ちいさな神様の間違えで異世界に転生してしまいました

きくりうむ

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9話ー冒険者生活3日目終了

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「ふぁ~」



 店番を始めてから、3時間がたった。未だにお客さんが1人も来ない。ガルドさんのお店いつもこんなに暇なのかな。暇だし眠くなってきた。



 …すぅ…すぅ…すぅ。



 カランカラン。



 「…!?」



 ちょっとばかしうとうとしていたら、お客さんがやってきた。言っておくけど、寝てはないからね! うとうとはしてたけど、寝てはないからね!



 「あら、かわいい店員さんね」



 「うん。たしかにかわいい」



 「い、いらっしゃいませ!」



 やってきたのは、2人の女性だった。1人は、とても綺麗な金色の髪をした女性。スラリと背が高く、本当に美女といってもいいほどだ。あと、腰に剣をさしている。もう1人は、その女性とは正反対で背が低く、青色の髪をした、きれいな人だった。そして、身の丈より長い杖らしき物を持っている。



 2人は、一直線に僕の方にくる。



 「こんにちは。店番かしら? ちいさいのに偉いわね」



 「えらいえらい」



 えへへ。なでられちゃ……じゃないよ! くぅ、最近撫でられることが多いからか、抵抗がなくなってきている自分が怖い。



 「「よしよし」」



 うぅ…う……ふわぁぁぁ……はっ!?



 「うぅ…!」



 「ああ、隠れちゃった」



 「残念」



 あ、あ、危なかったぁ。いやもうアウトだったかもしれないけど、なんとか正気を取り戻した。撫でられるのはなんて恐ろしいんだ。



 ひょこっとカウンター下から覗きこむ。



 「…えっと、商品見せてもらうわね!」



 「私も」



 「? ごゆっくりどうぞー」



 何故か慌てたように2人は品物を見に行く。どうしたんだろうか。



 数分品物を見て、気に入ったものがあったのか、いくつか持ってきた。



 「これお願い」



 渡された物を見て、金額を調べる。全部調べたところ合計で、銀貨7枚と銅貨2枚だった。



 「はい」



 言った金額分のお金を受けとる。僕は品物を袋にいれて渡そうとして、袋を探したんだけど、どこにもそれらしきものがない。…え、そのまま手渡しな感じ?



 「どうぞ」



 「ありがとう」



 ためしにそのまま渡してみたけど、特になにも言われることなく受け取られお礼を言われた。どうやら合ってたみたいだ。よかった。



 「私も」



 もう1人の人からも受け取り金額を調べる。合計で、銀貨5枚だった。金額を告げ、お金を受けとる。そして品物をそのまま渡す。



 「ありがと」



 にっこりと微笑む。うおぉぉぉぉ…美少女の笑顔。…ありがとうございます。



 「ねぇ、名前を聞いてもいいかしら。ちなみに、私は、アリシエル。こっちが、リュミナ。見てわかると思うけど、私達冒険者なのよ」



 「リュミナ。よろしく」



 金髪の女性がアリシエルさん。青髪の女性がリュミナさん。



 「えと、私はユウといいます。私も冒険者です。今日は依頼で店番してます」



 唐突にアリシエルさんが、自己紹介をしてきたので、普通に返す。

だけど、何故か僕の自己紹介を聞いた2人は驚いたような顔をした。



 「冒険者なの!? てっきり、このお店の娘さんかと」



 「驚いた」



 …身長か。やっぱり身長が低いからか。うぅ…。



 「新人ですけど、冒険者なんです」



しゅん。



 「ごめんなさい。ええと、あ、これ。これあげるから。…ね?」



 アリシエルさんが、身に付けているポーチから、鞘のついた、小型のナイフを渡してくる。



 「ほら、冒険者なら色々と必要な時あるし。これ、結構切れ味良いから、きっと気にいると思うから。ね?」



 なぜ、見た目ちいさな僕にナイフを渡すんだ。どうせならもっとこう便利グッズがほしい。…貰うけどさ。



 「それじゃ私からはこのポーションあげる」



 リュミナさんもポーチからポーションを取り出し渡してくる。しかも…



 「中級だけど、もしケガとかしたら使って」



 「え、で、でも…」



 これ中級だよ。初級じゃなくて中級だよ。さすがに悪い。



  「ごめん。さすがに上級は持ってない。一応今リーダーが探し回ってるけど、見つかるかどうか…」



 いやいやいやいや! 違う! そうじゃない! そうじゃないんだよ! むしろ、中級でも貰いすぎ! 



 なんとか返そうと思ったが、なぜか受け取ってもらえない。



 「中級はたくさんあるからいらない」



 「えぇ…」



 結局受け取ってもらえなかったので、しぶしぶ貰うことにした。



 「ふふ、それじゃ私達は行くわね。もし、ギルドで会ったら声かけるわ」



 「ばいばい」



 「あ、ありがとうございました」



 カランカランと、音がなり2人は出ていった。



 「はぁ…疲れた」



 先ほど貰ったナイフを鞘から出してみると、思わず見惚れてしまった。



 これ、ただの鉄のナイフじゃなくない? なんか今まで見たなかで、一番綺麗な色をしてるんだけど。



 色はどちらかというと銀色だと思う。とても綺麗で透き通っていて、まるで宝石みたいな。いうなれば、ファンタジー世界で出てくるミスリルみたいな……。



 …どうしよう。もしかしてこれ中級のポーションより高いんじゃ。そう思わずにはいられない僕だった。











 そのあとは特に何事もなく無事閉店をむかえた。ガルドさんにサインをもらい、夕暮れの中ギルドに戻る。



 それにしても、この貰ってしまったナイフどうしよ。…ミルフィリアさんに相談してみようかな。それで、ただの綺麗な鉄のナイフとかだったら、良いんだけど…。むしろ鉄のナイフであってほしいんだけど……。



 そんなことを思いながら、ギルドに到着した。扉をあける。わぁお、人がいっぱいだぁ。



 「よう! 嬢ちゃん!」



 「…!?」



 こそこそと受付に行こうとしたら、なんか顔に傷跡がある怖い顔をした、ムキムキのおじさんに声をかけられた。やばい。ついにテンプレが来てしまった。さようなら僕の冒険者生活。



 「んだぁ、そんな顔しやがって。何もとってくおうとしてるわけじゃあるまいし」



 「いやいや、お前の顔が怖いからだろ」



 「まったく、せめてもう少しやさしく呼んであげなさいよ」



 さらに2人の男女がやってきた。1人は痩せている男の人と。もう1人は、魔法使い風なお姉さん。



 「あ、あの……な、なんでしょうか……」



 「ああ、ほれ、これをやる。…あと、怖がらせて悪かったな」



 そう言って僕に、なんかよくわからないものを渡してきて、そのままギルドを出ていこうと歩いていく。……え?



 「それじゃあな。大変だとは思うけどがんばれよ」



 ……え?



 「それはね、イヤリングでね、つけた人に疲労を軽減する効果があるの。もしよかったら使ってね。ばいばい」



 ……え?



 そして、3人は完全にギルドを出ていく。最後にもう一度言うよ。



 ……え?
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