25 / 53
第25話 夫婦になるって、そういうことなんだろ
しおりを挟む
「明良、やっちゃったね」
「ん、恒のことは言えないね」
「明良、お前がこの先手を出さないでいられるのか俺は心配だよ」
「アキラ、娘のことは任せたぞ」
「アキラ、きょうからいっしょだね!」
「え? そうなの?」
「だって、おとうさんが、いってたもん!」
ミリーの言葉にその場にいた全員の視線がドリーに集中する。
ドリーは何が悪いのか分かっていない顔をしているし、明良は明良で呆然としたままだ。
そんな様子を見た恒が、この場の雰囲気をなんとかしようとドリーに話しかける。
「ねえ、ドリー。ミリーの言った『今日から明良と一緒』ってのはどういう意味なの?」
「ん? そんなに驚くことか? 二人は契りを交わすのにワタルと一緒の部屋じゃ何かとマズいだろ。だから、アキラとミリーで一緒の部屋にしてやろうというワシの親心だ」
「うむ、その通りなのじゃ!」
「小夜はややこしくなるから黙っといて」
「うっ……いらない子扱いされたのじゃ」
ドリーの話に半ば呆れていると小夜がそれに賛同してしまい、このままじゃまともに話が出来ないと小夜を下がらせると恒はドリーに話す。
「ねえ、ドリー。ドリーは明良とミリーが契るって言うけど、その意味というか、何をするのかは知っているの?」
「意味? そんなのは知らん。だいぶ、昔に聞いたとは思うが、忘れた。だが、夫婦になるのなら大事なことなんだろ」
「あ~そういうこと。まあ、大事と言えば、大事だけど。ん~大きな声じゃ言えないから、ちょっと耳を貸して」
「なんでだ? この場で言えばよかろう」
恒がドリーに契ることについて説明しようとすると、ドリーはコソコソしなくても、普通に話せと恒に言ってくる。だから、恒はドリーに対しもう一度確認する。
「いいの? でも、それだとドリーがど「分かった。聞こうじゃないか」……最初っから、そうやって素直になればいいのに」
「いいから、早くしてくれ」
「わかったよ。いい? 契りってのはね……ってことなの。分かった?」
「そんな……ワシはミリーになんてことを……」
恒が話した内容にドリーは驚いてしまう。そして、幼い子にそんな非道いことをさせようとしていた自分を恥じてしまう。
そんなドリーの様子に興味を持つのは当然のことの様に由香は久美に聞いてみる。
「久美、恒はドリーに何を言ったと思う?」
「何って、そのまんまの意味でしょ。だって、明良の顔はずっと真っ赤だし」
「ああ、そうね。でも、それならドリーは何を焦ってるの?」
「それは分からないけど……まさか……ね」
「え? もしかして、そういうことなの?」
由香と久美の二人は会話を進める内に隠されていたドリーの真実に確実に近付いている。そして、その会話の内容を聞いていた恒はドリーに対し、どうするのかと確認する。
「ほら、ドリーが余計なことを言うから、段々真実に近付いて来てるよ。どうするの? もう、素直に言っちゃう?」
「いや、それだけは勘弁してくれ。それにそれを言ってしまうとミリーにもばれてしまう」
「あ~それがあったね。由香、久美、詮索はそのくらいにしてあげて。後で教えてあげるから」
「「分かったぁ」」
ドリーの秘密をこの場で暴露してしまえば、ミリーの暴走を促すことになるので、それはマズいと判断したドリーだが、好奇心旺盛な由香と久美の追求を躱すのは無理だろうと恒は後で話すことを約束して、由香達の追求を躱すことが出来た。
「それで、ドリーはどうするの? このまま、明良とミリーは一緒の部屋にする?」
「いや、スマン。それは出来ない。アキラ、ミリー悪かった」
そう言ってドリーは明良とミリーに頭を下げる。そして、それを聞いた明良はホッとした表情に戻り、ミリーは膨れっ面になる。
「もう、おとうさん。なんでなの? ミリーはアキラといっしょになるんじゃなかったの? おとうさんはミリーにうそをついたの?」
「いや、違う。そうじゃない。そうじゃないんだ」
「でも、きゅうにダメだって……」
ミリーはドリーに対し怒っているが、ドリーはそんなミリーを宥めながら優しく話しかける。
「ああ、そうだな。その点はワシが悪かった。実はなミリーの歳が問題なんだ」
「え? わたしはろくさいだよ?」
「ああ、知っている。だけど、夫婦として許されるのは十五歳になってないとダメなんだよ。すまないミリー」
「え~なら、あとなんかいねればじゅうごさいになるの?」
「それは……ワタルゥ~」
ミリーの追求に耐えきれなくなったドリーは恒に助けを求める。
「俺に助けを求められても困るんだけどな。ねえ、由香、久美、お願いしてもいいかな?」
「ふふふ、そうね。恒のお願いならしょうがないわね」
「由香。そういうのはいいから、ちゃんと教えてあげないと」
「もう、分かったわよ。ねえ、ミリーちゃん。ちょっと、私達とお話ししましょう」
「おねえちゃんたちもアキラとのけっこんはダメっていうの?」
「ん~まあ、ダメって理由じゃないけど、ちょっとここじゃ話しづらいかな」
「わかった」
「よし、行こう」
「うん!」
元気よく由香に返事をするとミリーは明良に対し元気よく手を振ると、由香達に手を引かれ訓練場から出て行く。
「アイツで大丈夫だろうな?」
「まあ、女の子同士だし、変な結果にはならないと思うよ。っていうか、こういうのは男から難しいでしょ」
「それもそうかとは思うが……アイツがな」
ドリーはどうも由香に対し不信感が拭えないのか、イマイチ安心出来ないようだ。
「で、訓練はどうする? 野次馬も一杯だけど?」
「……そうだな。少し早いが昼にするか。アキラ、お前もいつまでも呆けてないで行くぞ」
「あ、ああ……なあ、俺ってもう確定なのかな?」
「「間違いなく」」
明良の問いに恒とドリーはそう言って力強く頷く。
「十歳差かよ!」
「「気にするのそこ?」」
「ん、恒のことは言えないね」
「明良、お前がこの先手を出さないでいられるのか俺は心配だよ」
「アキラ、娘のことは任せたぞ」
「アキラ、きょうからいっしょだね!」
「え? そうなの?」
「だって、おとうさんが、いってたもん!」
ミリーの言葉にその場にいた全員の視線がドリーに集中する。
ドリーは何が悪いのか分かっていない顔をしているし、明良は明良で呆然としたままだ。
そんな様子を見た恒が、この場の雰囲気をなんとかしようとドリーに話しかける。
「ねえ、ドリー。ミリーの言った『今日から明良と一緒』ってのはどういう意味なの?」
「ん? そんなに驚くことか? 二人は契りを交わすのにワタルと一緒の部屋じゃ何かとマズいだろ。だから、アキラとミリーで一緒の部屋にしてやろうというワシの親心だ」
「うむ、その通りなのじゃ!」
「小夜はややこしくなるから黙っといて」
「うっ……いらない子扱いされたのじゃ」
ドリーの話に半ば呆れていると小夜がそれに賛同してしまい、このままじゃまともに話が出来ないと小夜を下がらせると恒はドリーに話す。
「ねえ、ドリー。ドリーは明良とミリーが契るって言うけど、その意味というか、何をするのかは知っているの?」
「意味? そんなのは知らん。だいぶ、昔に聞いたとは思うが、忘れた。だが、夫婦になるのなら大事なことなんだろ」
「あ~そういうこと。まあ、大事と言えば、大事だけど。ん~大きな声じゃ言えないから、ちょっと耳を貸して」
「なんでだ? この場で言えばよかろう」
恒がドリーに契ることについて説明しようとすると、ドリーはコソコソしなくても、普通に話せと恒に言ってくる。だから、恒はドリーに対しもう一度確認する。
「いいの? でも、それだとドリーがど「分かった。聞こうじゃないか」……最初っから、そうやって素直になればいいのに」
「いいから、早くしてくれ」
「わかったよ。いい? 契りってのはね……ってことなの。分かった?」
「そんな……ワシはミリーになんてことを……」
恒が話した内容にドリーは驚いてしまう。そして、幼い子にそんな非道いことをさせようとしていた自分を恥じてしまう。
そんなドリーの様子に興味を持つのは当然のことの様に由香は久美に聞いてみる。
「久美、恒はドリーに何を言ったと思う?」
「何って、そのまんまの意味でしょ。だって、明良の顔はずっと真っ赤だし」
「ああ、そうね。でも、それならドリーは何を焦ってるの?」
「それは分からないけど……まさか……ね」
「え? もしかして、そういうことなの?」
由香と久美の二人は会話を進める内に隠されていたドリーの真実に確実に近付いている。そして、その会話の内容を聞いていた恒はドリーに対し、どうするのかと確認する。
「ほら、ドリーが余計なことを言うから、段々真実に近付いて来てるよ。どうするの? もう、素直に言っちゃう?」
「いや、それだけは勘弁してくれ。それにそれを言ってしまうとミリーにもばれてしまう」
「あ~それがあったね。由香、久美、詮索はそのくらいにしてあげて。後で教えてあげるから」
「「分かったぁ」」
ドリーの秘密をこの場で暴露してしまえば、ミリーの暴走を促すことになるので、それはマズいと判断したドリーだが、好奇心旺盛な由香と久美の追求を躱すのは無理だろうと恒は後で話すことを約束して、由香達の追求を躱すことが出来た。
「それで、ドリーはどうするの? このまま、明良とミリーは一緒の部屋にする?」
「いや、スマン。それは出来ない。アキラ、ミリー悪かった」
そう言ってドリーは明良とミリーに頭を下げる。そして、それを聞いた明良はホッとした表情に戻り、ミリーは膨れっ面になる。
「もう、おとうさん。なんでなの? ミリーはアキラといっしょになるんじゃなかったの? おとうさんはミリーにうそをついたの?」
「いや、違う。そうじゃない。そうじゃないんだ」
「でも、きゅうにダメだって……」
ミリーはドリーに対し怒っているが、ドリーはそんなミリーを宥めながら優しく話しかける。
「ああ、そうだな。その点はワシが悪かった。実はなミリーの歳が問題なんだ」
「え? わたしはろくさいだよ?」
「ああ、知っている。だけど、夫婦として許されるのは十五歳になってないとダメなんだよ。すまないミリー」
「え~なら、あとなんかいねればじゅうごさいになるの?」
「それは……ワタルゥ~」
ミリーの追求に耐えきれなくなったドリーは恒に助けを求める。
「俺に助けを求められても困るんだけどな。ねえ、由香、久美、お願いしてもいいかな?」
「ふふふ、そうね。恒のお願いならしょうがないわね」
「由香。そういうのはいいから、ちゃんと教えてあげないと」
「もう、分かったわよ。ねえ、ミリーちゃん。ちょっと、私達とお話ししましょう」
「おねえちゃんたちもアキラとのけっこんはダメっていうの?」
「ん~まあ、ダメって理由じゃないけど、ちょっとここじゃ話しづらいかな」
「わかった」
「よし、行こう」
「うん!」
元気よく由香に返事をするとミリーは明良に対し元気よく手を振ると、由香達に手を引かれ訓練場から出て行く。
「アイツで大丈夫だろうな?」
「まあ、女の子同士だし、変な結果にはならないと思うよ。っていうか、こういうのは男から難しいでしょ」
「それもそうかとは思うが……アイツがな」
ドリーはどうも由香に対し不信感が拭えないのか、イマイチ安心出来ないようだ。
「で、訓練はどうする? 野次馬も一杯だけど?」
「……そうだな。少し早いが昼にするか。アキラ、お前もいつまでも呆けてないで行くぞ」
「あ、ああ……なあ、俺ってもう確定なのかな?」
「「間違いなく」」
明良の問いに恒とドリーはそう言って力強く頷く。
「十歳差かよ!」
「「気にするのそこ?」」
0
あなたにおすすめの小説
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる