［鑑定］スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ！

第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。第1部 洗い出して出てくるもの。

第12話 復活準備と、出てきた疑問。

　人魚の村人を復活する目処が立とうとしている。

　今、培養水槽に小さな身体がゆっくりとゆっくりと成長していた。

　さて、その身体と魂のダイヤモンド核の適合を待っている間に、この島を高圧洗浄機で洗っていく。

　だが…問題が起った。
瘴気ヘドロを焼いて海水に戻しているのだが、海水をまだ汲み上げると、なると…

そう！海水が足りない。

カザト
「アレ？」

曇ってきた。
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!

培養液槽とかを、フェイクの襲撃に備えて浄化済みの洞窟などにかくすのだが、それだけで島の洞窟がすべて埋まってしまった。

ザー！

雨が降り出した。
カザト達は、デカイテントを、張ったが…

ザー！

から、
ゴー！に変わってしまって、豪雨となる。

テントでの生活なんて無理！

近海は、聖水の雨と、瘴気ヘドロが反応して熱海となって、また水蒸気が上りまた雨がとなる。

するとどうなるか？
島も、蒸気で蒸されて鉄板の上にいるみたいに暑くなるのだ！

人魚達の復活には時間がかかる。
体型スリムなゴーレム達に、培養液のメンテナンスを頼んで、カザト達はこの蒸気熱地獄から逃れるために、海の試練のダンジョンに高圧洗浄機を持って突入した。

なぜか？
なぜ泳がずに行けるのだ？

蒸気熱で海水が沸騰してしまい、海の底が出て来てしまって歩いてダンジョンにはいれたからである。

ピギー！

なんだ？

鑑定

ヘドロバッド
相対的攻撃力0

スキル　自爆攻撃
　　　　毒拡散
　　　　音波撹乱

瘴気ヘドロは、即死効果あり。

瘴気ヘドロで出来たコウモリだ！

プシュー！

高圧洗浄機で洗浄する。

アレ？
ダンジョンの、壁に何か描いてあるのがわかったから洗浄して行くと、水中呼吸スキルの会得の仕方とか描いてあった。

え？
人魚？の存在意義？

なんと人魚達は、とおいとおいグラブって星からやって来たのだが？
気性が荒いのと、暴力ばかりで戦争を起こしまくる奴らの人魚の魂だけ集めて、この世界に懲らしめるために、隔離した？

え？
これを描いたのは…
あ～！
フェイクになる直前の時代だね～！

そういえば、ケンカっぽかったな。
それに、話を聞かなそうな人魚ばっかりだった。

どこか、右斜め上のマウントを取らないと、いけないような義務でもあるのか？というような姿勢だったので、どうするか？と迷ったな～と、カザトは回想する。

うわ！ヘドロバッドが、集団で出てきたがダンジョンの向こうの方からの、蒸気にあてられて、フラフラだな…。

壁を高圧洗浄機で洗いながら、進んでいく。

カザトの中の前勇者というか、ご先祖様の記憶と照合しながら進むことにした。

カザトのご先祖様も、瘴気ヘドロで汚染される前の壁画を見ていた記憶があるのだが、はっきりと壁画だと認識していたのは、半分以下でありその3分の1未満の解読率である。

絵を見て、なんとなく理解して己の技に組み込んだらしい。

え？
水中呼吸スキル以外の水中呼吸の方法があるのか？

とんでも情報が、描いてあった。
は？人間の肺っていくつかのモードがあって、その一つに水から酸素を取り入れる事ができる？

マジ？
いや…そういえば…人の胎児時期に魚とよく似た器官が出てくる時があるって、教科書の写真に出ていたな…。

ありえるな。

だけど、このやり方って…かなり鍛えないと無理だな？　　

ダンジョンを進む。

ヘドロバッドは、瞬殺！
怪魚が、このエリアでは出現した先祖の記憶があるが、今は海水は無い！

瘴気ヘドロで一度埋まってしまった為らしい。

埋まったダンジョンの、管理者室の勝手口から高濃度聖水を流し込んでいるから、溶けて行って穴が開いたというのが真相なのだ。

ヘドロヒル！
なんて、気味が悪いものまで出てきたが、トスカに冷静に高圧洗浄機で洗われていた。

無双？
まぁ近いのかも？

なぜ？この試練のダンジョンを瘴気ヘドロで埋めた？

前勇者時代に、既にこのダンジョンに対して深く関わらせないように、小細工を施していたのは人魚達の対応からも確定なのだが…。

今度は埋めた。
そこまで、フェイクに取って不都合な何かが、このダンジョンにあるのか？

トワイライト達は、ヘドロモンスター達を高圧洗浄機で浄化するのが楽しいらしい。

カザトは、結界を張って蒸気をやり過ごしながら進んで行くと、あれ？

この壁？変じゃない？
突き当りを左って感じなのだが…
開けている通路も左だけ…
ご先祖様は、泳いで左に行った記憶がある。
海水の中、光る苔が光源で、あまり明るくなくて違和感が無かったらしい。

だが、歩いて見てみると違和感がある。
そう！カザトのダンジョン踏破数は300を遥かに超えているのだ。

おかしい！
ここは…恐らくＴ字路だ！
右のヘドロの壁をカザトが高圧洗浄機で
洗う洗う！

すると、壁が出てきた。
ご先祖様の記憶と同じだ。
壁を丹念に観察して、叩いたりしてみた。

トン！トン！トン！トン！トン！トン！トン！トン！トン！カン！トン！トン！トン！トン！トン！トン！トン！トン！トン！

うん？
一つだけ、音が違う！

カン！
カン！

石ブロックを押して見た！

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ！
右の壁が通路に収納されていく！

しかし出てきたのは…
ドロ～～～～！

ヘドロの粘液だ！
こ！これは！

あの管理者室にあった瘴気ヘドロレベルの濃さだ！酷い！

急いで、洗浄に入る。
今度は時間をかけたくないから、大量生産したお掃除ゴーレムを100体出して、魔力を放出して精霊の館（城）近海の海水ポンプの汲み上げ出力を上げて、徹底的に掃除を開始する。

ゴーーーーーーー！
蒸気で視界が真っ白！

大まかな掃除をゴーレムに任せて、カザト達は、ダンジョンの隅に隔離結界を張って食事と、休憩をするとこにした。

その時、やはり話題になるのが人魚のことである。

エルファー
「あの人魚達…信用していいのでしょうか？」


エルシー
「恐らく、あの壁画の事も知っていましたよね？
字が読めなくても、わかる人にはわかりますから？」

トスカ
「あの、壁画にはドワーフの事も描いてました。

エルフも！
だけど…妙な事が描いてましたね？
横の文字は…あれは？どう読んだらいいのやら。
それに、プレーンなんて人種…聞いたことがありません。

人間は人間って書いてました。」

カザト
「プレーン？
あぁ！それな？

俺のステータスプレートに、出ていたな。
種族が進化していった時に、出てきた言葉だ。」

築石　風人（つくし　かざと）
冒険者ネーム　カザト

種族　オリジンヒューマン
（超古代人類種　プレーン）

レベル　15
（只今、表記固定中。
各身体が安定したときに、集計して表示します。）
　　　　
年齢　　▲▶
ジョブ　◀◇☆◇□

攻撃力　■◇◀◐
守備力　◐◆☆●
魔力　　▲□○●
知力　　▶⬛○□
運　　　－6800
（進化によってマイナス無効化発動）
（只今、表記固定中。
各身体が安定したときに、集計して表示します。）

スキル
鑑定◁◇■　レベル7201
（只今、表記固定中。
各身体が安定したときに、集計して表示します。）

︙
︙
︙

トスカ
「え～～～!
超古代人種？
え？」

トワイライト
「そうなのですよ。
恐らく、この世界ができたときに前管理者神様と、共にあの奥地の命の水（エリクシール・エリクサー）のダンジョンを整備されていた方々がおっしゃられていた、人達ではないでしょうか？」


カザトは、なぜこのＴ字路の片方が閉じられていたのか？を考えていた。

まさか…フェイクすら知らないものなのか？

中に全員入ると、まず宝箱の部屋だったみたいだな…。

鑑定で、宝箱モンスターのミミックの化石…なんて、鑑定結果がでた。

だが…
そこからだった。
カザトが、その宝箱部屋の壁に違和感を感じたので、触ると…

また壁が動いて、別の部屋への通路が出てきたのだ！

カザト達は、通路に入ると…
亜空間聖水輸送ダンジョンパイプラインは健全だが、それ以外のすべての空間を遮断するように、壁が入口を閉じた。

奥の部屋は星空の空間。

丸い球体の空間だった。
中央に何か球がある。

その球からホログラムが、出てきた。

[真の管理者様、よくおいでになられました。
これから、説明を映像を交えて開始します。
席へ、どうぞ！]

椅子が出てきた。
トワイライト達の分も、もちろん。

フカ～！
　な！

なんだ！
これは！

なんて、異次元感触な座り心地なんだ！

それだけでわかる、地球との文明の差！

トワイライト達も、顔がフカ～！としているな～。

そして、説明が始まった…だが……、
その内容な、俺のエルフの最長老や、戦士レイダーに持っていた、謎の無茶苦茶腹黒いのではないのか？という疑惑を補強どころか、もっと黒な闇を持っているという内容でもあった。