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13 すれ違う心
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「お帰りなさいませ。旦那様」
マルクはすでに起きて玄関先を掃いていた。
「随分早いな」
「旦那様がいつ酔って戻られてもいいように待機しておりましたから」
いたずらっぽく言うと近くに寄ってスンと鼻を鳴らした。
「飲み過ぎではないようですね。ですがお先に湯浴みをした方がよさそうです」
フレデリックはぎくりとして身を引くと、マルクは笑った。
「旦那様方の夜会だったのですからお楽しみになられたのなら何よりです」
「あ、ああそうだな。眠気覚ましもしたいし頼むよ」
お湯を浴びながら自分の身体をまじまじと見つめる。酔うほど酒は飲んでいなかった。というよりも酒を飲む暇がほとんどなかった。それ以降はアナスタシアがいなくなったり、屋敷と城を行き来してすぐにアルベールとミレーユに会ったのだ。
――ミレーユ。
自分の陰部に手を伸ばし掌で撫でてみる。
「出してないよな?」
記憶がないとはいえ、あの時確かにミレーユを拒んだ。力の差からして女性一人でどうこう出来るだろうか。それでも何もなかったと断言出来ないのが男の性だ。頭まで湯に浸かった後、勢いよく立ち上がった。
朝食はすでに並んでいた。程なくして部屋に入ってきたアナスタシアは気まずそうにしていたがこちらが声を掛けると微安堵したように席についた。
「今日はどう過ごされるのですか?」
不思議に思って顔を上げると、アナスタシアはすぐに手を振った。
「いえその、昨日はお疲れかと思いまして、お休みになる時間があるのかと心配になっただけです」
「休みたいところだがまた城に行かなくてはいけないんだ」
「そうですか、お大変ですね」
「夕方には戻るようにするから夕食も一緒に取ろう。その時に話したい事があるんだ」
「話したい事ですか? なんでしょう」
「心配するような話ではないよ。でもまず片付けなければならない事があるから行ってくる」
立ち上がるとアナスタシアが見送りに側に近付いてくる。そしてふと、顔を覗き込んできた。
「フレデリック様? もしかして虫に刺されました?」
小さな手が近付いてくる。その手をとっさに掴んだ。
「痒くて掻いただけだよ」
「ふふ、気をつけないと駄目ですよ。消毒はされました?」
「このくらい大丈夫だ。もっと酷い怪我もしてきたんだから」
安心させる為に言ったつもりだったが、悲しそうな表情になってしまったアナスタシアの首の後ろに手を回して引き寄せると、頭頂部に口付けを落とした。
胸から少し顔を離して見上げてくるアナスタシアの表情に微笑んで見せると、そっと頬に手が添えられた。
「フレデリック様こそ、そんなお顔をされなくても大丈夫ですよ」
「そんな顔?」
「なんとなく悲しそうに見えただけです」
「そうだな。これからは君が側にいるんだった」
頬に添えられていた指先を掴んで口付けを落とすと、嬉しそうなアナスタシアの表情を焼き付けて王城へと向かった。
ベルナンド侯爵家の敷地はかなり広い。その中には幾つも屋敷が建っており、使用人の館も立派な作りだった。その中でも一際大きな本邸の玄関に入ろうとしたミレーユは、二十二歳年上の夫と鉢合わせた。
白い毛の混じり始めた緩やかなウェーブのかかった髪を後ろに撫で付けて、乱れのない装いで出てきたベルナンド侯爵は、僅かに瞳を見開いた。ミレーユはとっさに笑みを作ると膝を折った。
「旦那様、帰ってらしたのですね。間に合ってよかったですわ」
「丁度良かった。私も中に戻ろう」
「お出掛けになられるのでは?」
「すぐに済むから問題ない。夜まで待たなくていいのならその方がいいからな」
「それはどういう事でしょうか? 夜はお夕食をご一緒するのですよね? お久しぶりですがら私とても嬉しくて……」
話の途中なのにベルナンド侯爵はどんどん中へと入っていってしまう。そしてすぐ手前の応接間に入ると、すぐに家令が入ってきた。手には書類を持っている。ミレーユは寒くもないのに身体が震えた。
「旦那様? どうかなさいましたか?」
表情を変えないまま、ベルナンド侯爵は家令にその書類をミレーユに向けさせた。
「読んでみなさい」
「“ここに下記の者達の離縁を認めるものとする”」
その下にはサインをした覚えのない自分の名前と、目の間にいる夫の名前が記されていた。紙は上質なもので、そして目が留まったのは署名の下、承諾の証である王家の印章も捺印されていた。
「私は承諾しておりません! 一体どうしてこんな勝手をなさるのです!」
すると、突如平手打ちが飛んできた。軽くミレーユの身体が飛ぶ。ソファの背もたれにぶつかって、乱れた髪の間から夫を睨みつけた。
「お前は子が出来ない事を私のせいにしようとしていたが、残念だったな、あれはとうとう子を孕んだぞ」
「あれとは、身売り同然であなたに媚びてきた身分の低い令嬢の事でしょうか?」
「言葉を慎め。私の子を孕んだ立派な女だ。お前には出来なかった事だ!」
「あなたの子か分かりません! そんな女なら誰にでも構わず足を開いているかもしれませんわ!」
「それはないな。私はお前との失敗を踏まえて、あれの事はずっと別邸に置いていた。あれの住む部屋の鍵を開けられるのも私だけだ」
「まさか、監禁なさっているの?」
ミレーユが口を抑えると、自嘲気味に笑ったベルナンド侯爵は軽蔑した視線をミレーユに向けた。
「お前がどこで何をしようと構わんが、他の男との子が出来るのだけは困るのでな。大人しくしているなら妻の座だけはそのままにしておいてやるつもりだったが、少々遊びが過ぎたな?」
「子が出来ないのが私のせいだとお思いなのなら別に良いではありませんか。子の心配などいらないのですから」
「それでも一片の不安要素があってはならない。我が家は由緒あるベルナンド侯爵家なのだ」
「その身分の低い女を妻にするおつもりですか?」
「あれはあくまで愛妾だ。侯爵家の妻になるのならそれなりに役に立ってもらわなくてはならないからな。これからじっくり探すとしよう」
「……まさか私に子が出来ないと証明し追い出す為に、その女を利用したのですか?」
するとベルナンド侯爵は用はないとばかりに笑いながら部屋を出ていく。ミレーユは家令の持っている書類を破ろうと手を伸ばしたが、難なく躱されてしまった。
「旦那様から家を出る猶予は明日の朝までと仰せつかっております」
「明日の朝? 早すぎるわ、そんなの無理よ!」
「出来ない場合はその時点で追い出すようにとのご命令でございます。お夕食の時にお伝えするはずが早まったので、時間は大いにあるかと存じます。しかし家から持ち出す物は確認するようにと仰せつかってもおります。その時間を考慮致しますとお早めにご準備なされた方がようかと……」
ミレーユは家令の身体を突き飛ばそうとした。しかしベルナンド家の先代の時代から使えている家令はベルナンド侯爵よりも年上だが、ピンと伸びた背筋と鍛えているだろう身体は押してもびくともしない。ただ哀れんだような表情が向けられるばかりだった。
「ご実家に帰られても肩身の狭い身でしょうし、宜しければあの子爵家の三男をお呼び致しましょうか?」
思いもしない者の名を出されてミレーユは青ざめた顔で家令を見上げた。おそらくあの男は全てを知っており、不貞を働いた妻を許す気はないのだ。裏を返せば不貞さえしなければ味方についてくれていたという事か。小さく息を吐くと部屋とは反対の玄関へと向かっていく。
「奥様どちらへ? 別邸に行かれても持ち出す物は一度確認させて頂きます」
「何もいらないわよ。こんな家の物なんて何もいらないわ!」
ミレーユは後ろを見ずに馬車に飛び乗った。
マルクはすでに起きて玄関先を掃いていた。
「随分早いな」
「旦那様がいつ酔って戻られてもいいように待機しておりましたから」
いたずらっぽく言うと近くに寄ってスンと鼻を鳴らした。
「飲み過ぎではないようですね。ですがお先に湯浴みをした方がよさそうです」
フレデリックはぎくりとして身を引くと、マルクは笑った。
「旦那様方の夜会だったのですからお楽しみになられたのなら何よりです」
「あ、ああそうだな。眠気覚ましもしたいし頼むよ」
お湯を浴びながら自分の身体をまじまじと見つめる。酔うほど酒は飲んでいなかった。というよりも酒を飲む暇がほとんどなかった。それ以降はアナスタシアがいなくなったり、屋敷と城を行き来してすぐにアルベールとミレーユに会ったのだ。
――ミレーユ。
自分の陰部に手を伸ばし掌で撫でてみる。
「出してないよな?」
記憶がないとはいえ、あの時確かにミレーユを拒んだ。力の差からして女性一人でどうこう出来るだろうか。それでも何もなかったと断言出来ないのが男の性だ。頭まで湯に浸かった後、勢いよく立ち上がった。
朝食はすでに並んでいた。程なくして部屋に入ってきたアナスタシアは気まずそうにしていたがこちらが声を掛けると微安堵したように席についた。
「今日はどう過ごされるのですか?」
不思議に思って顔を上げると、アナスタシアはすぐに手を振った。
「いえその、昨日はお疲れかと思いまして、お休みになる時間があるのかと心配になっただけです」
「休みたいところだがまた城に行かなくてはいけないんだ」
「そうですか、お大変ですね」
「夕方には戻るようにするから夕食も一緒に取ろう。その時に話したい事があるんだ」
「話したい事ですか? なんでしょう」
「心配するような話ではないよ。でもまず片付けなければならない事があるから行ってくる」
立ち上がるとアナスタシアが見送りに側に近付いてくる。そしてふと、顔を覗き込んできた。
「フレデリック様? もしかして虫に刺されました?」
小さな手が近付いてくる。その手をとっさに掴んだ。
「痒くて掻いただけだよ」
「ふふ、気をつけないと駄目ですよ。消毒はされました?」
「このくらい大丈夫だ。もっと酷い怪我もしてきたんだから」
安心させる為に言ったつもりだったが、悲しそうな表情になってしまったアナスタシアの首の後ろに手を回して引き寄せると、頭頂部に口付けを落とした。
胸から少し顔を離して見上げてくるアナスタシアの表情に微笑んで見せると、そっと頬に手が添えられた。
「フレデリック様こそ、そんなお顔をされなくても大丈夫ですよ」
「そんな顔?」
「なんとなく悲しそうに見えただけです」
「そうだな。これからは君が側にいるんだった」
頬に添えられていた指先を掴んで口付けを落とすと、嬉しそうなアナスタシアの表情を焼き付けて王城へと向かった。
ベルナンド侯爵家の敷地はかなり広い。その中には幾つも屋敷が建っており、使用人の館も立派な作りだった。その中でも一際大きな本邸の玄関に入ろうとしたミレーユは、二十二歳年上の夫と鉢合わせた。
白い毛の混じり始めた緩やかなウェーブのかかった髪を後ろに撫で付けて、乱れのない装いで出てきたベルナンド侯爵は、僅かに瞳を見開いた。ミレーユはとっさに笑みを作ると膝を折った。
「旦那様、帰ってらしたのですね。間に合ってよかったですわ」
「丁度良かった。私も中に戻ろう」
「お出掛けになられるのでは?」
「すぐに済むから問題ない。夜まで待たなくていいのならその方がいいからな」
「それはどういう事でしょうか? 夜はお夕食をご一緒するのですよね? お久しぶりですがら私とても嬉しくて……」
話の途中なのにベルナンド侯爵はどんどん中へと入っていってしまう。そしてすぐ手前の応接間に入ると、すぐに家令が入ってきた。手には書類を持っている。ミレーユは寒くもないのに身体が震えた。
「旦那様? どうかなさいましたか?」
表情を変えないまま、ベルナンド侯爵は家令にその書類をミレーユに向けさせた。
「読んでみなさい」
「“ここに下記の者達の離縁を認めるものとする”」
その下にはサインをした覚えのない自分の名前と、目の間にいる夫の名前が記されていた。紙は上質なもので、そして目が留まったのは署名の下、承諾の証である王家の印章も捺印されていた。
「私は承諾しておりません! 一体どうしてこんな勝手をなさるのです!」
すると、突如平手打ちが飛んできた。軽くミレーユの身体が飛ぶ。ソファの背もたれにぶつかって、乱れた髪の間から夫を睨みつけた。
「お前は子が出来ない事を私のせいにしようとしていたが、残念だったな、あれはとうとう子を孕んだぞ」
「あれとは、身売り同然であなたに媚びてきた身分の低い令嬢の事でしょうか?」
「言葉を慎め。私の子を孕んだ立派な女だ。お前には出来なかった事だ!」
「あなたの子か分かりません! そんな女なら誰にでも構わず足を開いているかもしれませんわ!」
「それはないな。私はお前との失敗を踏まえて、あれの事はずっと別邸に置いていた。あれの住む部屋の鍵を開けられるのも私だけだ」
「まさか、監禁なさっているの?」
ミレーユが口を抑えると、自嘲気味に笑ったベルナンド侯爵は軽蔑した視線をミレーユに向けた。
「お前がどこで何をしようと構わんが、他の男との子が出来るのだけは困るのでな。大人しくしているなら妻の座だけはそのままにしておいてやるつもりだったが、少々遊びが過ぎたな?」
「子が出来ないのが私のせいだとお思いなのなら別に良いではありませんか。子の心配などいらないのですから」
「それでも一片の不安要素があってはならない。我が家は由緒あるベルナンド侯爵家なのだ」
「その身分の低い女を妻にするおつもりですか?」
「あれはあくまで愛妾だ。侯爵家の妻になるのならそれなりに役に立ってもらわなくてはならないからな。これからじっくり探すとしよう」
「……まさか私に子が出来ないと証明し追い出す為に、その女を利用したのですか?」
するとベルナンド侯爵は用はないとばかりに笑いながら部屋を出ていく。ミレーユは家令の持っている書類を破ろうと手を伸ばしたが、難なく躱されてしまった。
「旦那様から家を出る猶予は明日の朝までと仰せつかっております」
「明日の朝? 早すぎるわ、そんなの無理よ!」
「出来ない場合はその時点で追い出すようにとのご命令でございます。お夕食の時にお伝えするはずが早まったので、時間は大いにあるかと存じます。しかし家から持ち出す物は確認するようにと仰せつかってもおります。その時間を考慮致しますとお早めにご準備なされた方がようかと……」
ミレーユは家令の身体を突き飛ばそうとした。しかしベルナンド家の先代の時代から使えている家令はベルナンド侯爵よりも年上だが、ピンと伸びた背筋と鍛えているだろう身体は押してもびくともしない。ただ哀れんだような表情が向けられるばかりだった。
「ご実家に帰られても肩身の狭い身でしょうし、宜しければあの子爵家の三男をお呼び致しましょうか?」
思いもしない者の名を出されてミレーユは青ざめた顔で家令を見上げた。おそらくあの男は全てを知っており、不貞を働いた妻を許す気はないのだ。裏を返せば不貞さえしなければ味方についてくれていたという事か。小さく息を吐くと部屋とは反対の玄関へと向かっていく。
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「何もいらないわよ。こんな家の物なんて何もいらないわ!」
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