隠された第四皇女

山田ランチ

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11.すれ違う者達

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 室内に硝子の割れる音が響いていた。それは止まる事なく続き、壁に立たされていた侍女達はただ嵐が過ぎ去るのを待つしかなかった。
 壁に投げ付けられた皿やカップは割れ、欠け、絨毯に散乱している。投げられた物は皿などだけではなく、午後のお茶にと用意されたケーキや焼き菓子なども混ざっていた。一人の侍女の頬からは一筋の血が流れていたが、周囲の物はおろか本人もそれに気付かない程に辺りはグチャグチャになっていた。

「あの子から返事はまだ来ないの?!」

 そう叫びながら皇妃は近くにあった最後のカップを壁に投げ飛ばした。

「皇妃様、恐れながらエミル王国の王妃様からのご返信は半年前の物が最後でございます」

 皇妃は机に手を伸ばしもう投げられる物がないと悟ると、ケーキに添えてあったフォークを握り締めた。侍女達は顔を強張らせたが誰も言葉を発する者はいない。唯一皇妃の問いに答えた古参の侍女が宥めるように皇妃の下に跪いた。

「皇妃様はエミル王国の王妃様をご信頼されておられるのですね」
「当たり前じゃない! 娘なのよ!」
「ですが幼き頃にお嫁ぎになられ、もうかなりの年月をあちらで過ごされておられます」
「何が言いたいの? お前もセリアをよく知っているのに何故、敢えてエミル王国の王妃と呼ぶのか教えて頂戴」

 すると古参の侍女は更に続けた。

「……セリア皇女様とご交流が頻繁になられた四年程前から、皇妃様のご様子が変わられてしまったように感じておりました。今もセリア皇女様にお手紙を書かれては返信を待たれるお姿に私共々は皆心配しております」
「心配ですって? 私も落ちぶれたものね。使用人に心配されるなんて」
「そうではございません。ですがどうかもう嫁がれた皇女様の事は忘れ、お心安らかにお過ごし頂きたいのです。皇妃様にはリーヴィス皇子様がいらっしゃるではありませんか」

 すると皇妃は古参の侍女の肩を思い切り押した。膝を突いたその身体は後ろに倒れ、その真横に皇妃の掴んでいたフォークが振り下ろされた。

「そのリーヴィスの為にしているのよ! このままではあの卑しい側妃の産んだ子供が皇太子に選ばれてしまうじゃない! いっそリーヴィスと娘達の性別が違っていたら私もこんなに苦労はしなかったでしょうに。今度そんな口を聞いたら刺されるのはそのお前の顔だからね!」

 古参の侍女は口元を押さえながらコクコクと頷いた。

 扉の向こう側で大きな物音に駆けつけていたリーヴィスと騎士達は、部屋に入る事なく立ち尽くしていた。

「リーヴィス殿下……」
「戻ろう。母上はご無事のようだ」

 踵を返したと同時に若葉色の髪が揺れる。そして騎士の制服を着たリーヴィスを筆頭とする三名は、静かにその場を後にした。




「わざわざ我が娘をやり、属国として受け入れてやったというのに恩知らずの裏切り共め!」

 ルシャードの振り下ろされた拳が頑丈な机を揺らした。

 皇帝の執務室で机を囲んでいたのは軍部を総括しているリヒター伯爵、そしてアウロア騎士団団長のマイヤー卿とアイテル軍団軍長のタシェ子爵。そしてアイテル軍団第一師団のガリオン皇子だった。その軍部に向かい合うように財務長のローズ侯爵と、宰相のフックス公爵が座っていた。
 エミル王国が兵を集めているという情報をもたらしたのは第一皇子のガリオンが率いる第一師団の一部隊で、軍団は国内はもちろん、他国にも侵入出来る程の偵察部隊を保有していた。

「エミル王国の王妃が帝国に滞在した三年前以降、このような動きが活発になったと思われます。そもそも奴らは女神信仰をしているのに、魔女を保護している行為自体が裏切りではありませんか」
「月日が経って敗者だという事を忘れたらしいな。愚か者めが」
「遅れをとってはなりません。こちらも出撃準備に入りましょう」

 リヒター伯爵が発言した瞬間、迎えに座っていたローズ侯爵が手を挙げた。

「まさか本当にこちらから戦争を仕掛けられるおつもりですか? それこそ向こうに侵攻の大義名分を与えるようなものです! それに我が軍を遠征させるとなれば迎え撃つのとは比べ物にならない程に遠征費が膨れ上がるでしょう。今は様子を見てからご準備されても遅くはないはずです。エミル王国の軍勢ならばそれで十分のはずです。それに証拠が不十分だと思いますがね」

 するとガリオンの鋭い視線がローズ侯爵を捉えた。

「兵を準備してるという偵察部隊からの情報で十分ではないのか」
「その情報に踊らされているという事はありませんか?」

 今にも飛び掛かろうとするガリオンと真っ向から言い争うローズ侯爵を遮るように、ルシャードの視線は会議が始まってからずっと黙ったままのフックス公爵に向けられた。

「随分大人しいがお前はどうだ? フックス公爵」

 フックス公爵は手元にある地図に視線を落としていた。

「エミル王国は小国です。ですが魔女が集まっている以上、もしかしたら魔女の中に力ある者が現れたのかもしれません」

 執務室にざわめきが走る。それでもフックス公爵は平然とした顔で続けた。

「様々な歴史書にも記述が残っておりますが、魔女には時に危険な能力を持つ者達がいるのです」
「フックス公爵! 魔女の能力などそれこそ伝承でしか残っておりませんよ。今はそんな話をしている場合ではありません。エミル王国をどう屈服させるかの議論を……」
「お前の考えを話してみよ」

 ルシャードの一言で静まり返った周囲に、フックス公爵はようやく顔を上げた。

「確かに魔女の危険な能力は伝承上のもので、実際に目にした事のある者達はおりません。ただ魔女達が帝国内に留まらず、世界各地で生き延びているというのは周知の事実でございます。しかしもし魔女の中に大きな力を持つ者がいたらどうされますか?」
「フックス公爵の仰る大きな力とは、一体どういうものなのですか?」
「フェッチと言われる力を具現化したものです。歴史書には大きな獣や、炎、雷など様々な形で描かれております」
「エミル王国がその大きな力を持つ魔女を囲っていると、お前はそう言いたいのか? 今までずっとそのような力を持つ魔女は現れなかったというのに」
「知り得なかっただけか、数が少なかっただけか。可能性の話としてありえると思ったのです。そうでなければ強大なギルベアト帝国に歯向かおうなどと考えるでしょうか」

 深い溜息と共に沈黙が流れる。そしてルシャードは全員を見渡した。

「なんであれエミル王国が裏切りを働いたのが事実だとすれば容赦なく潰すまでだ。ガリオン、お前は兵保有の貴族達を動かせるだけの証拠を更に集めてこい」
「……承知致しました」
「フックス公爵は我が国の魔女の所在を調べるのだ。必要ならば捕らえよ。魔女の能力について聞き出すのだ」
「かしこまりました、陛下」




「フックス公爵、少しこちらに来てもらおうか」

 皆が解散した後、ガリオンに呼ばれたフックス公爵は広い廊下の端に寄ると、頭一つ分大きいガリオンを見上げた。

「どうかなさいましたか殿下。すぐに陛下のご命令に取り掛からなくて宜しいのですか」

「さっきの貴様はまるで魔女の中に何か能力がある者がいると分かっているような口振りだったな。証拠を持っているのなら今すぐに出せ」
「まさか。先程も申し上げましたが、ただ考えうる可能性をお話ししたまででございます」
「可能性だけで魔女の話を持ち出したのか? そもそも魔女は帝国の敵だ。国を滅亡させようとした厄災だ! そんな者達を保護しているというだけでエミル王国は大罪を犯しているんだぞ!」
「もし本当に証拠を持っているのならあの場で提示しておりますよ」
「それじゃあ本当にエミル王国と魔女の繋がりについて証拠は持っていないんだな?」
「家門に誓ってございません」
「ッチ、親子共々食えない奴らめ」

 ガリオンは吐き捨てるようにそういうとその場を離れていく。すると後ろから小走りに陛下の側近が近付いてきた。

「フックス公爵良かった、間に合いましたね! 陛下がお呼びです、今一度お戻り下さい」

 フックス公爵が執務室に戻るとそこにルシャードの姿はなく、その奥の部屋へと続く扉が開いていた。

「陛下? こちらでしたか」

 奥の部屋はルシャードの私的な空間になっている。あるのは仮眠用のベッドと酒が並んだ棚があるだけ。先程よりも気配から棘が抜けたように見えるルシャードは、部屋に入ってきたフックス公爵を真っ直ぐに見つめた。

「なぜ突然魔女の話をしたのだ。私がずっと探している事は知っているだろうに。あれでは見つかる前に皆殺されてしまうぞ」
「しかし光は閉じ込めようとしても漏れ出てしまうものだとは思いませんか? エミル王国の動きはやはり妙な感じが致します。三年前に突然訪問されたセリア王妃様の動向も気になりますし、攻め込まれる前にある程度の魔女を捕縛しておいた方が良いかと思ったのです」
「人質という訳だな?」
「もし仮に捕縛した魔女達の中に探している者がいれば陛下の望みが叶うという訳です」

 ルシャードの表情が一気に厳しくなる。しかしフックス公爵はルシャードに近付いた。

「いかがなさいました? 陛下は元々そのおつもりで輿入れが決まっていたジェニーを娶らず、その座をリナ様に渡されたのではないのですか? 目的を果たさなければジェニーが浮かばれません」
「……お前はいつも何を望んでいるか分からんな」

 フックス公爵は丸眼鏡をくいっと上げた。

「これは帝国を守る事になるのです。その為にはあの口伝を真実にしなくてはなりません。そしてその伝承が真実になった時、陛下は必ずや世界を統率する偉大な賢帝になられるでしょう」

 ルシャードは苛立ちを募らせた顔でフックス公爵を見ると背を向けた。

「お前は私が魔女を使わなくては偉大な賢帝と呼ばれないと思っているようだな。第一、あれだけ多くの血を流してきて何が賢帝か。私は愚帝で構わぬぞ」
「それはすなわち魔女をこのまま野放しにすると、そう仰るおつもりですか? それならばなぜ魔女を娶ったのです!」
「……あれは間違いなく力ある魔女だった。その魔女が言うのだからきっとあれの産む子が伝承の魔女で間違いないのだろう。それなのに何故皇女が生まれないのだ! 生きた皇女が必要だというのに!」
「陛下の御為に必ず魔女を探して参ります」

 フックス公爵は頭を下げると静かに部屋を後にした。
 ルシャードは誰もいなくなった空間で一人酒を飲んだ後、内側から鍵を掛け、使われていない暖炉の内側に手を差し入れた。見なくても分かる取っ手を引くと、暖炉の内側の壁が重たい音を立てて上がっていく。そこには地下へと続く階段が現れた。ランプに蝋燭から火を灯すとそこには暗い空間に光が広がった。
 階段を二十段程降りた先にあるのは長細い小部屋。元々はそれなりに広い部屋だったのだろうか、長い年月を掛けて天井が崩壊し、そこに補強して新たに上に部屋が作られた為、ここは誰も知る事のない隠し部屋となり果てていた。ランプを机に置くと壁に手を突く。そこにあるのは朽ちかけた絵が飾られていた。天から舞い降りた金色の光が人の姿に変わっていく。そして王と出会い、倒れていた王は立ち上がるのだった。絵は破られており全容は残っていない。その破られた方の絵にそっと触れながら、ルシャードはただ深い溜息を吐いた。

「真の統治者が現れん事を……」

 呟いた言葉はすぐ奥に広がる闇に吸い込まれるように消えた。
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