3人play。

遊虎りん

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熱い、腹の奥底からマグマのような熱い塊がごぶりと潮のように勢いよく噴出するような感覚を覚え目眩を感じた。
そこの熱く爛れるような噴出口にジュランの熱も加わり、溶け合いくっぱりと口を開いていた闇深い空洞が灼熱に隙間なく満たされて一つに深く繋り交わる。
2つの形が不確かになり魂同士が互いを貪り喰い、深く深く…私は肉の襞で包み込んで奥へと引きずり込んだ。

「……っん、…この俺が持っていかれそうになる」

ジュランが眉を寄せて熱く濡れた息を吐き出した。
苦しそうだが愉しそうに蒼い瞳は爛々と輝き、巧みな腰の動きで私を逃げ場がないところまで追い詰めていく。

負けたくない、むくむくと負けずぎらいの芽が出る。

未熟なクソガキの下で大人しく喘いでるだけ、とは私らしくないのではないか。牙を剥き出して低く唸る。
玩具は使い方を間違えれば、指を一本失なうこともある。それを教えてやろうか。眠っていた私の中の獣が上半身を起こした。

私はジュランの首筋に顔を埋めて舐めると、がぶっと噛み付いた。

「ん、…ユイ、…随分と熱烈だな」

噛み付くとジュランが口を歪めて、お返しとばかりに私の首筋を容赦なく噛みつく。痛みを感じるが妙なゾクゾクとした痺れが背筋に走り抜ける。

「噛まれるの好きなんだな…っはあ、…中がすごく締め付けてくる。喰いちぎられそうだ」

ジュランが大きく息を吐き出した。

「噛むとか、喰いちぎられそうとか…まるで獣だね」

さっきまで自ら喜んで飼い犬になっていたランジュが少し呆れているような声で言う。私の足首を掴むとふくらはぎに舌を這わせる。ランジュは脚を愛撫するのが気に入ったらしい。

「はあ、…っ…獣とそう違わないだろ…俺達は互いを貪り合う…いくら喰っても満たされない。喰っても喰っても、…また喰いたくなる!狂いそうだ」

ぐんっと大きく腰を突き立て奥へと注ぎ込んだ。ぶるり、と震えてジュランが射精後も腰の動きを止めずに私を揺さぶり続ける。
飢えた獣のような表情を浮かべている。喉が渇いて水を飲んでも満たされない、苦しみを私も感じてた。

「ん、はぁ……」

肩を荒々しく上下させ荒い呼吸を吐き、唇を深く合わせて何度もお互いを貪り合った。
玉のように浮かび上がった汗が何度も肌から滑り落ちる。

私は途中で気を失い意識を手離した。気がつくと朝になり、ジュランとランジュに挟まれて眠っていた。真ん中で二人の抱き枕状態だ。4本の腕に抱き付かれて身動きが取れない。
私はため息を洩らした。

いい顔で眠っているから頭突きで起こすのは躊躇うが、私は優しく起こす術を知らない。
躊躇ったのは1秒にみたなかった。それからほどなくして双子が生まれて初めて、乱暴に起こされる経験をしたのだった。
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