異世界勇者召喚失敗か？

第2章 要塞建築編

第68話 本部は大間違いを知り、とんでもない事になったことを知る。

第68話　本部は大間違いを知り、とんでもない事になったことを知る。

　異世界172日目　朝

　ブリントン王国　テーブルマケ領
　ドーーン！と領内に響く音で、昨日冒険者ギルド新聞で知らされた、領主がオオベに宣戦布告をした戦争が始まった事を領民は知った。

　領民は、すぐに他の領をめざすが、領境を抜けると無理矢理に馬車に乗せられて、国境の外に送られた。
　兵士たちは、レオラルド王国にいけ！奴等の宰相の使者とお前たちの領主せいで起こった戦争だから、責任を取ってもらえと言われて、レオラルド王国に行くしかなかった。

　空からソレを見ていたオオベ。
　既に逃げられないように、領主邸の周りは土魔法で包囲済み。
　領主には降伏は無いが、わざと殺さなかった。レオラルド王国の牢屋に移送した。
　オオベ領と接続して国境壁を増設する。
　そのことを聞いて、ブリントン王国の王城エリアの冒険者ギルドマスターは、本部に相談をした。

　気にかかるワードが出たのだ。

［貴様らのせいで、オレとご先祖様達はずっと不幸を背負わされたのに、全く礼儀も感謝も謝罪もない。
　たたき飲めして戦（や）る。］
　恐ろしい、怒りと憎しみだ。そして、その時真贋判定の魔道具を密かに設置していたのだが、［真］の判定しかなかった。
　彼はウソや捏造を言っていない。そして、騙されているのではなく、なにか本当であるという証拠を持っている。

　そう言えば、魔王を倒すのは私怨と言っていたな。

　ものすごく、間違いを冒した可能性が出てきたので、本部に報告する。
　本部も、オオベをどう説得したらいいのかわからなかったので、神殿にいった。

　そして、本部から神殿に行った者が帰ってこない事に、業を煮やした本部グランドマスターは、神殿に行った。

異世界172日目　午後

　待ってくれー！許してくれー！
　バキン！グランドマスター（女）の頭蓋骨から、音が出る。
　既に、左右の腕は動かない。蹴りをいれた右足は、腕で受けられた時に砕けた。
　左足は、先程3箇所折られた。
　肩の骨も、砕けた。

副聖皇　ライチ
「よくも聖皇であり、自称アークシスター・ミレーヌ様の、（いけないまだいうべきではないな。）暴言を吐いたな！
　オオベ様は、神託の内容をよく精査したら嘘を言っていないのわかるだろうが！」

グランドマスター
「き、うがー！（クソ、アークシスターのやつは、手でファイヤーランスを握りつぶして、その付き人だったヤツは、なんて力だ！）」
　貴様ら！とすら言えず制圧されてしまったグランドマスターは、面目丸潰れである。

　ソレを見ていた内部の幹部も騎士もびっくりする。

自称・アークシスター・ミレーヌ（聖皇）
「当たり前でしょ！　オオベ様の所でレベルを上げていたのだから。いいですか？神託の内容を見ても、わかることで重複する内容ですが、いいますよ。
　オオベ様の一族は、昔この世界の魔導師たちが、過大な犠牲をもってこの世界から魔王の半身を異世界に飛ばしました。
　その行き先が、地球。そして、ソレを封じていた一族の末裔がオオベさま。
　そして、向こうの封印も解けたと聞いてます。

　つまり、ずっとこの世界の住民はオオベ様に世話になりっぱなしなのですよ！
　良くも、偽資料を掴ましてくれましたね。」

　それを聞いたサブグランドマスターは、すぐにテーブル街に連絡するが、もう命令口調で散々言っていたので、そのくせが抜けずに、いきなりオオベが出てきたので、普段通りの命令口調で言ってしまった。

「地球に来た化け物とかは、千を超えたという。つまりそれ以上数の魔王はいるということだな。　
　まぁ頑張れ。そちらにかつての魔王討伐物語の勇者が向かったから、よく話を聞いたほうがいいぞ。
　そしてギルドとして、当時の裏切った国王の子孫の国王とか斬ってでも歓待したら、
　うまく行けば、聖剣のありかとか言ってくるかもな。」

　聖剣！！本部は色めき立つ。
　そして、すぐに商隊と共にやって来た、過去の勇者を出迎えた。

　そして、極秘にアークシスター・ミレーヌに渡された暗号密書によって、すぐに過去の勇者のかつての王国跡に行く事が了承された。
　そう、彼はあの鉱山近くに住んでいた勇者だったのだ。　
　そして、こっそりと彼に聖剣を渡していたオオベ。
　これで、彼が今のこの世界を見て、どう判断をするのかを見ることにした。

次話予定
　コレは必然だったのかもしれない。