転生魔王と12人の機械メイド

medaka

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第十八話:ラジオ体操と城の活気

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虹河龍一は数日間、執務室の椅子から動けず寝込んでいた。マナを使い果たした疲労が体を蝕み、悪夢の記憶が頭を離れなかった。ようやく体が少し軽くなり、「このまま動かないとまずいな」と呟き、城内を散歩することにした。灰色の石壁に囲まれた廊下を歩き、住人たちの様子を眺める。彼らは無表情で掃除や食料運びを続けていたが、動きがどこか鈍く、運動不足のように見えた。
「こいつらも体がなまってるんじゃないか」と虹河は考える。そこで、「ラジオ体操でもさせたらいいんじゃないか」とひらめく。

執務室に戻り、虹河はスキル『金庫』を起動する。この世界に来て発現した能力で、物を異空間に収納し、必要な時に取り出せる技だ。意識を集中すると、手の中に埃をかぶったラジオが現れる。
「これ、手回し充電ができるやつだ。宗像のジジイから取り立てたやつだな」と呟く。宗像——かつての宿敵ヤスイの師匠である老陰陽師で、借金の返済の一部としてこのラジオを差し出した過去があった。
「こんな異世界に電波なんて来てるわけないよな」と半信半疑でハンドルを回し、電源を入れる。

すると、スピーカーから微かなノイズと共に♪「ト・キ・メ・キ☆イマジネーション」♪の歌声が流れ出す。
虹河が「おっ。音が出た…」と驚くその時、近くにいたアクアが目を輝かせて近づいてきた。「この箱…魔道具だよね? これってメイドのための曲?」とテンション高く言う。虹河は「いや、たまたま入ってただけだ」と返すが、アクアは「いやいや、虹河様、この歌、メイドの動きを最適化する周波数が含まれてるよ! やばいよ、データ取らなきゃ!」と興奮気味に続ける。虹河は「…お前、落ち着け」と呟きつつ、「けど、この曲、ラジオ体操に使えそうだな」と呟く。

虹河は12体のメイドを集め、大広間でラジオ体操を指導することにした。「体がなまってるだろ。これで動け」とラジオを手に持つ。さらに、インディゴの遺産から見つけた魔道具の拡声器を用意させ、「これで声大きくしたらいいだろ」と試す。

電源を入れると、突然『今日もっとも運勢の良いのは、双子座のアナタ!』と明るい声が響く。ポルカが「え、私が双子座だよ! やった、運勢良いって!」と跳ね上がり、虹河は「なんだこれ、占いまで入ってるのか」と呆れる。スピカが「虹河様、計画通りに進めるなら、まず動き方を教えてください」と冷静に言う。

虹河は「いいよ、まずは腕を上げて、こうだ」とラジオ体操第一の動きを見せる。ラジオから流れる曲に合わせて、メイドたちがぎこちなく真似し始める。
アリエが「我が名にかけて、完璧に動く!」と気合いを入れ、アセラが「優しく体を伸ばしてね…」と穏やかに動く。レグナが「私が手本となろう! 見るが良い!」とゴージャスな金髪を揺らし、ダイナミックに腕を振り上げる。
アクアは「このリズム、効率的だよ! もっとハチャメチャに動こう!」と独自のステップを加え、虹河が「お前、それ体操じゃない」とツッコむ。
マキナが「虹河さん、メイドたち楽しそう!」と笑う。
虹河は住人たちを見やり、「クックックッ…。この住民たちにも、俺のために働いてもらわないとな。体でも鍛えさせるか」と考える。
「お前らも並べ! 体動かさないと錆びるぞ!」と拡声器で叫ぶ。
マキナが「虹河さん、住民たちの健康を考えて…なんて優しい!」と目を輝かせ、アセラが「優しさだよ…」と呟く。アリエが「これぞ君主の鑑なり!」と涙ぐむ。リブラが「それこそがバランスですわ」と優雅に微笑む。
曲が終わりを迎え、メイドたちが息を整える中、虹河は「これ、毎日やったらいいな」と満足げに呟くが、疲労の名残で少しふらつく。

    
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