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第5話

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 そのころ王国では、竜騎士団が戦わずに逃げたことで、新国王がご満悦だった。


「ハッハッハァ~、余の威光に恐れをなしおったか!」


 隣にいる将軍はホッと胸をなでおろす。

「どこから情報が漏れたのかはわかりませんが、これで良かったのかもしれませんな」

「ほう……というと?」

「はい。襲撃が知られていたとなれば、手痛い反撃を食らったかもしれません。こちらの手勢にも、かなりの被害が出ていたことでしょう」


「なるほど。あのトカゲどもを殺せなかったのは残念だが、まあ長年余の国に仕えてくれた退職金代わりだ。生命だけは助けてやるとするか! アーッハッハッハァ~」
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