93 / 314
第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
93.悪役令嬢は魔王の候補者について説明する
しおりを挟む
「まず、様々な可能性を考えた上で最有力候補なのが、アリエルと女王キャロライン。これはそもそもヒロインとクリフト殿下のルート時に限った話になるけど、2作目であるスーリアルを舞台にした話の後半でクリフト殿下が王になったようなエピソードが語られる部分があるの」
と、私がいうとアリエルは訝し気な顔をする。
「だったら、余計に関係ないんじゃないの?」
そう言いたくなる気持ちも分からなくは無いんだけど、そもそもクリフト殿下が王になるってのは色々と条件が必要になるんだよね。
「いいえ、考えてみてよ。まだ女王キャロラインも若いし、武力だって政治力だって遥かに上にいる人物よ? そんな短期間でクリフト殿下が王になれるかしら」
描かれてはいないけど、これは政変――王子によるクーデターの可能性も考えないと、どう考えてもあり得なかった。と、いうか、考えれなかった。たとえ、成長したアリエルが女王と対峙しても勝負可能か? うーん、難しいでしょ。と、思うくらい不思議な話なのよね。
「うーん、普通の方法ではお母様の地盤をどうにか出来るような気はしないわ。それにハーブスト公爵や王家絶対主義で特にお母様の信奉者であるヴィジタリア公爵をどうにか出来るなんて全く想像つかないわ」
アリエルはそう言ったけれど、ハーブスト公爵家に関してはエステリアが断罪される事でクリフト殿下に対して良い感情を持っていないし、女王キャロラインとお母様の絆は双子の姉妹というだけあって、それは強固なものだ。でも、ヴィジタリア公爵に関しては確かに女王の信奉者であるってのは間違いないんだけど、それ以上に王家絶対主義で王室の血さえ守れれば誰に仕えても問題無いってところがあるのよね。
それを考えるとヴィジタリア公爵家を上手く引き込めるかが勝負所なのかもしれないわね。ただ、それでもクリフト殿下が王となる為には障害となるのが女王キャロライン、第二王子は……まぁ、放っておいてもいいとして、アリエルなのよね。
「で、ゲーム内で第二王子ルートの時、アリエルって断罪されても幽閉くらいなのよね。クリフト殿下のルートで言えば、他の皆は描かれていないけど、アリエルは出奔したような話があったハズなのよ」
「――確かにあったわね。他の悪役令嬢達の記述は無かったから、なんで? ってなった記憶があるわ」
「そもそも、アリエルが第二王子であるリストリア殿下に固執していた理由もよく分からないんだけど、私は考えてた時にもしかして、自分自身を守るために演技をしていたのではないかと思ったのよね」
原因は分からないけど、ゲームのシナリオ上でアリエルは何かをやらかして王位継承権を外されていた節があるんだけど、リストリア殿下に好意があったと聞かれると、分からないのよね。超絶我儘で尊大なキャラではあったせいで、当時はちょっと無理やり悪役令嬢として組み込んだっぽい感じだとか言われていたキャラでもある。
――結構、謎の多いキャラだったのよ。アリエルって。
「結構、謎なキャラですよね。アリエル王女って。一応、ソシャゲで私も育ててましたけど、強さは上位ランクに絶対入ってくる人権キャラではありましたけど、ストーリー背景とかも結構あやふやで、女王キャロラインの娘で1作目で悪役令嬢として登場。リストリア王子に妙な固執をしていたけれど、何故ヒロインの邪魔をしていたのかは不明でその後、行方不明になったという噂もある。みたいなフレーバーで、このキャラの設定だけ妙にメタいって思ってました」
私の考えている事を代弁するかのようにウィンディが話す。魔法の素質においては群を抜いているし、本当は優秀――いや、実際、今のアリエルも優秀なのよ。でも、ゲーム内のアリエルってすごいチグハグでよく分からないキャラだったのよね。
「と、いうか……ゲーム上のアリエルってヒロインの事、ただ単純に気に入らないって思ってただけな気がしてきた」
「何よソレ、私ってばそこまでバカじゃないわよ?」
直感的で直情型のアリエルって、ゲームでも今でも人物像で言えば大きく外れてはいないのよね。正直、転生前の性格がどこまで影響しているのかってところを考えると実は分からない。
そう、ずっと靄が掛かってたところの一つではあるんだけどね。
と、私がいうとアリエルは訝し気な顔をする。
「だったら、余計に関係ないんじゃないの?」
そう言いたくなる気持ちも分からなくは無いんだけど、そもそもクリフト殿下が王になるってのは色々と条件が必要になるんだよね。
「いいえ、考えてみてよ。まだ女王キャロラインも若いし、武力だって政治力だって遥かに上にいる人物よ? そんな短期間でクリフト殿下が王になれるかしら」
描かれてはいないけど、これは政変――王子によるクーデターの可能性も考えないと、どう考えてもあり得なかった。と、いうか、考えれなかった。たとえ、成長したアリエルが女王と対峙しても勝負可能か? うーん、難しいでしょ。と、思うくらい不思議な話なのよね。
「うーん、普通の方法ではお母様の地盤をどうにか出来るような気はしないわ。それにハーブスト公爵や王家絶対主義で特にお母様の信奉者であるヴィジタリア公爵をどうにか出来るなんて全く想像つかないわ」
アリエルはそう言ったけれど、ハーブスト公爵家に関してはエステリアが断罪される事でクリフト殿下に対して良い感情を持っていないし、女王キャロラインとお母様の絆は双子の姉妹というだけあって、それは強固なものだ。でも、ヴィジタリア公爵に関しては確かに女王の信奉者であるってのは間違いないんだけど、それ以上に王家絶対主義で王室の血さえ守れれば誰に仕えても問題無いってところがあるのよね。
それを考えるとヴィジタリア公爵家を上手く引き込めるかが勝負所なのかもしれないわね。ただ、それでもクリフト殿下が王となる為には障害となるのが女王キャロライン、第二王子は……まぁ、放っておいてもいいとして、アリエルなのよね。
「で、ゲーム内で第二王子ルートの時、アリエルって断罪されても幽閉くらいなのよね。クリフト殿下のルートで言えば、他の皆は描かれていないけど、アリエルは出奔したような話があったハズなのよ」
「――確かにあったわね。他の悪役令嬢達の記述は無かったから、なんで? ってなった記憶があるわ」
「そもそも、アリエルが第二王子であるリストリア殿下に固執していた理由もよく分からないんだけど、私は考えてた時にもしかして、自分自身を守るために演技をしていたのではないかと思ったのよね」
原因は分からないけど、ゲームのシナリオ上でアリエルは何かをやらかして王位継承権を外されていた節があるんだけど、リストリア殿下に好意があったと聞かれると、分からないのよね。超絶我儘で尊大なキャラではあったせいで、当時はちょっと無理やり悪役令嬢として組み込んだっぽい感じだとか言われていたキャラでもある。
――結構、謎の多いキャラだったのよ。アリエルって。
「結構、謎なキャラですよね。アリエル王女って。一応、ソシャゲで私も育ててましたけど、強さは上位ランクに絶対入ってくる人権キャラではありましたけど、ストーリー背景とかも結構あやふやで、女王キャロラインの娘で1作目で悪役令嬢として登場。リストリア王子に妙な固執をしていたけれど、何故ヒロインの邪魔をしていたのかは不明でその後、行方不明になったという噂もある。みたいなフレーバーで、このキャラの設定だけ妙にメタいって思ってました」
私の考えている事を代弁するかのようにウィンディが話す。魔法の素質においては群を抜いているし、本当は優秀――いや、実際、今のアリエルも優秀なのよ。でも、ゲーム内のアリエルってすごいチグハグでよく分からないキャラだったのよね。
「と、いうか……ゲーム上のアリエルってヒロインの事、ただ単純に気に入らないって思ってただけな気がしてきた」
「何よソレ、私ってばそこまでバカじゃないわよ?」
直感的で直情型のアリエルって、ゲームでも今でも人物像で言えば大きく外れてはいないのよね。正直、転生前の性格がどこまで影響しているのかってところを考えると実は分からない。
そう、ずっと靄が掛かってたところの一つではあるんだけどね。
0
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】長男は悪役で次男はヒーローで、私はへっぽこ姫だけど死亡フラグは折って頑張ります!
くま
ファンタジー
2022年4月書籍化いたしました!
イラストレータはれんたさん。とても可愛いらしく仕上げて貰えて感謝感激です(*≧∀≦*)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
池に溺れてしまったこの国のお姫様、エメラルド。
あれ?ここって前世で読んだ小説の世界!?
長男の王子は悪役!?次男の王子はヒーロー!?
二人共あの小説のキャラクターじゃん!
そして私は……誰だ!!?え?すぐ死ぬキャラ!?何それ!兄様達はチート過ぎるくらい魔力が強いのに、私はなんてこった!!
へっぽこじゃん!?!
しかも家族仲、兄弟仲が……悪いよ!?
悪役だろうが、ヒーローだろうがみんな仲良くが一番!そして私はへっぽこでも生き抜いてみせる!!
とあるへっぽこ姫が家族と仲良くなる作戦を頑張りつつ、みんなに溺愛されまくるお話です。
※基本家族愛中心です。主人公も幼い年齢からスタートなので、恋愛編はまだ先かなと。
それでもよろしければエメラルド達の成長を温かく見守ってください!
※途中なんか残酷シーンあるあるかもなので、、、苦手でしたらごめんなさい
※不定期更新なります!
現在キャラクター達のイメージ図を描いてます。随時更新するようにします。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる