る。

最速の体制で、ダンジョンに突入したカザト達であった。


□□□□□□□

ズン!
ズン!
ズン!

邪神ラット・リーヴが、動き出した!
実は、動き出した理由が水であった。

ゴブリンの瘴気で汚染された海!
ゴブリン臭い瘴気汚染のされた川!

ネズミのラットタイプの邪神であるリーヴたちにとって、臭くてたまらないものである。

そう!
水を求めて動き出したのだ!

邪神ラット・リーヴ
「眷属ども!
水を、探してこい!
あと、腹が立つから、吹き飛ばしてやる!」


お怒りの邪神ラット・リーヴは、リーンゴ王国跡の国境門を出た所で、こちらに攻めてきたゴブリンエンペラー軍と退治する。

ゴブリンエンペラー
「ネズミの邪神よ!
我がゴブリンの邪神様から、軍門に下るなら飼ってやろうとの、ありがたい御言葉あるぞ!」

邪神ラット・リーヴ
「ひんだら!ノンダズ!ポイ!」

魔法を、使う邪神ラット・リーヴ!

ドーーン!
黒いキノコ雲が立つ爆発が起る!

ゴブリンエンペラーが爆散する。
ラット軍が、ゴブリンエンペラー軍を襲う!

戦闘は30分すらかからなかった。

ゴブリン達は、ラット軍の餌となる。


そこにやってきたのは、エルフ軍…

エルフ騎士団長は、体制を整えて攻め込む事によって新生ガス王国を脅して、世界樹の大精霊達と会談させようと、かなり!当て外れなことをしようとしていたが、邪神ラット・リーヴに見つかった!

エルフ騎士団長が、ガクガクと震えながら逃げる事を選択する。





しかし、遅すぎた!

後ろに、新生ガス王国軍と、ガス王国貴族軍が控えていた。

ラッド国王は、通信珠でのエルフの最長老と、会談したあとカザトと、冒険者ギルド新生ガス王国統括ギルドマスター・バッカーと、かなり深い話をした。

エルフ軍の事である。
カザトは、エルシーとエルファーの事があるために、エルフ軍は恐らく精霊の館(城)地域に入る事は、否決されるだろうと報告した。

バッカーは、エルフ軍は邪神討伐の戦力となるのか?と、カザトに見通しを聞く。

ラッド国王は話しだした。
実は昔、若き日のアホの王子時代のガス国王が、エルフの女性に一目惚れして婚約をガス先王の許可をもらって、申込みに行ったことがあったらしい。

その時に、ガス国王の同伴をさせられたのだが、一言でいうと、エルフのナンバー2である国王はひどかったらしい。

罵詈雑言という表現すら、生易しいというほどの悪意ある言葉の乱射!

ラッド国王は、それを見て人は姿で選んだら、不幸になると肝(きも)どころか骨を貫通して脳の底まで叩きこまれたと、すごいトラウマ体験を思い出して青くなっていた。


「ガス国王や、ブレーダー王女を超えるゲスの臭いがする集団となっていますから、無視してください。」

とは、エルフ最長老と、国王の娘のエルフ最強騎士の言葉である。


しかし、そんなヤツら、いつ魔王側に寝返るか?

そこで、今回の作戦だった。

エルフ軍に決断を迫る。





エルフ騎士団長は、あまりにも自分達の行動の先読みをする、この新生ガス王国軍とニュー冒険者ギルド軍をみて、相手を見くびり過ぎたので無いかと、思い出していた。

完全に、疑われていた?

グランド王国から、無傷で出てきたからか?

確かに、邪神と戦うことを放棄したといえばそうなるな。

エルフ副騎士団長
「騎士団長!奴らの心を魔道士隊に読ませましたが、明らかにこちらの行動原理を読んでます。」


エルフ騎士団長
「我々は、戦わない!
世界樹の防御が先だ!
世界樹の使いなのであるエルフが、ガス王国などに協力するなんて事は以(もっ)ての外だ!」


しかし、戦況はそんな、エルフ最長老達ですら訳がわからない考え方を許さなかった。

邪神ラット軍は、ゴブリン軍を全て食べ尽くした。

エルフ軍は、恐怖して逃げ出す!

後ろから新生ガス王国軍が迫る!

かくなる上は、ベイントス公国に強制入国して、逃げること!

しかし、恐ろしい事が起こる!
ベイントス公国の国境砦から、元リーンゴ王国
軍を、主体とするベイントス公国第2国軍が抜剣して出てきたのだ!

盾をエルフ軍に向けて構える!


エルフ軍騎士団長は、ベイントス公国の垂れ幕にエルフの古代文字で書いてある文を読んだ。

「お前たちは、世界樹と大精霊に最長老達を裏切ったな!

今度は、人をやめて魔王側に立つのか?」

エルフ副騎士団長
「クソーーーーーー!
者共(ものども)!かか……」

エルフ騎士団長
「グランド王国に、退却!」

ブチギレて、ベイントス公国を占領してやると、号令をかけようとしていた副騎士団長の命令を騎士団長が、拒否するように退却する命令を飛ばす!

エルフ副騎士団長
「なぜ!」

エルフ騎士団長
「か、勝てない!見たか?
アイツラの後ろにいたエルフ達を!
アイツラはグランド王国の者ではない。
あの鎧は、前代勇者時代に勇者側に立ったエルフ族の鎧だ。

なんて、魔力の濃さだ。
我らの魔力の総量を超えている。
武力と魔力戦力は、あのベイントス公国軍が上だ。
とんでもない、闘気だ!

こうなったら、邪神ゴキブリと邪神オークの争いで両者がつかれたときに、討ち取って世界樹様にご帰還を求めるか、新たな場所に招き入れてもらわないといけない。

副騎士団長
「そ!!そうです!
奴らの、疲れたときに討ちましょう!」


[速報]エルフ軍、邪神軍の前に戦わずに離脱しているのを全土放送される。





エルフ軍が離脱したあと、邪神軍が旧リーンゴ王国の帰っていった。

何故だ?

あれ?
水源からラット型ネズミが水を汲んで帰っていった。

え?
デカいネズミが、Vサインをして帰っていった。


ラッド国王
「水か…少し向こうに泉を広げよう。
そうすることで、時間稼ぎが出来るならやってみようか。」

ベイントス公国第2軍団長
「すぐに、議長に報告します。聖者様が言われた事が…水が大事とは…もっと奥が深いのかもな…」


こうして、新生ガス王国のひとまずの危機が避けられた。

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

処理中です...