無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第2章 学校編

第44話 ヘルバーVS悪魔ヘルウィー

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ヘルウィーは冒険者に向かって【ブラッドアロー】を放つ。

「まずいっ!」

冒険者に直撃するかと思われたその時…

「モードチェンジ【ウィンドソード】!おりゃあ!」

銀髪の冒険者が駆けつける。

「ヘルバーさん!?」

「おりゃおりゃおりゃおりゃぁぁぁ!」

ヘルバーは魔剣を振り回し大量の風を発生させ、竜巻を作る。

「なに!俺様の【ブラッドレイン】が!」

ヘルバーの生み出した竜巻が【ブラッドレイン】をかき消す。

「おい悪魔!正々堂々勝負しようぜ!」

ヘルバーが剣を前に突き出す。

「この俺様と勝負だと?ふざけるな!」

ヘルウィーが自前の爪を前に構え、攻撃態勢に入る。

「モードチェンジ【ライトソード】!」

ヘルバーの魔剣がモードチェンジによって綺麗な光を放つ。

「その光は…光属性か!?小癪な真似を…!【ブラッドアロー】!【ブラッドアロー】!【ブラッドアロー】!」

ヘルウィーは【ブラッドアロー】を連発してヘルバーに向けて放つ。

「無駄だ!」

ヘルバーは【ブラッドアロー】を魔剣で弾く。

「おりゃあ!」

ヘルバーは魔剣を振り上げヘルウィーに接近する。

「光属性だろうと当たらなければ意味が無いぞ!」

ヘルバーの攻撃は軽々と躱される。

「ぐへへ!」

ヘルウィーは自前の爪でヘルバーを引っ掻く。

「くそ!」

ヘルバーはヘルウィーの攻撃を避けきれず、肩を掠める。

ヘルバーが攻めていて優勢のように見える。
しかし、ヘルウィーはヘルバーの攻撃を全て見切っている。

ヘルウィーのスピードはヘルバーのスピードを遥かに上回っていたのだ。

「こいつはバケモンだな…
まるで勝てる気がしねぇ…」

「いい加減遊びは終わりだぁ!」

ヘルウィーがものすごいスピードでヘルバーへ接近する。

「まずい…これは避けられる気がしね___」

「ぐあっ!」

ヘルウィーの爪がヘルバーの胸を突き刺す直前、ヘルウィーが不思議な力によって地面に押さえつけられる。

「おい弟、変な胸騒ぎがしたから来てみれば何こんな奴にやられかけてるんだよ」

ヘルバーの前に銀髪ロングの女性が現れる。

「ねぇ…ちゃん…!」

ヘルバーの危機に駆けつけたのは姉であるアシューラントだった。

「貴様!俺様に何をし___」

「お前は一旦黙ってろ」

「ぐぇっ!」

アシューは地面に押さえつけられたヘルウィーを蹴り飛ばす。

「おい立ちやがれ弟!」

「はい!」

尻もちをついていたヘルバーが飛び起きる。

「あいつを殺るぞ」

「あったりめぇだ!」

「お前と一緒に戦うのは何年ぶりだろうな」

アシューが腕を回しながら前へと出る。

「結構強くなったんだぜ?」

アシューに続きヘルバーも首を鳴らしながら前へと出る。

「人間風情が調子に乗るなぁぁぁぁ!【ブラッドレイン】!」

「行くぞ!」

ヘルウィーが【ブラッドレイン】を唱える。

しかし、それをものとはしないような表情でアシューが走り出す。

「姉ちゃん!その雨は当たるとまず___」

「お前がどうにかしてくれるんだろ?」

アシューはヘルバーの方を向いて微笑む。

「全く姉ちゃんって人は、俺の事信頼しすぎだぜ…
よし!魔術は俺に任せろ!モードチェンジ【ウィンドソード】!」

ヘルバーは魔剣の属性を風に変え、【ブラッドレイン】をかき消す。

そしてアシューとヘルウィーの距離は縮まり、アシューが拳を握りしめる。

「接近できたからと言っても所詮は人間のスピード!人間は鈍いん…だ…よ?はや!?ぐへぇっ!」

アシューの拳はヘルウィーの頬を叩きつける。

ヘルウィーは殴られた勢いで地面へ墜落する。

「人間ごときが、何故こんな速さで動けるんだ!」

「まだ気づかないのか?お前が遅くなってんだよ」

「おりゃあ!」

地面へ墜落したヘルウィーをヘルバーが斬りつける。

「ぐぁぁ!」

ヘルバーの魔剣はヘルウィーの左腕を跳ね飛ばす。

「もういっちょ!」

「ぐぁぁ!」

ヘルバーの魔剣はさらにもう片方の腕も跳ね飛ばした。

「どどめだ!」

ヘルバーがヘルウィーの首を目掛けて剣を振るう。

「ぐへへへへ」

魔剣が首に届く瞬間、ヘルウィーの口元が緩む。

ザクッ

ヘルウィーの頭が跳ね飛ぶ。

「終わった…のか?」

ヘルバーは緊張が解け力が抜ける。

これでヘルウィーによる残虐は終わる…はずだった。

「くっくっくっくっく…」

息絶えたはずのヘルウィーから声が聞こえる。

「なに!?」

ヘルバーがすぐさま剣を拾い、息絶えたはずのヘルウィーへと構える。

「全く人間は愚かだ…」

ヘルウィーの身体が次々と再生していく。

「おいどうなっているんだよ…」

「これは私も知らねぇな…」

ヘルウィーの身体は以前よりも一回り大きく、赤く、角は鋭利に、翼は広く、まるで別の生物になったかのように再生した。

「ぐへっへっへっへ」

「何が起きたんだ!?」

「これは私も初めて見るな…」

ヘルバーとアシューは再生したヘルウィーを見て少し退く。

「知らないようだな…悪魔は第2の命があるってことを!」

「第2の命だと!?」

「俺様は生まれ変わったのさ!
つまり…進化したんだ!」


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