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「それで、ケイン。お前がワシたちに任せる理由はなんだ?」
「聞きたい?」
「ああ、聞かせろ。どうしてだ?」
ガンツさんが俺を正面から見据える。訳を話すまでは逃げられそうにはない。
「ガンツさんはこれを見てどう思った?」
「……まあ、面白そうだなとは思った。それがどうした?」
「ボビーさん達は?」
「そうですね。どれも楽しそうで、子供から大人まで楽しめる施設だと思います」
「そうだな。俺もそう思う」
イーガンさんもボビーさんと同じ意見らしい。でも、それだけでは回答としては不十分だ。
「じゃあさ、それが王都だけにしかないから不満だ。自分達の所にも作って欲しいって言われたらどうする?」
「どうするって、そりゃ作って欲しいと言われれば作るんだろうよ」
「誰が?」
「誰がって……そういうことか!」
「親方、どういうことです?」
「親父!」
ガンツさんは俺の意図を汲んでくれたようだが、ボビーさん達はまだ分からないようだ。
「ケイン、お前の口からちゃんと話せ」
「分かったよ、ガンツさん。じゃあ、いいかな。あのね……」
ボビーさん達に俺が考えていることを話す。
「……と、言う訳でこれからは俺じゃなく工房の人達に手伝ってもらいたいんだ」
「ふん。お前の考えは分かった。だが、ちと早くないか?」
「親方、私はそうは思いません。ケイン君の考えも分かりますが、この施設を公開したら多分、多くの地域や国から引き合いが来るかと思います。そうなれば、ケイン君一人が建設して回るというのは無理ってもんです」
「いや、アイツなら鼻歌まじりで出来るがな」
「まあ、それもそうだな」
「た、確かに……とにかく、ケイン君が建てることが出来てもメンテナンスまでとなれば不可能に近いでしょう」
「それでもなんとかしそうだがな」
「そうだな」
「話が進まないので、親方達はしばらく黙っていてもらえますか?」
「「スマン……」」
ボブさんから強い口調で注意されシュンとなるガンツさんとイーガンさんだった。
「そういう訳で、親方。この施設についてはちゃんとチームを組んで取り組むべきだと思います。企画、開発、設計、建設、営業、審査、運用が必要になります」
「そんなに必要か?」
「当たり前です! いいですか、他の地域に作りたいと言われ、『はい、そうですか』で出来る物ではありません。ですから、話を受ける前にその地域の調査が必要ですよね」
「まあ、建てる前の地質とか気候とかなら必要だろうな」
「ええ。それにただ単に広い土地に好き勝手に建てるのも違うと思います。例えば、この『ジェットコースター』ならコースを地域毎に設計して特色を出すとか。ある施設は、ここだけとか……」
「それに客層か」
「はい。人の数もそうですが、人々の生活に余裕がなければ遊ぶことは出来ません」
「ふむ。そういう調査も必要か」
「はい。後は、ここの施設まで、人をどうやって運ぶかとかも大事になります。例え、いい施設が出来たとしても人を呼べなければ単なる入れ物でしかありません。ですが、ケイン君は魔導列車やバスなどの運送手段も用意してくれました」
「ああ、そうだな。それにはワシたちも十分、世話になっている」
「それだけではありません。この国だけならいいですが、他の国から引き合いが来た場合にどうするかが問題です。親方はどうお考えですか?」
「ああ、その辺なら心配はないぞ。なあ、ケイン」
「え、ええ。それはガンツさんの言う通りでなんとかなると思いますよ」
「親父、話は分かったけど、とてもじゃないが人が足りないぞ」
「そうだな。近くの集落からは集まって来ているが、まだ足りないな。どうしたものかな」
そう言いながら、ガンツさんがチラリと俺を見る。
「しょうがないな……」
そう言って、俺は一枚の扉をインベントリから取り出すとガンツさんに渡す。
「なんだこれは?」
「『転移ゲート』の扉だよ」
「それはなんとなく分かる。だが、これをワシに渡してどうしろと?」
「もう、ガンツさんらしくないな。ガンツさんがこれを持って、ドワーフの里を訪ねるでしょ。そしたら、この転移ゲートで俺がそこに行って、転移ゲート小屋を作るなり、誰かを送り込んで説明してもらったり出来るでしょ?」
「ああ、そういうことか。だが、ワシにどうやってそれを……まさか、アレを使ってもいいのか?」
「まあ、使わないとダメでしょうね」
「ホントだな。今更、ダメとかは言わせないぞ!」
「もう、疑り深いな。好きな様に使えばいいじゃない。折角だから、イーガンさんと一緒に行ってもいいんじゃない?」
「ケイン、いいのか? あれはまだ秘密「秘密って、親父」……あ~五月蠅い! こうなるからイヤだったんだよ。イーガン、後でちゃんと説明するから、今は慌てるな」
「……分かったよ。約束だぞ! 親父!」
「分かったって……で、ケイン、いいのか?」
「いいよ。これから色んな所を回る必要があるでしょ。その為には足……足もだけど、翼があった方がいいよね」
「「翼……」」
俺が言った言葉に反応したボビーさんとイーガンさんが何かを期待するようにガンツさんを見る。そしてガンツさんが頭を掻きながら、ボビーさんとイーガンさんに「楽しみにしとけ」とだけ言うと話を続ける。
ガンツさんとボビーさんは先ずは設計担当を決めて、俺が作った模型を元に設計を任せる。その後は、模型の構造や予想される重量から、必要な魔導モーター、蒸気機関の大きさなどを決めていき、必要な材料の手配や運送方法なども決めていく。
『ケイン、やることなくなったな』
「そうでもないさ。今の内に魔導モーターとか作っとかないとね」
「聞きたい?」
「ああ、聞かせろ。どうしてだ?」
ガンツさんが俺を正面から見据える。訳を話すまでは逃げられそうにはない。
「ガンツさんはこれを見てどう思った?」
「……まあ、面白そうだなとは思った。それがどうした?」
「ボビーさん達は?」
「そうですね。どれも楽しそうで、子供から大人まで楽しめる施設だと思います」
「そうだな。俺もそう思う」
イーガンさんもボビーさんと同じ意見らしい。でも、それだけでは回答としては不十分だ。
「じゃあさ、それが王都だけにしかないから不満だ。自分達の所にも作って欲しいって言われたらどうする?」
「どうするって、そりゃ作って欲しいと言われれば作るんだろうよ」
「誰が?」
「誰がって……そういうことか!」
「親方、どういうことです?」
「親父!」
ガンツさんは俺の意図を汲んでくれたようだが、ボビーさん達はまだ分からないようだ。
「ケイン、お前の口からちゃんと話せ」
「分かったよ、ガンツさん。じゃあ、いいかな。あのね……」
ボビーさん達に俺が考えていることを話す。
「……と、言う訳でこれからは俺じゃなく工房の人達に手伝ってもらいたいんだ」
「ふん。お前の考えは分かった。だが、ちと早くないか?」
「親方、私はそうは思いません。ケイン君の考えも分かりますが、この施設を公開したら多分、多くの地域や国から引き合いが来るかと思います。そうなれば、ケイン君一人が建設して回るというのは無理ってもんです」
「いや、アイツなら鼻歌まじりで出来るがな」
「まあ、それもそうだな」
「た、確かに……とにかく、ケイン君が建てることが出来てもメンテナンスまでとなれば不可能に近いでしょう」
「それでもなんとかしそうだがな」
「そうだな」
「話が進まないので、親方達はしばらく黙っていてもらえますか?」
「「スマン……」」
ボブさんから強い口調で注意されシュンとなるガンツさんとイーガンさんだった。
「そういう訳で、親方。この施設についてはちゃんとチームを組んで取り組むべきだと思います。企画、開発、設計、建設、営業、審査、運用が必要になります」
「そんなに必要か?」
「当たり前です! いいですか、他の地域に作りたいと言われ、『はい、そうですか』で出来る物ではありません。ですから、話を受ける前にその地域の調査が必要ですよね」
「まあ、建てる前の地質とか気候とかなら必要だろうな」
「ええ。それにただ単に広い土地に好き勝手に建てるのも違うと思います。例えば、この『ジェットコースター』ならコースを地域毎に設計して特色を出すとか。ある施設は、ここだけとか……」
「それに客層か」
「はい。人の数もそうですが、人々の生活に余裕がなければ遊ぶことは出来ません」
「ふむ。そういう調査も必要か」
「はい。後は、ここの施設まで、人をどうやって運ぶかとかも大事になります。例え、いい施設が出来たとしても人を呼べなければ単なる入れ物でしかありません。ですが、ケイン君は魔導列車やバスなどの運送手段も用意してくれました」
「ああ、そうだな。それにはワシたちも十分、世話になっている」
「それだけではありません。この国だけならいいですが、他の国から引き合いが来た場合にどうするかが問題です。親方はどうお考えですか?」
「ああ、その辺なら心配はないぞ。なあ、ケイン」
「え、ええ。それはガンツさんの言う通りでなんとかなると思いますよ」
「親父、話は分かったけど、とてもじゃないが人が足りないぞ」
「そうだな。近くの集落からは集まって来ているが、まだ足りないな。どうしたものかな」
そう言いながら、ガンツさんがチラリと俺を見る。
「しょうがないな……」
そう言って、俺は一枚の扉をインベントリから取り出すとガンツさんに渡す。
「なんだこれは?」
「『転移ゲート』の扉だよ」
「それはなんとなく分かる。だが、これをワシに渡してどうしろと?」
「もう、ガンツさんらしくないな。ガンツさんがこれを持って、ドワーフの里を訪ねるでしょ。そしたら、この転移ゲートで俺がそこに行って、転移ゲート小屋を作るなり、誰かを送り込んで説明してもらったり出来るでしょ?」
「ああ、そういうことか。だが、ワシにどうやってそれを……まさか、アレを使ってもいいのか?」
「まあ、使わないとダメでしょうね」
「ホントだな。今更、ダメとかは言わせないぞ!」
「もう、疑り深いな。好きな様に使えばいいじゃない。折角だから、イーガンさんと一緒に行ってもいいんじゃない?」
「ケイン、いいのか? あれはまだ秘密「秘密って、親父」……あ~五月蠅い! こうなるからイヤだったんだよ。イーガン、後でちゃんと説明するから、今は慌てるな」
「……分かったよ。約束だぞ! 親父!」
「分かったって……で、ケイン、いいのか?」
「いいよ。これから色んな所を回る必要があるでしょ。その為には足……足もだけど、翼があった方がいいよね」
「「翼……」」
俺が言った言葉に反応したボビーさんとイーガンさんが何かを期待するようにガンツさんを見る。そしてガンツさんが頭を掻きながら、ボビーさんとイーガンさんに「楽しみにしとけ」とだけ言うと話を続ける。
ガンツさんとボビーさんは先ずは設計担当を決めて、俺が作った模型を元に設計を任せる。その後は、模型の構造や予想される重量から、必要な魔導モーター、蒸気機関の大きさなどを決めていき、必要な材料の手配や運送方法なども決めていく。
『ケイン、やることなくなったな』
「そうでもないさ。今の内に魔導モーターとか作っとかないとね」
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