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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
92.悪役令嬢は悪役令嬢達との定例会に出席する
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月の日の午後は全員の都合が合えば、定例会として王城の一室で定例会を行っている。
「第176回悪役令嬢同盟、定例会を始めたいと思いまーす」
と、アリエルが適当な回数を付け加えて定例会の開始を宣言する。ちなみに前回は3千を超えていたので、随分と時が戻ったようね。因みに何度か同じようなネタをぶっこんできているので、既に誰もツッコミを入れないのは言わない約束なのだ。
最近はアリエルや女王キャロラインが秘密の話をする為に魔道具を使うということは周知されており、侍女侍従や近衛騎士達もその間は静かに見守る事で話がついているいるようだ。
「で、今回の議題なんだけど、先日、『とにキラ大全』の編纂が基本的に完了したということで、内容確認をしていきたいと思うのよね。ちなみに私は皆が小学に通っているせいであまりーにも暇だったから、先に読ませて貰ったわよ」
「アリエル、渡す前にも言ったけど、それって1部しか無いから汚したりしないでね。紛失したり、汚れて台無しになったら、私よりリンリィがキレるから」
「って、リア様。私ってば、そんなことくらいでキレたりしませんって……いいえ、あー、えっと多少は怒るかもしれませんけど――うーん、でも……紛失はさすがに怒りますね」
リンリィは言ってから思い返し、結果、怒ると言った。ま、普通は即座にキレるけど、リンリィの場合は怒るまでに時間が掛かりそうよね。でも、私とリンリィが皆に聞き取った内容とか確認しながら資料にまとめるのにどれだけの時間を使ったと思っているのか、イマイチあの子ってば理解してないんだから。
「ま、細かい事は置いといて。とりあえず、読んだ感想を言っていいかしら?」
「はいはい、どうぞお姫様」
「とりあえず某なんちゃらペディア並みに細かい資料で驚いたんだけど、思ったよりモブ関連の情報が少ないなぁ。と思ったのと、結局のところミストリア近隣諸国のその後は全くわかんなかったわね」
時系列ごとに事象をまとめてある部分を広げてアリエルはそう言った。確かにそれはその通りとしか言えない。ミストリアの周囲は現状で言えば結構きな臭い雰囲気が色々なところに影を落としていっている。これは2作目の内容を考えるとスーリアルも同様に周辺国との関係が良好とは言えないが故に起こっているストーリーだと分かる。
2作目の悪役令嬢は人数が少なく3人しかいないけど、ちょっと迂闊なだけでヒロインに対しての苦言とかは真っ当な事しか言ってないのよね。メイン攻略キャラのスーリアルの王子の部分にしても、周囲が彼女達を悪役にしたてて、元々の婚約者である王子との間にヒロインを当てて仲を裂き、婚約破棄をさせた上で自分達に利のあるヒロインを王妃にする事だと思うのよね。
これが国内的な問題だけならいいのだけど、我が国でも外敵勢力や派閥内にいる過激な連中などなど、どう考えてもヤバイ奴らの分断工作も入っていると考えないといけない。
だけども、ゲームのストーリー上にはモブの数が非常に少なくて、はっきり言って情報不足なのは間違いないのよね。
「そうね、時間を掛けて作ったのは間違ってないと思うけど、その後を予測するための情報としては少し物足りないのは私も思うところよ。基本的には1と2のストーリーに関わるキャラクターに関しては網羅しているけど、モブは名前や家名さえ出てないキャラが多いし、近衛まわりの騎士とかは、現在は学園都市にいるし繋がりを作る手もあまりないし」
「ですね、結局のところゲームの物語が始まるハズの学園都市での生活を開始してからの対応になっちゃうのは仕方ない気がします」
と、リンリィが言ったけど、まさにその通りなのよね。
「とりあえず、基本情報はまとめたし、3作目の該当国もチョイスしておいたし……後は推測だけど、魔王に該当しそうな人物を列挙してあるヤツは見た?」
私の言葉にアリエルが微妙な顔をする。当然、この顔をするという事はちゃんと目を通したということね。
「列挙されてる人物の中にさ、なんで私がいるの? って、思ったんだけど」
まぁ、そういう感想になるよね。でも、考えうる人物だとアリエルが最有力候補なんだよね。と、私はリンリィに視線を送ると彼女も私の意見と当然同意なのでコクリと頷いた。
「エル様も資料を読んだと思いますが、私とリア様の出した結論なんです」
「そりゃ分かるけどさぁ」
「私からちゃんと説明するわ」
と、私はそう言って説明を始める。
「第176回悪役令嬢同盟、定例会を始めたいと思いまーす」
と、アリエルが適当な回数を付け加えて定例会の開始を宣言する。ちなみに前回は3千を超えていたので、随分と時が戻ったようね。因みに何度か同じようなネタをぶっこんできているので、既に誰もツッコミを入れないのは言わない約束なのだ。
最近はアリエルや女王キャロラインが秘密の話をする為に魔道具を使うということは周知されており、侍女侍従や近衛騎士達もその間は静かに見守る事で話がついているいるようだ。
「で、今回の議題なんだけど、先日、『とにキラ大全』の編纂が基本的に完了したということで、内容確認をしていきたいと思うのよね。ちなみに私は皆が小学に通っているせいであまりーにも暇だったから、先に読ませて貰ったわよ」
「アリエル、渡す前にも言ったけど、それって1部しか無いから汚したりしないでね。紛失したり、汚れて台無しになったら、私よりリンリィがキレるから」
「って、リア様。私ってば、そんなことくらいでキレたりしませんって……いいえ、あー、えっと多少は怒るかもしれませんけど――うーん、でも……紛失はさすがに怒りますね」
リンリィは言ってから思い返し、結果、怒ると言った。ま、普通は即座にキレるけど、リンリィの場合は怒るまでに時間が掛かりそうよね。でも、私とリンリィが皆に聞き取った内容とか確認しながら資料にまとめるのにどれだけの時間を使ったと思っているのか、イマイチあの子ってば理解してないんだから。
「ま、細かい事は置いといて。とりあえず、読んだ感想を言っていいかしら?」
「はいはい、どうぞお姫様」
「とりあえず某なんちゃらペディア並みに細かい資料で驚いたんだけど、思ったよりモブ関連の情報が少ないなぁ。と思ったのと、結局のところミストリア近隣諸国のその後は全くわかんなかったわね」
時系列ごとに事象をまとめてある部分を広げてアリエルはそう言った。確かにそれはその通りとしか言えない。ミストリアの周囲は現状で言えば結構きな臭い雰囲気が色々なところに影を落としていっている。これは2作目の内容を考えるとスーリアルも同様に周辺国との関係が良好とは言えないが故に起こっているストーリーだと分かる。
2作目の悪役令嬢は人数が少なく3人しかいないけど、ちょっと迂闊なだけでヒロインに対しての苦言とかは真っ当な事しか言ってないのよね。メイン攻略キャラのスーリアルの王子の部分にしても、周囲が彼女達を悪役にしたてて、元々の婚約者である王子との間にヒロインを当てて仲を裂き、婚約破棄をさせた上で自分達に利のあるヒロインを王妃にする事だと思うのよね。
これが国内的な問題だけならいいのだけど、我が国でも外敵勢力や派閥内にいる過激な連中などなど、どう考えてもヤバイ奴らの分断工作も入っていると考えないといけない。
だけども、ゲームのストーリー上にはモブの数が非常に少なくて、はっきり言って情報不足なのは間違いないのよね。
「そうね、時間を掛けて作ったのは間違ってないと思うけど、その後を予測するための情報としては少し物足りないのは私も思うところよ。基本的には1と2のストーリーに関わるキャラクターに関しては網羅しているけど、モブは名前や家名さえ出てないキャラが多いし、近衛まわりの騎士とかは、現在は学園都市にいるし繋がりを作る手もあまりないし」
「ですね、結局のところゲームの物語が始まるハズの学園都市での生活を開始してからの対応になっちゃうのは仕方ない気がします」
と、リンリィが言ったけど、まさにその通りなのよね。
「とりあえず、基本情報はまとめたし、3作目の該当国もチョイスしておいたし……後は推測だけど、魔王に該当しそうな人物を列挙してあるヤツは見た?」
私の言葉にアリエルが微妙な顔をする。当然、この顔をするという事はちゃんと目を通したということね。
「列挙されてる人物の中にさ、なんで私がいるの? って、思ったんだけど」
まぁ、そういう感想になるよね。でも、考えうる人物だとアリエルが最有力候補なんだよね。と、私はリンリィに視線を送ると彼女も私の意見と当然同意なのでコクリと頷いた。
「エル様も資料を読んだと思いますが、私とリア様の出した結論なんです」
「そりゃ分かるけどさぁ」
「私からちゃんと説明するわ」
と、私はそう言って説明を始める。
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