異世界勇者召喚失敗か?

どら焼き

文字の大きさ
2 / 194
第1章 解放の時、何が起こる?

第2話 解放の時2

しおりを挟む
第2話 解放の時2

 痛い!なんだここは!
 カビ臭い匂い!冷たい石の上に寝ていたようだが、なんだここは?

 ガヤガヤとうるさい。カビ臭いな。なんだここは?
 見ると、クラスの同級生達が騒いでいる。
 ステータス! やったぜ!勇者だ!なんて陽キャやろうが、飛び跳ねていた。
 まさか、捕まったのか?クソ校長のやろう!
 生き残って帰ったら…、と怒り暇もなくやって来た、胡散臭いローブ姿のザ!魔導師って奴が、「これが最後か。」とか言って、騎士にオレの腕を取らせて、デカい水晶玉に手を置かそうとしていた。

 間違いない。あの白い手に捕まって、異世界勇者召喚された!
 無理矢理手をほどいて、「なんだ!お前達!」というと、既に勇者が出た余裕なのか「後で、細かいことは聞け!」とか言って、また水晶玉にてを置かそうとするので、騎士の関節をひねって脱臼させる。
 舐めるなよ!こっちだって散々不幸をぶっかけられていたから、生きる術くらいあるのだよ!
 槍を向けて来るが、こっちは鉄パイプを振り回すクソ酔っぱらい相手に、逃げ回った事もある!袖のしたにいつも仕込んでいるチタンの棒で槍の穂先を反らして、ついてきた兵士の首を叩く!
 そして、飛び蹴りで魔導師をける!
 その時に水晶に触れた。なんだ?何かジョブとか文字が見えたが知るか!
 馬乗りになって、魔導師をぶっ叩いて逃げようとしたら、兵士がゾロゾロと入ってきた。
 そして、姫さま!というような奴がやってきて、「静まれ!」とかいう。
 国王とかも出てきてすぐにスマホで写真を取った。何が役に立つのか分からないから取っておく。
 あれ?ぶっ倒した魔導師のそばにオレンジの玉とか転がっているな。それが、転がってオレの足にぶつかって消えた。何だ?
 そして、同級生達が「あいつ、いらねーだろ!」とか言ってやがる奴がいる。
 このクラス、全員オレをいじめているやつだからな~。

 クソ!コイツラを一人でも道連れに!と武器になりそうな、先程の大きな水晶玉に手を触れると消えた! 
 カクン!と尻もちをつく!
 その隙に取り押さえられて、城から出された。

兵士 「逃げろ!と言っても、もうこの世界は終わるがな。この城区から一ヶ月以内に逃げろ! 俺達も、間もなくにげる。」

 といって、誰かに指示した。
 指示された男によって、オレは冒険者ギルドっていう、いわば傭兵からモンスターを駆除する戦闘屋とか、下水掃除とかする何でも派遣所みたいなところに案内された。

 男は冒険者ギルドに何か説明して、どこかに行ってしまった。
 
冒険者ギルド受付嬢
「また、やっちまったのですね~、異世界勇者召喚。禁断の術に手をだしたバカ国王め!
 それに、色情悪魔の王子め!」

 は~。顔はトップアイドル級。口はハバネロ級の受付嬢。
 この世界は、生きるのにきつそうだな。
 冒険者ギルドのシステムを教えてもらう。
 ランクは、一番上はZ、Y、X、SS、S、A、B、C、D、Eとなっている。
 初めはEランク。そして、聞いてないのに教えてもらったのが、この国では首都は城区と呼ばれており、ここから合法的に出るには、Cランクにならないといけないらしい。
 つまり、一ヶ月以内にランクアップしないといけないと言うことだ。

 そして、収入だが、Sランクで貴族の伯爵の扱いで日本円にすると月収一億円位の生活ランクらしい。
 ほ~、夢のあることで~。

 モンスターの種類は、まぁウェブゲームとかで出て来るゴブリンとか、コボルトって名も聞いたな。
 登録料は、百円硬貨を出したらお釣りの銅貨が出た。銀の質で使える貨幣とみなされたらしい。

 そして、ステータスチェックをする。

名前 マスタ・オオベ
ジョブ 
レベル 1

生命力 10
魔力  10
速さ  10
運   マイナス365

スキル
 (異世界言語カンピューター翻訳)(不明)(不明)(不明)(ダッシュ)(苦痛耐性)レベル11 (筋力増強)

チャージスキル
 (収納)残り4 (鑑定)残り1 (火魔法)残り5 (脱出用緊急転移)残り1

称号
 異世界人
 巻き込まれたはずの者

受付嬢
「は~、レベル1で10は、子供よりも弱いですね~。は?スキルチャージって、何か魔法具でもつけているのですか?」

 魔道具どころか、魔法すら無いと説明した。
 そして、生活の仕方とか聞いて早速仕事を決める。
 クエスト票が、クエストボードに貼られており、選んで受付嬢に渡してクエストをうける。
 クエストが終わると、冒険者ギルドに帰って来て、クエスト報酬をもらう。
 モンスター討伐は、冒険者ギルドカードに自動記録されるという。
 す、進んでいるな。雰囲気は中世だけど、技術は一部は、地球よりも進んでいるぞ!

 すぐに、下水道掃除をする。
 フン!掃除を舐めるなよ!と、渡されたデッキブラシで掃除だ。
 だが、不幸続きのオレの掃除レベルは高かったらしい。
 今は、午後の夕方近くかな?
 俺よりもデカいネズミがでた!

 オレと同じく掃除していた冒険者の奴らは、一目散に逃げて、下水道の鉄格子を閉めやがった!
 チュー!と襲ってくる!くそ!
 デッキブラシの柄で、オレよりもデカいネズミの喉をつく!

 チューーー!と暴れるネズミ!
 すかさず、目を攻撃するが倒せない!
 頭に、ケリを食らわせる!そして倒れたところに、頭を潰すつもりで踏み込む!
 だが、ダメージがそんなに無いらしい。
 「クソ!ファイヤーボールとか使えたら!」と、怒鳴るとドン!とファイヤーボールが出て、ネズミを焼いた。

 ハァハァハァ。そして、妙な気配が降りてきたような気がする。
 すると頭に声が聞こえてきた。
[パンパカパーン!レベルが上がりました。
 パンパカパーン!火魔法を覚えました。]

【術アナウンスです。平安の都の地下と平城の都の地下に封印した、大妖怪、大邪霊、大悪魔の千を超えた封印が時間が来たので、解かれました。
 封印の為に、生命力や運、気力、魔力を強制摂取していましたが、終了します。
 お疲れさまでございました。】
 思わず、ツッコム!
「おい!封印の勤めは終わったのだろ?報酬は!それにこれまで奪われていたモノは返ってくるのだろうな!
 殺された、親族とか生き返って来るのだろうな!」
 簡単に言ってくれるから、すぐに怒鳴ったよ。
 【は?報酬?もらって無かったのですか?】
 え?返事が来たよ。まともに返事が来たよ。
「全く!それどころか、冤罪の嵐だよ!」

 【すぐに報告します。】

 報告?しかし、変な気配は消えたからいないのだろうな。

 ネズミが、いたところは黒い拳大の石と牙があった。
 アレが魔石とドロップ品か?
 モンスターは、ダンジョンという不思議空間で倒すと死体が残らず、魔石が残り時々ドロップ品があるという。

 地上だと、モンスターの死体を解体するのだが…、あれ?死体がない?魔石とドロップ品って事は、ここはダンジョンか?

 覚えたての火魔法を使う。レベル1はファイヤーという小さな火炎放射だが、それで鉄格子の鍵を焼き切って外に出た。

 冒険者ギルドに買えると、オレは逃げ出した事になっていた。
 あのヤロー共! 受付嬢に魔石とドロップ品の牙を提出する。
 するとびっくりされた。え?Cランクのモンスターだって!まじか!

 グリズリーラットというモンスターらしい。
 そして、なんとか倒したけど死体が残らなかったと言うと、冒険者ギルド受付嬢センターは大騒ぎになった。
 首都(城区)の内部のダンジョン化だ!
 ギルドマスターに呼ばれて事情聴取を受けて、異世界から召喚された人間だと言うと、土下座されて謝られた。

 クソ国王っていっていたな。
 この国から、あと一ヶ月足らずで冒険者ギルドも、撤退するという。
 冒険者ギルドは、この世界での王国とは違う独立系ネットワーク経営で、本部は隠されているという。

 すぐにDランクにアップした。そして、魔石とかの報酬も出た。
 うは!銀貨とかの数字もほぼ日本円と同じなので二万ガルは、(約二万円)となる。
 ガルは現地大陸共通単位だが、ほぼ円だ。
 コッペパン150ガル(150 えん)とか、物価がほぼ同じだ。

 そして、逃げ出した他の冒険者が職員に捕まって、引きずられてギルドに入って行った。
 さて、今日は素泊まりの安宿に入って、屋台で買った焼串を食べて寝ることにする。

 ステータスチェックもしておかないと。
 

 
  
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作) 異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」

A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる

国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。 持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。 これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。

相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~

ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。 休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。 啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。 異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。 これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

処理中です...