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番外編
月と獣は新生活を送る
妊娠が発覚してすぐに、マクシミリアンは驚く程手早く移住の準備を進めわたくし達は隣国へと移住した。
隣国のわたくし達が住むお屋敷はいつの間にか父様が購入して下さっていた……実家と同じくらい、広い。
マクシミリアンがこんなに広い屋敷を頂いても……と頭痛を堪える顔をしていた。
移住後しばらく経ったけれど……マクシミリアンは『安静にして下さい』と言いながら毎日わたくしの周囲をウロウロしてお世話を焼いてくれ続けている。
ちょっと隣の部屋へ行こうとしても姫抱きされるし、階段を上ろうとすると怒ったマクシミリアンに抱き上げられて運ばれるし、食事のメニューもなんだか豪華になっていくし、部屋に塵一つないくらいの掃除をしてくれるし。
…………父様とお兄様もそうだったのだけれど、わたくしの周囲の男性はどうして過保護になるのかしら。
というかマクシミリアン。この調子で生まれるまでの月日を過ごすつもりなの……?
「マクシミリアン……あのね、せっかく隣国に来たのだしお出かけしたいの」
「ダメです。ビアンカの体が心配です」
そう、移住後わたくしの体を心配してマクシミリアンは、デートに連れて行ってくれないのだ。
素っ気なく言うマクシミリアンの言葉にわたくしは頬を膨らませる。
心配してくれているのは分かってるのよ。
……でも隣国に移住したらデートしようって言ってくれたのに。
「……デート……してくれるって」
わたくしが泣きそうな顔をすると、マクシミリアンは慌てたようにわたくしを抱きしめて頭を撫でてくれた。
マクシミリアンに頭を撫でられるのはとても気持ちいい……愛されてる感じが、すごくするし。
「…………実はこちらの王宮の薔薇園での茶会に呼ばれておりまして。一緒に……行きますか?」
「薔薇園!素敵ね!!でもわたくしが行ってもいいの?」
「元々妻も良ければと言われていたので。本当は、連れて行きたくないのですが。街に連れ出すよりも警備の面ではマシだと思いますので……」
王宮のセキュリティを、マシ扱いした。
どれだけ過保護なんだろう、うちの旦那様は。
マクシミリアンは何故かわたくしが攫われたりするのを心配してるのよね……。
彼はわたくしの妊娠の事もあるので1年くらいは働かずにのんびりするつもりだったそうなのだけれど、王宮からそろそろ働いて欲しいと要請がきていて少しうんざりしているみたい。
薔薇園への招待もその話を蒸し返すためなのだろう……。
有能なのも大変なのね。
「薔薇園とても楽しみよ。大好き!マクシミリアン」
「――――っ……」
わたくしが笑顔でそう言うと、マクシミリアンの体が固まった。
そして深呼吸をしながらわたくしから視線を逸らした。
――うん、我慢、してるのね。
マクシミリアンは……その、夜の生活の方を物凄く我慢してくれている。
お医者様には体調が辛くなければしても問題ないと言われているのだけれど……。
「マクシミリアン……そろそろ安定期だから。してもいいとお医者様にも言われているのよ?それにわたくしとても体調がいいの」
「ダメです、私が我慢すれば済む事なので……!!」
「わたくし、マクシミリアンと、したいなぁ……」
おねだりしながら上目遣いで見ると、マクシミリアンの顔が真っ赤に染まる。
「ビアンカは小悪魔ですね……!!」
なんて憎々し気に言いながら頬を両側から引っ張られた。痛い。
「だって、愛してるのだもの。わたくしだってマクシミリアンとしたいの」
頬を膨らませてそう言うと、わたくしの可愛い旦那様は苦悩する表情でしゃがみ込んでしまった。
「お願い、旦那様」
「ビアンカ……貴女って人は本当に。どれだけ私を弄べば気が済むのですか」
「……マクシミリアンに、して欲しいな」
しゃがみ込んだマクシミリアンに抱きつくと、彼は恨めしそうな顔でわたくしの方を見た。
…………あと一押しのような気がするわ。
隣国のわたくし達が住むお屋敷はいつの間にか父様が購入して下さっていた……実家と同じくらい、広い。
マクシミリアンがこんなに広い屋敷を頂いても……と頭痛を堪える顔をしていた。
移住後しばらく経ったけれど……マクシミリアンは『安静にして下さい』と言いながら毎日わたくしの周囲をウロウロしてお世話を焼いてくれ続けている。
ちょっと隣の部屋へ行こうとしても姫抱きされるし、階段を上ろうとすると怒ったマクシミリアンに抱き上げられて運ばれるし、食事のメニューもなんだか豪華になっていくし、部屋に塵一つないくらいの掃除をしてくれるし。
…………父様とお兄様もそうだったのだけれど、わたくしの周囲の男性はどうして過保護になるのかしら。
というかマクシミリアン。この調子で生まれるまでの月日を過ごすつもりなの……?
「マクシミリアン……あのね、せっかく隣国に来たのだしお出かけしたいの」
「ダメです。ビアンカの体が心配です」
そう、移住後わたくしの体を心配してマクシミリアンは、デートに連れて行ってくれないのだ。
素っ気なく言うマクシミリアンの言葉にわたくしは頬を膨らませる。
心配してくれているのは分かってるのよ。
……でも隣国に移住したらデートしようって言ってくれたのに。
「……デート……してくれるって」
わたくしが泣きそうな顔をすると、マクシミリアンは慌てたようにわたくしを抱きしめて頭を撫でてくれた。
マクシミリアンに頭を撫でられるのはとても気持ちいい……愛されてる感じが、すごくするし。
「…………実はこちらの王宮の薔薇園での茶会に呼ばれておりまして。一緒に……行きますか?」
「薔薇園!素敵ね!!でもわたくしが行ってもいいの?」
「元々妻も良ければと言われていたので。本当は、連れて行きたくないのですが。街に連れ出すよりも警備の面ではマシだと思いますので……」
王宮のセキュリティを、マシ扱いした。
どれだけ過保護なんだろう、うちの旦那様は。
マクシミリアンは何故かわたくしが攫われたりするのを心配してるのよね……。
彼はわたくしの妊娠の事もあるので1年くらいは働かずにのんびりするつもりだったそうなのだけれど、王宮からそろそろ働いて欲しいと要請がきていて少しうんざりしているみたい。
薔薇園への招待もその話を蒸し返すためなのだろう……。
有能なのも大変なのね。
「薔薇園とても楽しみよ。大好き!マクシミリアン」
「――――っ……」
わたくしが笑顔でそう言うと、マクシミリアンの体が固まった。
そして深呼吸をしながらわたくしから視線を逸らした。
――うん、我慢、してるのね。
マクシミリアンは……その、夜の生活の方を物凄く我慢してくれている。
お医者様には体調が辛くなければしても問題ないと言われているのだけれど……。
「マクシミリアン……そろそろ安定期だから。してもいいとお医者様にも言われているのよ?それにわたくしとても体調がいいの」
「ダメです、私が我慢すれば済む事なので……!!」
「わたくし、マクシミリアンと、したいなぁ……」
おねだりしながら上目遣いで見ると、マクシミリアンの顔が真っ赤に染まる。
「ビアンカは小悪魔ですね……!!」
なんて憎々し気に言いながら頬を両側から引っ張られた。痛い。
「だって、愛してるのだもの。わたくしだってマクシミリアンとしたいの」
頬を膨らませてそう言うと、わたくしの可愛い旦那様は苦悩する表情でしゃがみ込んでしまった。
「お願い、旦那様」
「ビアンカ……貴女って人は本当に。どれだけ私を弄べば気が済むのですか」
「……マクシミリアンに、して欲しいな」
しゃがみ込んだマクシミリアンに抱きつくと、彼は恨めしそうな顔でわたくしの方を見た。
…………あと一押しのような気がするわ。
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