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第5章 ついに始まった本当の戦い。

第68話[主人公休憩回]ラッド国王の儀式。

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 カザトが疲労困憊でお休み中の頃、目を血走ってまで儀式に挑む者がいた。

 新生ガス王国 王都 [マトの街]の元公開牢屋広場。

ラッド国王
「火力を上げろ!」

魔道士
「油の温度800℃まで、後3分くらいです!」

宰相スントー
「カザト殿が、死闘を制したのだ!
 我らも、やるのだ!」

マトの街の住民
「悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!」

 この模様は、旧フェイクワールド、バトルフィールドの全土放送として、魔導通信で放送されていた。

 王妃
「や、やめろー!」

 マトの街の新しく作った石垣を破壊して、めり込んでいた王妃は、ラッド国王達の騎士団に捕まって、あの悪魔祓いの会場にて油で揚げられようとしていた。

王妃
「いやー!
 誰か助けて~!」

ラッド国王
「悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!悪魔退散!」

王妃
「私は悪魔ではない!皇帝なるぞ!管理者であるぞ~!」

宰相スントー
「邪神退散!邪神退散!邪神退散!邪神退散!邪神退散!邪神退散!」

 ドボン!

王妃
「アギーー!
 ギャー!
 熱い熱い熱い熱い熱い熱いーー!」

 油の中で、暴れる王妃。
 フタを閉められて、どんどん火力が上がる。

 何故か、バトルフィールドは今日は動かなかった。
 まるで、この放送を見ているような感じでバトルはお休みみたいな感じだ。

 フェイク(フロンダーパ)
「やれ!やっちまえ!
 王妃のおかけで、私はろくでもない人生だったのだ!
 もっとやれー!」

 魔導通信で、フェイクからの激励の映像まで配信される。

 フェイク(フロンダーパ)
「おい!この放送を地球に送るぞ!
 こんな目に私達をあわせた原因が、実は今地球にいる!
 あの女に、どうにかさせないと!」

 フェイクは、何かの機械をいじって地球の衛生放送にこの模様を流した。


 地球 オーストラリア シドニー
 異世界援軍世界の会議場

フロント皇女
「え?変なテレビ放送が、流れている?
 テロップに責任を取れと、流れている?」

 そこには、フロンダーパ(フェイク)と並べて姉妹だと言われたら、確かに似ている女性がいた。

 ホテルマンの執事長。
「ハイ。テロップの種類は、[最強皇女出て来い。][完璧な魂の王女よ、コイツの始末をつけるから連絡をよこせ!]などのメッセージが出ています。

 フロント皇女と言われている女性は、その放送を見て見た。

 ブホッ!

 優雅なお茶を飲む仕草から、一転。
 吹いた皇女樣?

[テレビ映像]

王妃
「やめろ~! 
 助けろ~!
 このクソどもめ!」

フロント皇女
「あら、お久しぶり。
 お義母さま。(クソババア)
 どこにいたのか、行方不明だとされていたけど、そこはどこなのかしら?」

 フロント皇女の目がすわる。

 そして、その放送は天界での特殊第四室を窮地に立たさていた。
 フェイクは、上司にろくでもない戦力なんていらない、早くこの窮地から私達を助けろと言うメッセージを随所に、何かのテロップなどを混ぜて、暗号通信をしていだ。

 そう、異母妹のフロント皇女が関わってきたら、その力にぶら下がって逃げる事も考えていたが、メインの目的は上司に対する助けろとのメッセージである。

天界特殊第四室

「し、室長~。
 まずいですよ!
 他の特殊室から、早く解決しろと圧力がきました。
 この騒動を治めて、早く地球に援軍に行かないと、まずいですよ!
 テレビなんて見てないで、聞いて下さいよ!」

室長(フェイクの上司)
「王妃が、ブハッ!
 ブハハハハハハハハハハ
 やれー!
 もっとやれー!
 貴様には、散々苦労させられたのだ!
 よく揚げろ!」

「室長!それどころではないでしょ!
 管理者神ゲルドーや、ウロクルタメ特戦隊達と連絡が取れなくなってしまったのですよ!
 こんなクソみたいな娯楽番組なんて見てないで!
 聞いてますか?」

「おい、この番組…!
 このテロップ!暗号だ!
 暗号表もってこい!」

「あの?室長?こんな番組を作れって、管理者神ゲルドー樣やウロクルタメ特戦隊に命令したのですか?」

室長(フェイクの上司)
「ハァ?何を馬鹿な…こ…と?
 王妃…フェイク…は?
 なぜこんな番組が?」

「室長! 変です。
 第五室の奴からが、いませんでした。」

「室長!
 このテロップ!暗号ですよ!
 ろくでもない戦力を持ってくるな!
 フェイクランド 危機
 早く救援を!

 管理者神ゲルドーが、行方不明
 もしくは、管理者ゲルドー討伐された?
 もしくは、管理者ゲルドーやられた。

 早く救援を求む。
 フェイク・フロンダーパ です。」

室長(フェイクの上司)
「じゃあ!こいつは本物の王妃か!
 こりゃ面白い!
 やれ!
 もっと揚げろ!
 って、管理者神ゲルドーがやられた?
 調べてこい!
 すぐにだ!
 そして、この放送は…。」

「このメッセージ。
 額面通りだと、フロンダーパの異母妹のフロント皇女に発してますね。

 どうします?
 奴を動かしませんか?」

室長(フェイクの上司)
「それしかあるまい。
 既に、俺達は監視されている。
 調査は、バレないようにしろ。」

「大変です!
 室長!特殊第五室の室長ルーフォが逃亡しました。
 そして、人質の奴の妻が逃亡しました。」

室長(フェイクの上司)
「は?」


 その頃、東京桜田門近くの特殊警備部隊の庁舎では。

磯部 珠(いそべ りん)
「この、国王樣は恐らくラッド公爵樣?
 少し禿げているけど…、間違いないみたい。」

「ねぇ?
 この、鎧を来たお姉様と、あの聖女服の女の人、メリーさんとナタリーさんじゃない?」

「カザト!カザト!聖者カザトって、城壁の人達が叫んでない?」

「ねぇ、ダイジェスト映像ってあるけど、これってあいつだよ!
 ぶたというか、オークになっているけど!」

「夜目似(よじい)だ!バッタ人間みたいになっているけど、夜目似(よじい)だ!」

「このオークは、振差明(ふるさめ)だよ!」

「ねぇ?嘘でしょ!
 生徒会長!魔王になって、小人族の人を食ってる!」

 そして、ちらりとカザトの戦闘が映る。

磯部 珠(いそべ りん)
「カザトーー!」
 大泣きだ。
 だって光ってどう見ても強い奴と、素手で魔力無しで戦っているのだから。

 警察官たちは絶句する。
 側にいた連絡役の自衛官も絶句する。
 なんだ?この戦いは?

 核弾頭搭載戦車と、アリが互角に戦っている風景よりも恐ろしいものだと、強者達は見抜く。


 そして、天界上層部のかなり上のある執務室

『アワワワワワワワ!
 どうしよ~!』

コスモ
「ハァ…、なんとかしてくれますよ。」

「大変です!フェイクというか、フロンダーパのやつ、地球に自分の母親の素揚げ映像を流してます。
 テロップで、フロントをフェイクランドに来るようになじる文字を羅列しています。
 テロップも暗号で、特殊第四室に助けを求めてます。」

「コスモ樣、作戦は成功しました。
 ルーフォ樣避難完了です。
 そして、前精霊・妖精王避難完了しました。」

コスモ
「管理者神ゲルドーは?
 そして、ウロクルタメ特戦隊は?」

「ゲルドーのやつ、逃げ切れたと思っているようです。」


 
 ある狭間の世界

 管理者神ゲルドーは、やられる瞬間に自らの魂をナノサイズに最小限だけ残して、己の身体の灰と共に地獄に流れて行った。

管理者神ゲルドー
「フーフーフー!勝った!勝ったぞ!
 運命に勝ったぞ!
 あの悪名高過ぎるバトルフィールドか、逃げ出せたぞ!
 く、代償は高くついたが、しばらく隠れるしかないな。
 こんなに身体が小さくなってしまった。

 フヘヘヘヘヘヘ!
 俺は、ワルドーや、マイネみたいに行き当たりばったりじゃなくて、最悪のケースを考えて、地獄と現世の間に狭間の世界を作っておいたのよ!

 え?」

 ゲルドーは、気がついた。
 上から自分を見ている集団がいることに。

管理者神ゲルドー
「ハ? なぜ見つかった…。
 なぜ、奴らが集まっている。
 く、なんとかしてでも生きてやる!」

 どこかの宇宙戦隊とか、ピエロとか、ファンダジー風のコスプレ集団がいた。

 宇宙戦隊っぽい奴が、胸を指して手のひらを広げる仕草をする。
 まるで、爆発する予告だ。
 あのロリータファッションの少女は、(残念でした)と、墨汁で書いてある扇子で扇いでいる。

 ピエロ達は、てを広げて(どうしようもないね)というポーズを、とっていた。

 管理者神ゲルドーは、キレた!
 だが、身体の異変を感じた。
 あ!身体が割れてる…。
 そんな…。

 粉になって暗い黒い世界にゲルドーは、流れて行った。

 ピエロ姿の者は言う。
「完全に一時的だが、起きてたね。アリスはどう思う?」

ロリータファッションの少女 アリス
「私達に気がついていたね。
 そして、自ら寝た。
 ハァ…、出来が良すぎる。」

どこかの宇宙戦隊さん?
「ハハハハ、心配して待機していたけど、まぁ良かったのか?」

 彼らは、いそいそと仕事に戻って行った。


 その三日後、後半ほとんど覚えてないカザトが、起きて一騒動が起こるのだが、それは次話で。


 





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