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2人の聖女様
ごじゅう
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その僅か2日後のことだった。
無事に寄付が増えるようですよ!と先生に嬉しそうに報告をされた。
……早過ぎないか、いくら何でも。
いや、結果が早くて困ることは何もない。
悩む日が短くなってその間のストレスも減る。
でもカレンは?無理をしてないか?快く寄付の話を受けて貰えたのか?それならいいけど……
先生も詳しい話はわからない、今日伝えられただけらしい。
流石聖女様ですね、と笑顔だった。
……つまり僕はここに毎日のように通う必要はなくなったのだ。
勿論子供達はまだまだ魔力を増やせるよう頑張るつもりだし、果穂も友達が出来たのでここに遊びに来たいとは思う。
たまになら差し入れも喜んで貰えるだろう。
でもこの子達の将来を……とか、まあ元からではあるが余計なお世話になったのだ。
「……でもねえ」
「はい」
「皆明るくなったわ、魔力が少ないからって気にしてる子も多かったの。でも貴方達のお陰で、頑張ったらどうにか出来るって気付いたのねえ……私達も、諦めていたのかもしれないわ、今も大事だけど、あの子たちの未来も考えてあげなきゃね」
だからいつでも遊びにきてちょうだい、と穏やかな笑顔で先生が言ってくれた。
最初はやんわりと孤児院のことは気にしないでいいという先生だったが、それくらいの信頼はして貰えたみたいだ。
……うん、これ以上ないいい結果じゃないか、僕に出来ることはたかが知れてるんだし。
今度カレンに会ったらお礼を伝えよう。
「……って思ってたんだけどあれからカレンが来ない」
「学園には来てるんですけどねえ」
あれ以来カレンに会えない。
孤児院で果穂を少し預かって貰い、何度か薔薇園にも行ってみたけど会えない。
自分も魔法の勉強したい、手伝いしに来たいと言っていたが、リップサービスのようなものだったのだろうか。
でも嬉しそうだったんだけどなあ。
……女の子って難しいな。
「わたし今度訊いてみます」
「いいよいいよ、カレンにも何か理由があるのかもしれないし、負担になっちゃう」
「あ……そうですね……」
「忙しくて来れないだけかもしれないしね、僕達が頻繁に行ってるだけで、カレンのまた来るは数ヶ月に1回かもしれないし」
来ないことが確定した訳ではない。
来なければいけない訳でもない。
カレンが来たい時に来て、また偶然会えたらいいのだ。
そう思っていた。
そう思うようにしていた。
だが結局あれっきりカレンとは会えなかった。
先生にも確認してみたが、孤児院にも来てないし連絡も何もないとのこと。
まあ聖女様だから忙しいのでしょう、と言われ、頷くしかないんだけど、僕はめちゃくちゃ暇だし、果穂のこともあるしで、罪悪感からまぁ平気でしょ、とは言いきれなくてもやもやする。
手伝えることは何もないけど、でも歳下の女の子だけが頑張ってるとなると気になるじゃないか。
百花達に訊いても、最近バタバタしてて忙しそうです、とそれだけで、理由は何もわからなかった。
学園で合ってる百花達にわからなければそりゃあ僕になんか何もわかる筈はない。
なんだか蚊帳の外になった気分だった。
「にいにカレンちゃんのこときになるの?」
「うーん、兄ちゃん達の頼み事を聞いてもらった後だしね、気になるよね」
「……ふーん」
「……?なんか果穂……」
嫌そうな顔をするなあ。まさかこれは嫉妬だろうか。
孤児院でも果穂以外の子たちにばかり構うと、帰り道甘えたり拗ねたりするんだよな、それがかわいくてまた同じことをしたくなるんだけど。
でもそれだと歪んでしまいそうだから、フォローも忘れない。
「もー、また拗ねてんの?果穂が一番だよ、いつも言うだろ、兄ちゃんは果穂がいっちばん大事、果穂が居ないと兄ちゃん死んじゃうよ」
「しんじゃだめっ」
「そうだね、だから果穂も機嫌なおそっか」
「べつにかほおこってないもん!」
「そっかそっかー」
「……でもカレンちゃん、ちょっとこわい」
「こわい?」
僕から見たらただの穏やかな少女だ。
ネガティブだけど笑顔も見せてくれる。
所謂お人形さんのように綺麗な子だから、人間味がないという意味でだろうか。
「優しくない?」
「……やさしいとおもう」
「なのにこわい?」
「こわい」
「意地悪する?」
「しない」
「苦手なのかな?」
「……むずかしいの、わかんない」
うーん、子供相手だとこうやって会話が噛み合わないことも多い。結局なにがこわいのかはわからなかったが、優しいとは思ってる訳で……
果穂にしか見えないものがあるのだろうか。
そこまで考えて気付いた。
そういえば薔薇園で果穂が気分を悪くした時、カレンと初めて会った時だったんだよな、と。
……カレンのいたところだけ、精霊が少なかったと言っていた気がする。暗くて、苦しくなると。
果穂が聖女だとはっきりした訳ではない。精霊が見えることが条件だとか、そういうのはわからない。
でもカレンが聖女様だとすると、なんとなくイメージとそぐわないというか……
精霊に愛されない聖女というのは有り得る話なのか?
無事に寄付が増えるようですよ!と先生に嬉しそうに報告をされた。
……早過ぎないか、いくら何でも。
いや、結果が早くて困ることは何もない。
悩む日が短くなってその間のストレスも減る。
でもカレンは?無理をしてないか?快く寄付の話を受けて貰えたのか?それならいいけど……
先生も詳しい話はわからない、今日伝えられただけらしい。
流石聖女様ですね、と笑顔だった。
……つまり僕はここに毎日のように通う必要はなくなったのだ。
勿論子供達はまだまだ魔力を増やせるよう頑張るつもりだし、果穂も友達が出来たのでここに遊びに来たいとは思う。
たまになら差し入れも喜んで貰えるだろう。
でもこの子達の将来を……とか、まあ元からではあるが余計なお世話になったのだ。
「……でもねえ」
「はい」
「皆明るくなったわ、魔力が少ないからって気にしてる子も多かったの。でも貴方達のお陰で、頑張ったらどうにか出来るって気付いたのねえ……私達も、諦めていたのかもしれないわ、今も大事だけど、あの子たちの未来も考えてあげなきゃね」
だからいつでも遊びにきてちょうだい、と穏やかな笑顔で先生が言ってくれた。
最初はやんわりと孤児院のことは気にしないでいいという先生だったが、それくらいの信頼はして貰えたみたいだ。
……うん、これ以上ないいい結果じゃないか、僕に出来ることはたかが知れてるんだし。
今度カレンに会ったらお礼を伝えよう。
「……って思ってたんだけどあれからカレンが来ない」
「学園には来てるんですけどねえ」
あれ以来カレンに会えない。
孤児院で果穂を少し預かって貰い、何度か薔薇園にも行ってみたけど会えない。
自分も魔法の勉強したい、手伝いしに来たいと言っていたが、リップサービスのようなものだったのだろうか。
でも嬉しそうだったんだけどなあ。
……女の子って難しいな。
「わたし今度訊いてみます」
「いいよいいよ、カレンにも何か理由があるのかもしれないし、負担になっちゃう」
「あ……そうですね……」
「忙しくて来れないだけかもしれないしね、僕達が頻繁に行ってるだけで、カレンのまた来るは数ヶ月に1回かもしれないし」
来ないことが確定した訳ではない。
来なければいけない訳でもない。
カレンが来たい時に来て、また偶然会えたらいいのだ。
そう思っていた。
そう思うようにしていた。
だが結局あれっきりカレンとは会えなかった。
先生にも確認してみたが、孤児院にも来てないし連絡も何もないとのこと。
まあ聖女様だから忙しいのでしょう、と言われ、頷くしかないんだけど、僕はめちゃくちゃ暇だし、果穂のこともあるしで、罪悪感からまぁ平気でしょ、とは言いきれなくてもやもやする。
手伝えることは何もないけど、でも歳下の女の子だけが頑張ってるとなると気になるじゃないか。
百花達に訊いても、最近バタバタしてて忙しそうです、とそれだけで、理由は何もわからなかった。
学園で合ってる百花達にわからなければそりゃあ僕になんか何もわかる筈はない。
なんだか蚊帳の外になった気分だった。
「にいにカレンちゃんのこときになるの?」
「うーん、兄ちゃん達の頼み事を聞いてもらった後だしね、気になるよね」
「……ふーん」
「……?なんか果穂……」
嫌そうな顔をするなあ。まさかこれは嫉妬だろうか。
孤児院でも果穂以外の子たちにばかり構うと、帰り道甘えたり拗ねたりするんだよな、それがかわいくてまた同じことをしたくなるんだけど。
でもそれだと歪んでしまいそうだから、フォローも忘れない。
「もー、また拗ねてんの?果穂が一番だよ、いつも言うだろ、兄ちゃんは果穂がいっちばん大事、果穂が居ないと兄ちゃん死んじゃうよ」
「しんじゃだめっ」
「そうだね、だから果穂も機嫌なおそっか」
「べつにかほおこってないもん!」
「そっかそっかー」
「……でもカレンちゃん、ちょっとこわい」
「こわい?」
僕から見たらただの穏やかな少女だ。
ネガティブだけど笑顔も見せてくれる。
所謂お人形さんのように綺麗な子だから、人間味がないという意味でだろうか。
「優しくない?」
「……やさしいとおもう」
「なのにこわい?」
「こわい」
「意地悪する?」
「しない」
「苦手なのかな?」
「……むずかしいの、わかんない」
うーん、子供相手だとこうやって会話が噛み合わないことも多い。結局なにがこわいのかはわからなかったが、優しいとは思ってる訳で……
果穂にしか見えないものがあるのだろうか。
そこまで考えて気付いた。
そういえば薔薇園で果穂が気分を悪くした時、カレンと初めて会った時だったんだよな、と。
……カレンのいたところだけ、精霊が少なかったと言っていた気がする。暗くて、苦しくなると。
果穂が聖女だとはっきりした訳ではない。精霊が見えることが条件だとか、そういうのはわからない。
でもカレンが聖女様だとすると、なんとなくイメージとそぐわないというか……
精霊に愛されない聖女というのは有り得る話なのか?
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