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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
158.悪役令嬢は王女達と再会を果たす
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宿へ近づいた時に怪しげな男が見張っているのを見つけ、私は拘束しようとするが何故かエルーサに止められ、ムッとした視線を向けると彼女は苦笑する。
「あの方はクーベルト様の部下でダンディバル・イドリアス殿です。なので、殿下を守る為に見張っていてくれているだけです」
「――あら、そうなのね」
と、私が言うとエルーサが彼の元へ急いで駆け、男を連れて戻ってくる。
「なんだか、申し訳ありませんね。私はクーベルト辺境伯領第一師団副長を拝命しておりますダンディバル・イドリアスと申します」
彼はそう言いながら臣下の礼を取る。何故、臣下の礼を取るか? まぁ、その辺りはいいとしよう。
「丁寧な挨拶、ありがとうござます。私は――」
「いえいえっ、知っておりますよ。我が主がお世話になっておりますし、今は冒険者のダンってことでよろしくお願いしやす」
そう言った彼は中々に魔力の扱いが上手い、今も薄く魔力を張って周囲を警戒しながら話をしている。見たところ斥候を得意としているようね。でも、第一師団副長ということは本当に閣下の右腕というところなのかしら。
「まぁ、いいわ。特に変わりは無い?」
「ええ、変な輩は近づいてはおりません」
「そう、ではもう暫くここで張っていて貰えるかしら? もしかすると閣下も来るかもしれませんが、来たら部屋の方に通してください」
「畏まりやした」
と、彼は不敵な微笑を浮かべるが、うん、中々に好印象なオジサマね。ま、閣下ほどの渋さは無いけど。そんな事を思いつつ、私は宿の部屋へ向かう。
部屋の戸をエルーサが叩くと、ナスターシアの声が聴こえ、エルーサである事を確認すると、戸が開けられ、私の姿を見てナスターシアは驚きの表情を見せ、急いで奥にいるアリエルへ伝えに向かった。
はぁ、残念ながら彼女には色々と説教をしなければならない。と、いうか現在の王宮は色々と問題が蔓延っていそうだ。まさか、王の影に裏切者がいるとは普通は考えない――が、現実、起こってしまっているのだから。まぁ、後の面倒は陛下やお母様がどうにかするでしょう。
「ただいま、皆。心配かけてしまったわね」
と、部屋に入ってからそう言ったが、部屋の荒れように私は思わず「は?」と、声を上げた。
「いや、これから片付けようと思ってたのよ」
そう言うが、うん。ナスターシアもキチンとこうならないようにしないといけないのに――まぁ、着替えとかが散乱しているワケではないし、玩具ばかりだからいいんだけどさ。
「と、いうか。トランプをしててこうなった……とか、言わないよね?」
私の言葉に全員が黙る。うん、どうしてこうなった? と、思いつつも多分だが、身体強化をした上でエクストリームスピードみたいな事をしたんでしょうね。全く――この娘達は。
「いやぁ、一度ハマると中々止めれなくて……それに意外と鍛錬にもなるのよ」
「そ、そうなんですっ! エステリア様もやってみます?」
と、ウィンディは誤魔化す――より楽しそうにそう言った。うん、後で説教だな。
「まぁ、後で説教するとして、あまりゆっくりとしている場合では無いので用事をササッと済ませて、少し話をしてから予定を確認しましょう」
私はそう言ってエルーサに視線を向けると彼女は即座に察して、テーブルの上を片付け防音の魔道具を起動させる。それを確認した後、私はテーブルの上にに通信の魔道具を置いて、お母様に連絡をする。
「……ザザッ。――エステリア。大丈夫ですか?」
「はい、お母様。忙しい中申し訳ありませんが、とりあえず中層前の安全地帯まで戻って来ました」
「それは良かったわ。それから、貴女から聞いていた件なのだけど、出来ればそちらに偶然居合わせた彼と話が出来るかしら?」
「今は別行動しておりますが、後で合流しますのでその時にでも――それから、やはり影に問題があったようです。今、閣下の方で取り調べなどしてくれていると思いますから、後程、その辺りに関しても話します」
「分かったわ。時間的に今からだと2時間ほど後で大丈夫かしら?」
「はい、問題ありません」
こちらもササッと済ませ、私は小さく息を吐く。まだまだ本番はこれからなのだから。そして、ふと皆が心配そうな視線を私に向けている事に気が付いて、私は思わず苦笑する――が、これからの話が最も大事なのだ。と、私は深く深呼吸をした。
「とりあえず、私が戻ってこれたのは色々な偶然が重なったおかげではあるのだけど、少しだけ大事な話をしなければなりません。特にナスターシア」
と、私が言うとアリエルがムッとした表情を浮かべる。
「ナスターシアは何もしていないわよ。私の大事な専属なのだから」
「知っているわよ。でもね、少しだけ軽率な行動をしたせいで今の現状がある――と、思って欲しいの」
私の言葉にナスターシアは心当たりがあるようでシュンとする。アリエルはその様子を見て冗談でしょ? と、言いたげな顔をした。まぁ、ワザとでは無いだろうし、多分だけど利用された……って感じなんだろう。
「ナスターシアが悪い。と、までは言わないわ。今後の事はアリエルに任せるし、私が関与できる話では無いわ――とにかく、キチンと経緯を話した方がいいわよね」
「――それはそう」
と、アリエルはムッとした顔でそう言う。まぁ、アリエルからしたら気分の良い話では無いだろうけど、話をちゃんとしないとどうにもならないだろう。
「王家の影が魔導洞窟について来いるのは知っているわね?」
「まぁ、それは当然という感じではあるわね」
アリエルはそう言うがウィンディは「え? そうなんですか?」と、ふんわりした事を言っている。まぁ、彼女は……そうだろうな。
「中々に気配を消す事に長けた者達ではあるから早々に気付く事はないだろうけど。で、ナスターシアに王家の影は接触して来たわよね?」
私がそう訊くと、視線がナスターシアに集まる。彼女は申し訳なさそうにコクリと頷いた。まぁ、そうだろう。予想通りである。
「何を訊かれたか聞いていいかしら?」
「は、はいっ。こちらで情報収集と買い出しをしている時に王家の影――で、一応知り合いだったもので、同じ任務をこなす仲間ということもあってですね――」
「そういう人間関係も大事だけど、聞きたい事とは違うわ。何を訊かれたか? が、大事なのよ」
「す、すいません。彼はいつ頃に中層へ向けて出発するか、確認してきました。まかさ……彼が『幻魔』なのですか?」
それは多分違うと思いたいところだが、まぁ、事実は分からないわね。
「分からないわ。でも、裏切者――と、いうよりも私とアリエルを離間させる、もしくはどちらかを亡き者にするのが目的だったのでしょうね」
そう言うと皆が「そ、そんなっ」と、声を上げるのだった。
「あの方はクーベルト様の部下でダンディバル・イドリアス殿です。なので、殿下を守る為に見張っていてくれているだけです」
「――あら、そうなのね」
と、私が言うとエルーサが彼の元へ急いで駆け、男を連れて戻ってくる。
「なんだか、申し訳ありませんね。私はクーベルト辺境伯領第一師団副長を拝命しておりますダンディバル・イドリアスと申します」
彼はそう言いながら臣下の礼を取る。何故、臣下の礼を取るか? まぁ、その辺りはいいとしよう。
「丁寧な挨拶、ありがとうござます。私は――」
「いえいえっ、知っておりますよ。我が主がお世話になっておりますし、今は冒険者のダンってことでよろしくお願いしやす」
そう言った彼は中々に魔力の扱いが上手い、今も薄く魔力を張って周囲を警戒しながら話をしている。見たところ斥候を得意としているようね。でも、第一師団副長ということは本当に閣下の右腕というところなのかしら。
「まぁ、いいわ。特に変わりは無い?」
「ええ、変な輩は近づいてはおりません」
「そう、ではもう暫くここで張っていて貰えるかしら? もしかすると閣下も来るかもしれませんが、来たら部屋の方に通してください」
「畏まりやした」
と、彼は不敵な微笑を浮かべるが、うん、中々に好印象なオジサマね。ま、閣下ほどの渋さは無いけど。そんな事を思いつつ、私は宿の部屋へ向かう。
部屋の戸をエルーサが叩くと、ナスターシアの声が聴こえ、エルーサである事を確認すると、戸が開けられ、私の姿を見てナスターシアは驚きの表情を見せ、急いで奥にいるアリエルへ伝えに向かった。
はぁ、残念ながら彼女には色々と説教をしなければならない。と、いうか現在の王宮は色々と問題が蔓延っていそうだ。まさか、王の影に裏切者がいるとは普通は考えない――が、現実、起こってしまっているのだから。まぁ、後の面倒は陛下やお母様がどうにかするでしょう。
「ただいま、皆。心配かけてしまったわね」
と、部屋に入ってからそう言ったが、部屋の荒れように私は思わず「は?」と、声を上げた。
「いや、これから片付けようと思ってたのよ」
そう言うが、うん。ナスターシアもキチンとこうならないようにしないといけないのに――まぁ、着替えとかが散乱しているワケではないし、玩具ばかりだからいいんだけどさ。
「と、いうか。トランプをしててこうなった……とか、言わないよね?」
私の言葉に全員が黙る。うん、どうしてこうなった? と、思いつつも多分だが、身体強化をした上でエクストリームスピードみたいな事をしたんでしょうね。全く――この娘達は。
「いやぁ、一度ハマると中々止めれなくて……それに意外と鍛錬にもなるのよ」
「そ、そうなんですっ! エステリア様もやってみます?」
と、ウィンディは誤魔化す――より楽しそうにそう言った。うん、後で説教だな。
「まぁ、後で説教するとして、あまりゆっくりとしている場合では無いので用事をササッと済ませて、少し話をしてから予定を確認しましょう」
私はそう言ってエルーサに視線を向けると彼女は即座に察して、テーブルの上を片付け防音の魔道具を起動させる。それを確認した後、私はテーブルの上にに通信の魔道具を置いて、お母様に連絡をする。
「……ザザッ。――エステリア。大丈夫ですか?」
「はい、お母様。忙しい中申し訳ありませんが、とりあえず中層前の安全地帯まで戻って来ました」
「それは良かったわ。それから、貴女から聞いていた件なのだけど、出来ればそちらに偶然居合わせた彼と話が出来るかしら?」
「今は別行動しておりますが、後で合流しますのでその時にでも――それから、やはり影に問題があったようです。今、閣下の方で取り調べなどしてくれていると思いますから、後程、その辺りに関しても話します」
「分かったわ。時間的に今からだと2時間ほど後で大丈夫かしら?」
「はい、問題ありません」
こちらもササッと済ませ、私は小さく息を吐く。まだまだ本番はこれからなのだから。そして、ふと皆が心配そうな視線を私に向けている事に気が付いて、私は思わず苦笑する――が、これからの話が最も大事なのだ。と、私は深く深呼吸をした。
「とりあえず、私が戻ってこれたのは色々な偶然が重なったおかげではあるのだけど、少しだけ大事な話をしなければなりません。特にナスターシア」
と、私が言うとアリエルがムッとした表情を浮かべる。
「ナスターシアは何もしていないわよ。私の大事な専属なのだから」
「知っているわよ。でもね、少しだけ軽率な行動をしたせいで今の現状がある――と、思って欲しいの」
私の言葉にナスターシアは心当たりがあるようでシュンとする。アリエルはその様子を見て冗談でしょ? と、言いたげな顔をした。まぁ、ワザとでは無いだろうし、多分だけど利用された……って感じなんだろう。
「ナスターシアが悪い。と、までは言わないわ。今後の事はアリエルに任せるし、私が関与できる話では無いわ――とにかく、キチンと経緯を話した方がいいわよね」
「――それはそう」
と、アリエルはムッとした顔でそう言う。まぁ、アリエルからしたら気分の良い話では無いだろうけど、話をちゃんとしないとどうにもならないだろう。
「王家の影が魔導洞窟について来いるのは知っているわね?」
「まぁ、それは当然という感じではあるわね」
アリエルはそう言うがウィンディは「え? そうなんですか?」と、ふんわりした事を言っている。まぁ、彼女は……そうだろうな。
「中々に気配を消す事に長けた者達ではあるから早々に気付く事はないだろうけど。で、ナスターシアに王家の影は接触して来たわよね?」
私がそう訊くと、視線がナスターシアに集まる。彼女は申し訳なさそうにコクリと頷いた。まぁ、そうだろう。予想通りである。
「何を訊かれたか聞いていいかしら?」
「は、はいっ。こちらで情報収集と買い出しをしている時に王家の影――で、一応知り合いだったもので、同じ任務をこなす仲間ということもあってですね――」
「そういう人間関係も大事だけど、聞きたい事とは違うわ。何を訊かれたか? が、大事なのよ」
「す、すいません。彼はいつ頃に中層へ向けて出発するか、確認してきました。まかさ……彼が『幻魔』なのですか?」
それは多分違うと思いたいところだが、まぁ、事実は分からないわね。
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