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2 王子の婚約者
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入学して三日目。
いくら広い学園とはいえ、同じ学年なのだからすぐに会えると思っていたのが間違いだった。
そもそも学園には二つの学科があり、剣術科と魔術科は校舎も違う。二つの学科は座学から実技までそれぞれ学ぶ事が全く違う為、当然と言えば当然の気もするがそれで納得してはいけない。というのも、下手をすれば学園に通っている二年の間、学科が違ければ全く存在を知らないまま過ごす者達も少なくないという事を、さっきすれ違った女生徒達が話しているのを耳にしてしまったからだった。
国中の優秀な生徒達が家門を掛けて、人生を掛けて、時に一家の未来を背負って目指す王立ソルナ学園に入学して早々、メリベルは机に伏したまま静かに目を閉じていた。目を開けたら涙が出てしまいそうだったからだ。
「メリベル元気出してよ。でもほら! 食堂は同じなんだからきっといつか会えるって」
机に顎を乗せて覗き込んでくるシアの言葉にも返事をする気にはなれない。この三日間というもの、昼休みの時間は全て食堂で過ごしていたがジャスパーは一度も現れなかった。その為、何とか剣術科に入り込もうとして教師に止められた回数は四回。すでに教師の中では魔術科には目的を履き違えている生徒がいると噂になっているらしかった。
「全く、何をしに学園に来ているのかしらね」
「ほんとほんと。あの子でしょ、ジャスパー殿下に会おうと剣術科に潜り込もうとしている女生徒って」
コソコソと聞こえてくる嫌味にも反応する気にはなれない。それでも面と向かって言われないのはきっと、初日の自己紹介が効いているからだろう。
ーーメリベル・アークトゥラス。
メリベルの名を知らなくても、アークトゥラスの姓を知らない者はいないだろう。アークトゥラス侯爵にして、この国の宰相がメリベルの父親だった。
「学園の中じゃなくて、休みの日に普通に会いに行ったら駄目なの? 婚約しているなら問題ないはずでしょ?」
「そんな事出来ないわよ。お父様からジャスパー様がどれくらい忙しいかは聞いているもの。ご公務が立て込んでいてろくにお休みも取れていないみたいだし、私の為に休日を割かせる訳にはいかないわ」
「そんなもんかなぁ」
シアは気の毒そうに眉を下げて言う。肩までのサラサラな薄金色のシアの髪を指先でなんとなく払いながら遊んでいると、目の前に暗い影が落ちた。
「あなた、毎日剣術科へ行っているそうね」
そこに立っていたのは入学式の当日にぶつかってしまったクレイシーだった。相変わらずの美しい容姿と声に顔を上げると、その後ろには何故かすでに睨みを効かせているアビゲイルの姿もあった。
「こんにちはクレイシーさん。まさか声を掛けてもらえるとは思っていなかったわ」
「あ、あなたクレイシー様をさん呼びだなんてッ」
わなわなと驚いているのか怒っているのか分からない表情のアビゲイルにもにこりを笑って見せた。
「ええっとあなたお名前は? 私はメリベル・アークトゥラスよ」
「……ア、アビゲイル・ブルーマーです。メリベル、様」
嫌々そう答えた名を本当は知っていた。調べる事は簡単だった。父親のブルーマー伯爵は、役職の中でも重要な位置に就いていると思う。外務長官という役職を任されているという事はそれだけ手腕が優れているという事。しかし娘は違う。特に侯爵令嬢のクレイシーと共に行動している事で、自分まで身分が上がってように錯覚しているのだろう。こういう生徒には自ら名乗らせる必要があるのだ。
「メリベルでいいわ。私もアビゲイル……アビーでいいかしら」
その瞬間、面白いほどに顔が引き攣った。黒い髪に薄青い瞳、肩までの長さの髪の至って普通の容姿のアビゲイルは、分かりやすい程に表情を隠すのが苦手なようだった。
(なるほど? やっぱりクレイシーさん至上主義って訳ね)
「さすがにそれは……」
「そうね、親しくもないのにそれは駄目よね。アビゲイルって呼ぶわね」
納得していないが断れる相手でもない事は分かったのだろう。本当ならこの学園内ではあまり爵位は関係ない。むしろ気にするべきは成績だった。しかしそれはまだ三日目の学園。誰も自分達の順位をはっきりとは知らない。入学式の座席でなんとなくは分かるが、確かアビゲイルもメリベルと同じ真ん中辺りにいた気がした。
(そう言えばクレイシーさんの姿は見つけなかったわね)
「メリベルさん、私の先程の質問を覚えているかしら?」
クレイシーの声に我に戻ると、にこりと笑みを作ってみせた。
「剣術科に行っているのかって事よね? 行っていたけどそれがどうかしたの?」
「基本的に用がない限りは学科を越えて行き来するべきではないわ」
クレイシーの言っている事は最もだった。メリベルはパンっと両手をクレイシーの前で合わせた。
「お願い! どうしても会いたい人がいるの。魔術科の皆には迷惑を掛けないから見逃してくれないかな」
「会いたい人というのはジャスパー殿下の事かしら」
名前を聞いただけで照れてしまったメリベルを見たクレイシーは、誰にも分からない程度に透き通った白い頬に力が入った。
「見逃すも何もあなたが誰に会いたいかは私には関係の無い事よ。でも魔術科の評価を落とすような事だけはしないで頂戴」
「うん、ごめんね。気を付けるわ」
ヘラっと笑うとクレイシーは無表情のまま教室を出て行ってしまった。クレイシーは別の教室の為、わざわざ今の話をする為にここへ来たと思うと、メリベルもこの所の行動を反省せずにはいられなかった。
「クレイシー様ってさすがよね。さすがクレリック侯爵家のご令嬢だわ。美しいし威厳もあるし」
「そう言えばこの間聞いたんだけど、ジャスパー殿下のご婚約者様がこの学園にいるって噂なのよね。それってもしかしてクレイシー様じゃない!?」
ゴホ、ゴホゴホゴホッ。
メリベルが驚いて噎せると、話をしていた女生徒達は冷たい視線を向けてきた。
「同じ侯爵家令嬢でも、クレイシー様とは大違いよね」
家門を後ろ盾に言い返す事も出来たが、そうしなかったのには訳がある。それはメリベルの座学が圧倒的に平均以下だからだった。
授業中に当てられた質問にはほとんど答えられず、すでにクラスの中で最下位認定をされてしまった。メリベルが今の所このクラスでは真ん中だという位置を意味する中央の席に座っている事に、疑問を持つ者達さえいた。
「メリベルって、もしかして鋼の心の持ち主なの?」
そう真顔で言うシアはメリベルより二人程上の順位で入学している。特に目立つ所もなければ悪い所もないシアは、流れる程自然にクラスに溶け込んでいた。
「鋼かどうかは分からないけれど、強いて言うなら蒟蒻かしら」
「蒟蒻? なにそれ、強いのか弱いのか分からないね」
「打たれたら凹むけど元に戻るし柔軟性もあるし、結局何もなかったような姿に戻るでしょう。我ながら良い例えだと思わない?」
あまり馴染みのない食べ物だったが、美容に良くダイエットにもなると聞いてからは率先して取り入れるようにし始めた食材だった。
鐘の音が鳴り休み時間の終わりを告げるとその瞬間、先程までの気の抜けた空気だった室内は雰囲気がガラリと変わり、皆優等生の顔に戻るのだった。
「へぇ、俺も見たかったな。ジャスパー様の婚約者」
思い出し笑いをしているアイザックを見ながら、ソファに深く座っていた一学年上のリーヴァイは余裕たっぷりにそう言った。
「見たんじゃなくて声を聞いただけ。それがすっげーでかい声でさ」
放課後の生徒会室に集まっていた四人は、奥の生徒会長席で黙々と書類に目を通しているジャスパーに視線を向けた。二年制のこの学園では新入生の中から生徒会長が決まる。王子が入学したとなれば生徒会長に任命されるのは必然だった。お役御免となった前生徒会長のリーヴァイは、この話を終わらせるつもりはないらしく更に前のめりになった。
「ノアは見た事あるか?」
今度はジャスパーの近くで気配を消していたノアに声を掛けた。
「自分は何度かお見かけした事はある」
いつもは二人の雑談には付き合わず、常に主人の近くに控えているジャスパーの従騎士ノアは、渋々と言った様子で返事をした。従騎士は昔の制度だったが、今でも本人が望めば従騎士となる事が出来る。騎士団長を父親に持つノアは、卒業後の騎士団への入団を蹴ってジャスパーだけの騎士になる事を強く望んだのだった。二年のノアは学園に通っている時はどうしても離れてなくてはならないもどかしさがあるのか、こうして共に過ごせる時は片時も主の側を離れる事はなかった。
「ノアは子供の頃からジャスパー様の側にいるんだもんな。どんな感じの女なの? 可愛い系? 綺麗系?」
アイザックは楽しそうにノアの側にある椅子に移ると背もたれを前にして座った。チラッと視線を主に向けながらもしばらく思案した後、答えた。
「どちらかというと、可愛らしいだ」
その瞬間ジャスパーの手がピタリと止まった。
「ん? どうかしたか?」
前生徒会長で副会長のリーヴァイがジャスパーの手元を覗き込もうとした時だった。
「全く、お前達は相当暇なようだな。そんなに暇なら今から鍛錬場に行くぞ」
「ま、待てよ。行ってどうするつもりだよ。俺達だって暇じゃないんだからな。なぁ!?」
リーヴァイとアイザックが示し合わせたようにコクコクと頷き合うも、ノアは主人には逆らわないという意思表示の為に、スッと姿勢を正したのだった。
いくら広い学園とはいえ、同じ学年なのだからすぐに会えると思っていたのが間違いだった。
そもそも学園には二つの学科があり、剣術科と魔術科は校舎も違う。二つの学科は座学から実技までそれぞれ学ぶ事が全く違う為、当然と言えば当然の気もするがそれで納得してはいけない。というのも、下手をすれば学園に通っている二年の間、学科が違ければ全く存在を知らないまま過ごす者達も少なくないという事を、さっきすれ違った女生徒達が話しているのを耳にしてしまったからだった。
国中の優秀な生徒達が家門を掛けて、人生を掛けて、時に一家の未来を背負って目指す王立ソルナ学園に入学して早々、メリベルは机に伏したまま静かに目を閉じていた。目を開けたら涙が出てしまいそうだったからだ。
「メリベル元気出してよ。でもほら! 食堂は同じなんだからきっといつか会えるって」
机に顎を乗せて覗き込んでくるシアの言葉にも返事をする気にはなれない。この三日間というもの、昼休みの時間は全て食堂で過ごしていたがジャスパーは一度も現れなかった。その為、何とか剣術科に入り込もうとして教師に止められた回数は四回。すでに教師の中では魔術科には目的を履き違えている生徒がいると噂になっているらしかった。
「全く、何をしに学園に来ているのかしらね」
「ほんとほんと。あの子でしょ、ジャスパー殿下に会おうと剣術科に潜り込もうとしている女生徒って」
コソコソと聞こえてくる嫌味にも反応する気にはなれない。それでも面と向かって言われないのはきっと、初日の自己紹介が効いているからだろう。
ーーメリベル・アークトゥラス。
メリベルの名を知らなくても、アークトゥラスの姓を知らない者はいないだろう。アークトゥラス侯爵にして、この国の宰相がメリベルの父親だった。
「学園の中じゃなくて、休みの日に普通に会いに行ったら駄目なの? 婚約しているなら問題ないはずでしょ?」
「そんな事出来ないわよ。お父様からジャスパー様がどれくらい忙しいかは聞いているもの。ご公務が立て込んでいてろくにお休みも取れていないみたいだし、私の為に休日を割かせる訳にはいかないわ」
「そんなもんかなぁ」
シアは気の毒そうに眉を下げて言う。肩までのサラサラな薄金色のシアの髪を指先でなんとなく払いながら遊んでいると、目の前に暗い影が落ちた。
「あなた、毎日剣術科へ行っているそうね」
そこに立っていたのは入学式の当日にぶつかってしまったクレイシーだった。相変わらずの美しい容姿と声に顔を上げると、その後ろには何故かすでに睨みを効かせているアビゲイルの姿もあった。
「こんにちはクレイシーさん。まさか声を掛けてもらえるとは思っていなかったわ」
「あ、あなたクレイシー様をさん呼びだなんてッ」
わなわなと驚いているのか怒っているのか分からない表情のアビゲイルにもにこりを笑って見せた。
「ええっとあなたお名前は? 私はメリベル・アークトゥラスよ」
「……ア、アビゲイル・ブルーマーです。メリベル、様」
嫌々そう答えた名を本当は知っていた。調べる事は簡単だった。父親のブルーマー伯爵は、役職の中でも重要な位置に就いていると思う。外務長官という役職を任されているという事はそれだけ手腕が優れているという事。しかし娘は違う。特に侯爵令嬢のクレイシーと共に行動している事で、自分まで身分が上がってように錯覚しているのだろう。こういう生徒には自ら名乗らせる必要があるのだ。
「メリベルでいいわ。私もアビゲイル……アビーでいいかしら」
その瞬間、面白いほどに顔が引き攣った。黒い髪に薄青い瞳、肩までの長さの髪の至って普通の容姿のアビゲイルは、分かりやすい程に表情を隠すのが苦手なようだった。
(なるほど? やっぱりクレイシーさん至上主義って訳ね)
「さすがにそれは……」
「そうね、親しくもないのにそれは駄目よね。アビゲイルって呼ぶわね」
納得していないが断れる相手でもない事は分かったのだろう。本当ならこの学園内ではあまり爵位は関係ない。むしろ気にするべきは成績だった。しかしそれはまだ三日目の学園。誰も自分達の順位をはっきりとは知らない。入学式の座席でなんとなくは分かるが、確かアビゲイルもメリベルと同じ真ん中辺りにいた気がした。
(そう言えばクレイシーさんの姿は見つけなかったわね)
「メリベルさん、私の先程の質問を覚えているかしら?」
クレイシーの声に我に戻ると、にこりと笑みを作ってみせた。
「剣術科に行っているのかって事よね? 行っていたけどそれがどうかしたの?」
「基本的に用がない限りは学科を越えて行き来するべきではないわ」
クレイシーの言っている事は最もだった。メリベルはパンっと両手をクレイシーの前で合わせた。
「お願い! どうしても会いたい人がいるの。魔術科の皆には迷惑を掛けないから見逃してくれないかな」
「会いたい人というのはジャスパー殿下の事かしら」
名前を聞いただけで照れてしまったメリベルを見たクレイシーは、誰にも分からない程度に透き通った白い頬に力が入った。
「見逃すも何もあなたが誰に会いたいかは私には関係の無い事よ。でも魔術科の評価を落とすような事だけはしないで頂戴」
「うん、ごめんね。気を付けるわ」
ヘラっと笑うとクレイシーは無表情のまま教室を出て行ってしまった。クレイシーは別の教室の為、わざわざ今の話をする為にここへ来たと思うと、メリベルもこの所の行動を反省せずにはいられなかった。
「クレイシー様ってさすがよね。さすがクレリック侯爵家のご令嬢だわ。美しいし威厳もあるし」
「そう言えばこの間聞いたんだけど、ジャスパー殿下のご婚約者様がこの学園にいるって噂なのよね。それってもしかしてクレイシー様じゃない!?」
ゴホ、ゴホゴホゴホッ。
メリベルが驚いて噎せると、話をしていた女生徒達は冷たい視線を向けてきた。
「同じ侯爵家令嬢でも、クレイシー様とは大違いよね」
家門を後ろ盾に言い返す事も出来たが、そうしなかったのには訳がある。それはメリベルの座学が圧倒的に平均以下だからだった。
授業中に当てられた質問にはほとんど答えられず、すでにクラスの中で最下位認定をされてしまった。メリベルが今の所このクラスでは真ん中だという位置を意味する中央の席に座っている事に、疑問を持つ者達さえいた。
「メリベルって、もしかして鋼の心の持ち主なの?」
そう真顔で言うシアはメリベルより二人程上の順位で入学している。特に目立つ所もなければ悪い所もないシアは、流れる程自然にクラスに溶け込んでいた。
「鋼かどうかは分からないけれど、強いて言うなら蒟蒻かしら」
「蒟蒻? なにそれ、強いのか弱いのか分からないね」
「打たれたら凹むけど元に戻るし柔軟性もあるし、結局何もなかったような姿に戻るでしょう。我ながら良い例えだと思わない?」
あまり馴染みのない食べ物だったが、美容に良くダイエットにもなると聞いてからは率先して取り入れるようにし始めた食材だった。
鐘の音が鳴り休み時間の終わりを告げるとその瞬間、先程までの気の抜けた空気だった室内は雰囲気がガラリと変わり、皆優等生の顔に戻るのだった。
「へぇ、俺も見たかったな。ジャスパー様の婚約者」
思い出し笑いをしているアイザックを見ながら、ソファに深く座っていた一学年上のリーヴァイは余裕たっぷりにそう言った。
「見たんじゃなくて声を聞いただけ。それがすっげーでかい声でさ」
放課後の生徒会室に集まっていた四人は、奥の生徒会長席で黙々と書類に目を通しているジャスパーに視線を向けた。二年制のこの学園では新入生の中から生徒会長が決まる。王子が入学したとなれば生徒会長に任命されるのは必然だった。お役御免となった前生徒会長のリーヴァイは、この話を終わらせるつもりはないらしく更に前のめりになった。
「ノアは見た事あるか?」
今度はジャスパーの近くで気配を消していたノアに声を掛けた。
「自分は何度かお見かけした事はある」
いつもは二人の雑談には付き合わず、常に主人の近くに控えているジャスパーの従騎士ノアは、渋々と言った様子で返事をした。従騎士は昔の制度だったが、今でも本人が望めば従騎士となる事が出来る。騎士団長を父親に持つノアは、卒業後の騎士団への入団を蹴ってジャスパーだけの騎士になる事を強く望んだのだった。二年のノアは学園に通っている時はどうしても離れてなくてはならないもどかしさがあるのか、こうして共に過ごせる時は片時も主の側を離れる事はなかった。
「ノアは子供の頃からジャスパー様の側にいるんだもんな。どんな感じの女なの? 可愛い系? 綺麗系?」
アイザックは楽しそうにノアの側にある椅子に移ると背もたれを前にして座った。チラッと視線を主に向けながらもしばらく思案した後、答えた。
「どちらかというと、可愛らしいだ」
その瞬間ジャスパーの手がピタリと止まった。
「ん? どうかしたか?」
前生徒会長で副会長のリーヴァイがジャスパーの手元を覗き込もうとした時だった。
「全く、お前達は相当暇なようだな。そんなに暇なら今から鍛錬場に行くぞ」
「ま、待てよ。行ってどうするつもりだよ。俺達だって暇じゃないんだからな。なぁ!?」
リーヴァイとアイザックが示し合わせたようにコクコクと頷き合うも、ノアは主人には逆らわないという意思表示の為に、スッと姿勢を正したのだった。
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