日向ちゃんは甘えたい!

神崎律

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8︰ヒナエリ

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〈日向絵里〉

今、メグちゃんとのお買い物が終わったので男子と合流するため、スタバに向かってます。
 
恵「絵里~最近兵藤くんとなんかあった?」

絵里「なななんか、ななななんのこと!?」


恵「さっきから妙に幸せそうなんだよねぇ~」


絵里「幸せなのはりっくんと付き合ってからずっとだよ!」


恵「あーはいはい、惚気話はいいんで、ってか絵里はなんでそこまで兵藤が好きなの?幼馴染なのはわかるけど、それなら葛城君でもいいわけだし、」



絵里「えっとね、話はちょっと長くなるんだけどね、…」



〈ひなたえり〉〈6歳〉 

絵里「おかぁーさーん、引越しの準備終わったよぉ~」

わたしはひなたえり!6歳です!

今日は引越しの準備をしています!
そしてなんと来週からは小学校です!

お友達できるかな~?

絵里母「さぁ、ご飯にしましょ。」


絵里「はぁーい。」
 

〈ひなたえり〉〈2週間後〉



どうしよう・・・友達できないよぉ・・・

どうすれば友達できるのぉ?話かければいいのかな?

クラスの女子「ねぇねぇ、えりちゃんはどこに住んでるの?」

えり「えーと、えーっとね、」

どどどどうすればいいの?とととりあえず返さなきゃ!

えり「えーっとね、〇〇だよ、」

クラスの女子「・・・ふーん、そうなんだね!あ、そろそろいかなきゃ!じゃあね!」


あーまたやっちゃったよぉ!こんなんじゃ友達できないよぉ・・・




〈ひなたえり〉〈さらに3ヶ月後〉

絵里「あれ?靴がない・・・?」

なんでだろ・・・

その答えは当時の私でも知っていました。
いわゆるイジメです。

理由は簡単です。グループに属してる人間は単独で生きる誰かを傷つけたくなる。
まるで自分が強いのを見せつけるように。



クラスの女子「あっれぇー?どうしたのぉー?えーりちゃん。」

絵里「く、くつがないの・・・」


クラスの女子「えー?それはたいへんだねぇー、探さなきゃ!アハハ~」

絵里「もうやだよぉ、返してよぉ。」


そしてその後もいじめは続き、私は小学一年生にして、約1年間、引きこもりになったのでした。
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