転移した異世界が無茶苦茶なのは、オレのせいではない!

どら焼き

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第4章 バボン王国・聖カルッティ王国乱闘編

第180話 希望が見える日 その1

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 ブリードル帝国の砦にて…
 そこには…
 拉致された高校生達が勇者として戦わされていた…
 限りないゴブリン達の襲撃…
 理不尽なフロン皇女の命令…

 固い黒パン…
 最近は、塩味すらしないスープ?
 明らかなタンパク質不足…

 担任の保山だけが、筋肉をつけている…
 杉谷や旧田丸や野波はまだいい…
 しかし、他の生徒は「その他」扱い…
 飲み物だけが、ポーションだけが、救いであった。
 サイダー! コーラ! ミカン!
 正気を保っていられるのも、勇者専用ポーションがあるから…

 しかし脱走しようとも、国の外は、ゴブリンだらけ…帝国兵士達が自分達を監視している。
 町に出るにも、お金がない。
 冒険者ギルドは機能していないらしい…
 ギルドマスターが逃亡したらしい…
 だから、お金が稼げない…
 そして、また地球から拉致するみたいだ…

 七瀬 唯
「なんとかしないと…
 このままじゃ…皆栄養失調で死んでしまう…」

 学級委員長 大俵 あけみ
「やばいね…
 なんせ、うちのクラスって、もともと男子がほとんどいないから…
 担任のアホ帆山は…(;´д`)トホホ…
 あてにならない…
 杉谷と野波は、スープにハム入っただけで懐柔されたし…
 旧田丸さんは、がんばっているけど…
 兵士隊長に媚び売っているし…
 用賀君は、生きているのはわかった…
 だけど、今さらどんな顔して会えるのよ…
 じいちゃんの言う事聞いて、用賀君側に…ダメでも、
 もっと話すべきだったよ…
 (ノД`)シクシク

 世間の波に乗った者勝ち?
 周りの雰囲気に乗った者勝ち?
 違ったよ…間違いだった。

 中身が無かったら、なにしても、なにもならないってじいちゃん言っていたけど、本当だったよ!
 用賀君、確かに強かったし…
 どうしよう?
 とうしたらいいの?」

七瀬 唯
「しっかりとして、委員長!
 なんとかして、ここを脱出するのよ!」

大俵 あけみ
「どこに、脱出しようと言うのよ!」

七瀬 唯
「隣のバボン王国!
 そこに用賀君がいる!
 そこに逃げよう!」

大俵 あけみ
「どの面下げて、行くのよ!
 学校じゃあ、散々悪事やってしまったのよ…
 謝っても…」

七瀬 唯
「委員長のお爺さん、用賀君の空手の師匠なんでしょ?
 なんとかなるよ!」

大俵 あけみ
「なんで知ってるの?
 ねぇ?誰にも言った事無いのに…」

七瀬 唯
「いや…ほとんど、さっき言ったようなものだよ…」

「まぁ、タネ明かしすると…
 私には父親がいないのは知ってるよね?」


大俵 あけみ
「うん、知ってる。ごめんなさい(_ _;)
 笑った事あったね。
 ホントごめんなさい。」

七瀬 唯
「いいのよ!
 うーん! 銭形って人知ってる?」

大俵 あけみ
「うん! じいちゃんの弟子で、恐らく1番頭が切れる人らしい。」

七瀬 唯
「銭形さんが、私の生みの父親の年が離れているけど、マブダチだったのよ!
 それで、いろいろ世話してもらって、甥の用賀君との関係も知ってるわけ。」

大俵 あけみ
「ほ~。それで、用賀君にホレてるからさらに、余計に知っていたと…」

七瀬 唯
「ふ~ん? そんな、あけみさんも用賀君の事を…」

大俵 あけみ
「バカ言わないで!
 イジメられるのが怖くて、杉谷サイドにいた女なんてどの面下げて…」

七瀬 唯
「まぁ、総代師範なら、腹を切れ!って言うだろね。
 だけどね、ここは異世界!
 ねぇ!腹切るつもりなら、用賀君に謝りに行こう!
 実は、アイツら優遇組を抜いた29人には、バボン王国に逃げる確認取ったんだ!」

大俵 あけみ
「用賀君の嫁にしてくれって?」

大田 ナナ
「ハハ! いいかも!
 うん!嫁いい(≧∇≦)b(笑)
 まぁ、たった3人しか男子いないクラスも異常だったけど、用賀君ならいいね(≧∇≦)b
 委員長!みんなで、逃げよう!」

 男子なら、引くような会話をしている女性陣…
 女性ばっかりなため、男言葉を使うぶっきらぼうな人もいるが…やっぱり女性!

 みんなで逃げようと、準備を始めた。



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