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しおりを挟む「そうか、……コロロよ。明日その宝物を俺に見せてくれ。俺の子供達が元気にやっているか、その心配でな」
会話が途切れる。空が赤く染まってふたりの子供の頬を照らしている。
このまま別れるのが少し寂しくて、コロロに明日も会いたいと思ったシュリはどんぐりには興味はないが、どんぐりの神になりきって言った。
「わかりました!げんきなどんぐりつれてきます!!」
「頼んだぞ。では、また明日、寺の鐘が3つなる時この木の前で待っている」
バイバイ、とコロロはシュリが見えなくなるまで手を振った。どんぐりの神は村の寺にまつられているらしい。
「すごい、すごい!どんぐりコロロとであった~どんぐりコロロはかみさまと~~どんぐりコロロころころ」
コロロは木の周りをぐるぐると回って歌った。自分で唄を作るときは楽しい時。暗くなり、しんと静まり返った森になると足を止めた。
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