[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

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第5章 ついに始まった本当の戦い。

第9話 悪魔祓いの儀式がはじまる。(狂った行動の理由の3割が判明編)1.5

 ガス王国の平原を爆速する馬車の団。
 その中心には、ガス王家用の馬車もあった。
 馬車の中には、木箱が2つ。
 中身はガス王国とガス先王。
 それを見張るのは勇者ゴン太。
 魔導通信で、揺れながらもなんとか、外部の者達に連絡を取っているのはブレーダー王女。

 ガス先王が、睡眠薬を盛ったのだがブレーダー王女の方が一枚上手であった。

勇者ゴン太
「なぜ、俺を縛らない。」

ブレーダー王女
「あんたは、交渉役よ。
 助かりたければ、死ぬ気で交渉しなさいよ!
 なんとか、メリーの乳母とナタリーの世話役を連れてきて、交渉させるわ。」

 勇者ゴン太は交渉ごとが上手そうで、実は大の苦手である。
 なぜ?
 口で交渉なんてするよりも、暴力と言うか、経済力や権力での交渉になるのはわかっているなら、はじめから権力で相手を殺して奪えばいいと、教育されてきたからだ。

 そんな馬車が、マトの街目指して走っていた。



 その頃、カザトはなんとか暴れるメリーとナタリーを抑えて、説得していた。

メリー
「あのクソ野郎を揚げてやる!」

ナタリー
「これで、決着をつけるのです!」

 どうしても、揚げてぶっ殺したいらしい。
 困った。
 メーベルが、デカい試験管を作ってその中にガス貴族を入れて煮ろうとか、言い出した。
 マーベルの初回の婚約の破断の時に散々ガス貴族達にけちょんけちょんに言われた怒りが蘇って来たらしい。

 だか、それがなぜか賛成多数で採用された。
 カザトは、一応でかい耐熱強化ガラスの人よりもデカい試験管を作り出した。

 リハーサルとしてその中に入れられるガス王国元王太子様。

 厶厶、ムヒュー

 カザトはキレていた。
 字幕で、「このクソ共が!」なんて自分がやったことを無視して悪態しかつかないからだ。

 水が入れられる。
 ガス王太子がなんだ?なんだ?という反応をし始めた。

 試験管ののそこに魔導加熱機が設置される。
 ゆっくりと熱くなって、やっとヤバいと感じた王太子は、暴れ出した。

 マトの街の防壁に人が立ちだした。
 「悪魔退散!」
 「悪魔退散!」
 「悪魔退散!」
 「悪魔退散!」
 マトの街の者たちが、街の中で合唱している。
 やはり、あの激戦で恐怖のストレスが溜まってのだ。
 それを聞いて、うなだれるガス宰相。
 逆ギレするガス貴族。

 ぽこぽこぽこぽこ!
 気泡が出始めた。
 文官が、「悪魔よ!その者の体から出ろ!」
 なんて言いだす。

 猿ぐつわが、外された。
 なんでも、絵本だと身体を煮て中に潜む悪魔を退散させるらしい。

 この物語は、史実に基づいて描かれた物らしいが本当なのか?
 あれ?
 ガス王太子の中に何か黒いものがあるな~。
 なんじゃこりゃー?
 真っ黒だ。
 真っ黒なスライムかな?
 あっ!
 水が沸騰し始めた。

 フニーー!
 [字幕 このゴミ共め、高貴なる我がー]

 駄目だ。
 全く反省なんて無いな。
 アレ?
 体内にある黒いものが、少しずつ腹から上に上がっているぞ~?

 あ!口から先っぽが出てきたな。
 引き抜いて見ようか。

 その時、周辺の者はカザトが、何かガス王太子を見ているのに気がついた。
 ガス貴族達は、それをクソガキが火遊びに興味を持って遊んでいるのと同じだと煽る煽る。
 だが、ふとした時からカザトが何かをガス王太子の口から引き抜こうとする動作を見て、笑い出す。
 ガス貴族は、人をバカにしないと生きていけない人種なのだろうか。
 どこらから、ため息が出そうな困った人種である。
 ガス宰相は、何か思い出しそうで冷や汗を嗅いていた。
 なんだろう。
 ものすごく恐ろしい事だ。

 そして、カザトが何を掴んだような仕草をした。

 ギャーハッハハ!
 クソが、狂ってやがるぞ~!
 ガス貴族達は、狂った笑いを始めた。

 だが、カザトには鑑定眼で見ていた。
 なんだろう?
 よいしょっと!

 ズボッン!

 え?
 何かが抜けた音が辺り一面にする。
 カザトがその黒いものに魔力で着色すると、何かおぞましいモノが、出てきた。
 
 その醜悪な顔にゴブリンの如き。
 その邪悪さ、ガス狂魔王の如き。
 そのおぞましさ、毒の如き。

 ヒー!
 ガス貴族達は皆悲鳴をあげる。
 ガス宰相も腰を抜かしていた。

 防壁の上の民衆も黙ってしまう。
カザト
「何だこれ? 焼くか。」

 すぐ近くの、窪みを使った野営の火の後にガス王太子から出た、(黒いもの)を逃げないように押さえつけて、カザトは左手からファイヤーを出した焼く。

 ウギャーー!

 渾身の力で、叫びだすガス王太子。
 黒いものと同じような挙動をガス王太子がしている。
 カザトは、ファイヤーの出力を上げる。
 
 ウギャー!
 ウギャー!

 なかなか焼けないな~。
 カザトは、プロミネンスボールを作り出した。
 ガス貴族達が黙る。
 公開牢屋に撃たれたら即死だ。
 
 プロミネンスボールで、この(黒いもの)を焼くが、それでも焼けない。
 止む得ない。
 火力アップ!

 ぶすブズぶすブス

 お!焼けだしたか?
 その時、メーベルが気がついた。
 ガス王太子が黒焦げになっている。
 まさか!この黒いものは!
 
カザト
「一応、表面だけ焼けたけど、何だこれ?
 固くなったな。」

 カザトが、金槌で叩いて見るとパリンと少しヒビが入る。
 満遍なく叩いて、ゆで卵の皮をむくように黒いものの表面だけとると、中から白い光を伴うモノが出てきた。

メーベル
「あの?それ人魂では?」

カザト
「え?真っ黒で魂と別物…、いやよく見るとそうだな。あの黒いものはなんだったのだ?」

 その時、川から水がくまれてきたので、メーベルが聖水にする。
 そこにこの魂を突っ込んで、水洗いをしてみた。
 う~ん汚いな~。
 カザトが最近作ることが出来た、重曹を出して磨いてみた。
 ガス王太子の身体は震えている。
 
カザト
「ま~こんな感じかな?」
 と、魂をガス王太子の口の中に押し込めた。

 え?

 なにそれ?
 周りの人達のツッコミがはいる。

 その後、カザトは試験管の水の中に、ハイポーションを入れてみた。
 黒焦げのガス王太子が再生されていく。

トワイライト
「リハーサル終了です。」

 この騒動は、これでお開きになった。
 黒いものの黒い殻は、カザトがその場で念入りに焼いて灰すら残さなかった。


 その夜。
 公開牢屋を見回っている兵士は、何か妙な光景をみる。

 ガス王太子は、ガス宰相達の横の公開牢屋に入れられたのだが、ガス宰相の様子がおかしい。

 端によって、ガス王太子から距離を取っていのだ。しかも震えている。
 何があった?
 兵士は同僚に援軍を呼びに行かせて、ガス王太子の牢屋にライトを当てると、ガス王太子がガス宰相に何か語りかけていた。

 「なぜ?僕を横領共犯に引きずり込んだの?」
 「なぜ?あの時、横領した罪を部下に被せたの?」
 「なぜ?ガス防衛隊の予算使い込みをしていたの?」
 ︙
 ︙
 うわー、何だこれ?
 その異常?いや、豹変ぶりが報告される。
 様子を見るために、悪魔祓いの儀式は、1日延期される事になった。

 
 

 
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