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10,デュランタ
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それから二人と一匹で庭を駆け回り、昼食を食べたあともめいいっぱい遊んだ。
遊んでいるうちにだんだんとルークの表情も柔らかくなり、初めは照れていた“兄様”呼びも慣れてきた。
そして楽しい時間はあっという間に過ぎ気づけば日が傾き始め夕食の時間が近づいてきていた…………
「最後に見せたい場所があるんだ」
そう言ってルークをとある場所へと連れて行く。
連れて行った先は、中庭である。
様々な種類の花がカラフルに咲き誇る、公爵家自慢の庭だ。
「うわぁすごい、きれい!」
たしか、乙女ゲームの中でも花を愛でているシーンがあった。
きっと喜ぶだろうと連れてきた。中庭の光景に目を輝かせるルークを見て、喜んでもらえてよかったと嬉しくなる。
「ここの一角の花や植物は僕が管理しているんだ。」
「えっ!そうなの?」
「まぁ、庭師に手伝ってもらいながらなのだがな」
お母様がなくなったあと、生前大切にされていたこの庭を、自分の手で育てたいと庭師に頼んだのだ。
それから、慣れないながらも庭師に教わりながら大切に管理してきた。
「こんなにきれいな庭をつくってるなんて……にいさますごい!」
ルークのキラキラとした眼差に、少し「どやぁ」としてしまう。
「特に見せたいものがあるんだ」
そう言って、僕はとある花の前に連れていった。
「これは何という花なの?」
「デュランタという花だよ」
僕は目の前の花にそっと手を伸ばす。小さな花がいくつも集まって垂れ下がるように咲いているデュランタ。
前世でも、所々で見かけたことのある可愛らしい花である。
「デュランタ?」
ルークは首をかしげる。
しかし、このデュランタ。前世と少し違う部分がある。
「この花はね。こうすると……」
僕はデュランタの一房を掴み、ゆっくりと揺らした。すると……
「キラキラしてる!」
デュランタは僕が揺らすたびに、夕日にあたり星が舞うように輝いた。
この世界のデュランタは、前世の花びらとは少し違い、夕日に当たると微量だがキラキラと輝くのだ。
「綺麗だろう。」
「うん!」
「この花は僕がお気に入りでね…僕のお母様も大好きな…………」
”花だったんだよ”と続けて言おうとしたのをはたっと止める。
「お母様」というワードにルークの表情が険しくなったからである。
そうだ……
ルークが母親から見捨てられた身だということを失念していた…
我にかえり、さっと血の気が引く。
「あ…さっきのは忘れてくれ……」
「ううん」
ルークは気にしてないと言うふうに首を振ったが、先程の楽しい雰囲気がなくなり一気に暗い空気になる。
シーンと静まり返る中庭。
僕は馬鹿か。どうして気が回らないのだ、と心の中で自分を責め立てる。
するとルークが口を開いた。
「…………にいさまはどうして…僕にやさしくしてくれるの?」
「…え?」
大きな瞳でじっと僕の方を見つめて聞いてきた。
突然のことで固まる僕。
「僕はママからだめな子だって言われてきた。言うことを聞かない悪い子だからママからすてられたんだよ。それなのになんでにいさまは優しいの………?」
ルークは俯きながらそう言った。
その言葉に、今までのおどおどとしたルークの態度や表情に納得がいった。
この子は親から捨てられたのは自分のせいだと、自分を責め立て、自分の感情を表に出すことができなくなっているのだと。
乙女ゲームには『育児放棄をされていた』程度しか書かれていなかったが、まさか自尊心を奪うような言葉まで浴びせられていたとは。
そりゃあ、このようなおどおどとした態度にもなってしまうだろう………
そう思うと、とても悲しくなったと同時に怒りがこみ上げてきた。
僕は優しくルークに抱きつく。
悪いのはこの子ではない。すべて身勝手な大人のせいなのだと…………
ルークは驚いたのかビクッとしたが、抵抗することなく僕の腕を受け入れた。
「ルークが大好きだからだよ」
「…なんで…?」
ルークが僕の腕の中で呟く。
その瞬間、僕は抱きついていた腕を解いた。
すると自然とルークと見つめ合う体制となった。
「僕はね、この真っ白な髪も大きな瞳も、パンケーキを幸せそうに食べている顔もクッキーを撫でているときの表情も。ルークの全部がだいだい大好きだよ。」
ルークの瞳を見つめ、ニコリと微笑む。
すると、自分のことを言われ照れたのか、ルークの顔は真っ赤に染まった。
そのルークをよそに、僕は先程まで見ていたデュランタの方に視線を移す。
「このデュランタの花言葉はね“歓迎”なんだ。今日の僕の気持ちにぴったりだ」
そう突然言われ、「えっ…?」とルークが言葉を漏らした。
「ルークがこの屋敷に来たときとても嬉しかったんだよ。それでずっと前からルークを歓迎するために色々と考えてて……
今日も朝から、ルークを誘って遊ぼうと楽しみにしていたんだ」
そう言うと、ルークはとても驚いたような顔をした。
「………そうなの?」
「あぁ、」
僕はポケットからノートを取り出し、ルークに見せる。5日間の療養中に書いた、ルークと仲良くなるための計画表である。そこにはルークとしたいことがズラっと書かれている。
「ルークとしたいことがたっくさんあるんだ!かくれんぼに鬼ごっこ。ピクニックに町を探索するのもたのしみだな………」
そう僕が呟くと、突然大きな瞳からポロポロと涙を流した。
「?!」
突然泣き出したルークに僕は慌てふためいた。
どどどうしようと焦るほどルークの瞳から涙が溢れ出して来る。小さな背中を擦るも涙は引きそうにない。
すると、泣き続けるルークが声をだした。
「…僕は……ここにいていいの…?」
そんなルークの問いに優しく微笑む。
「もちろん。これから、ここで僕とずっと一緒だ。」
そう言うと、今度はルークの方から抱きついてきた。
「にいさま………」
離れてほしくないと言うようにギュッと抱きしめてくるルークに自然と優しい笑みが溢れる。
「にいさま…だいすき」
「あぁ、僕もだよ」
さらさらとしたした白い髪をなでると、心地よい風とともにデュランタの優しい香りが通り抜けた。
--------------------
屋敷に戻ると、目が赤く腫れているルークを見てルークの世話係であるアンがとても驚いた顔をしていた。レイからは泣かせたのですか!と鬼のような顔で言われ、弁解するのが大変だった。
食堂では夕食が出来上がっており、遊びまくったおかげでお腹がぺこぺこな僕とルークはお腹いっぱいにご飯を食べた。
そして今現在、湯浴みをし終わり、遊び疲れたのかいつもより早い時間だが眠りにつこうとベッドに潜り込む。
すると、コンコンとノック音が響いた。
「誰だ」
「アンです。入ってもよろしいでしょうか」
「あぁ、いいぞ」
ルークの世話係が何の用事だろうか?
静かに部屋へと入ってくるアン。すると後ろにはルークがいた。
「ルーク坊っちゃんがどうしてもリオン様と一緒にいたいとおっしゃって………」
そう言うアンの後ろで、ルークもじもじとして立っている。
僕の顔色を伺う様子に、くすりと笑った。
「分かった。今日は一緒に寝ようか。ルーク」
僕はベッドに一人分のスペースを開け、おいでと手招きする。
すると、それを見てぱあぁっと顔を輝かせ、僕のもとへと来た。
「何かあったらお呼びください。」
そう言うとアンは部屋から出ていき、僕とルークの二人きりとなった。
ルークは「おにいさま、本読んで!」と可愛く手元に持っていた絵本を差し出した。
可愛いなぁ……
「あぁ、いいぞ」
僕はその本をペラっとめくり、読んでいく。
題名は“狼と少女”。
一匹の心優しい狼がいた。狼は友達が欲しかったのだが、その怖い見た目で一人もできず、狼はいつも孤独だった。そんな中一人の少女が森に迷い込む。少女は狼を怖がらず、「友達になりましょう」と優しく微笑んだ。その優しさで孤独で寂しかった心が癒やされ、少女と仲良く遊んだ。
と、いった話であった。
「おしまい。」
そう言って本を閉じる。
子供向けの分かりやすい話であった。まぁ、題名から見て、赤ず○んちゃんのような話だと思ったのだが、少し違ったようだ。
ルークの方を見るといつの間にか寝てしまっていた。
孤独な狼に優しく微笑む少女。
この話を見て、孤独なルークを優しく包み込む乙女ゲームの中のヒロインを連想した。
今後、どのように成長するのか……
僕は眠っているルークの頭を撫でる。
乙女ゲームでは孤独すぎたせいで主人公の優しさに依存しヤンデレ化していた。
僕の力で、その孤独を少しでもいいから埋めてあげられれば…そして、ヒロインとは普通の恋愛をしてほしい
そんなことを考える。
するとコンコンと静かに誰かがノックした。
どうやらノックしたのはアンであり、様子を見に来たようだった。
「ぐっすりと眠られてますね」
寝息を立てて寝ているルークを見て、クスクスとアンが笑う。
「この屋敷にに来てからずっと、あまり眠れていなかったようなので安心しました」
「そうなのか、?」
アンの言葉に、ルークはあの日だけでなく、毎晩うなされていたのかと知り、かわいそうに思う。
「リオン様の側だから安心するのでしょうね」
にこりと微笑むアンに、
「そうなのだろうか…」と返す。
「ええ。そうですよ」
「そうか。そうだったらいいな………」
と僕は呟いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
予定よりも遅い投稿となってしまいました……
ちなみに今回登場したデュランタの花言葉は『歓迎』の他に『あなたを見守る』という言葉もあります。
本当にリオンの気持ちにぴったりな花言葉ですよね(*´˘`*)
いつも読んでくださりありがとうございます!
遊んでいるうちにだんだんとルークの表情も柔らかくなり、初めは照れていた“兄様”呼びも慣れてきた。
そして楽しい時間はあっという間に過ぎ気づけば日が傾き始め夕食の時間が近づいてきていた…………
「最後に見せたい場所があるんだ」
そう言ってルークをとある場所へと連れて行く。
連れて行った先は、中庭である。
様々な種類の花がカラフルに咲き誇る、公爵家自慢の庭だ。
「うわぁすごい、きれい!」
たしか、乙女ゲームの中でも花を愛でているシーンがあった。
きっと喜ぶだろうと連れてきた。中庭の光景に目を輝かせるルークを見て、喜んでもらえてよかったと嬉しくなる。
「ここの一角の花や植物は僕が管理しているんだ。」
「えっ!そうなの?」
「まぁ、庭師に手伝ってもらいながらなのだがな」
お母様がなくなったあと、生前大切にされていたこの庭を、自分の手で育てたいと庭師に頼んだのだ。
それから、慣れないながらも庭師に教わりながら大切に管理してきた。
「こんなにきれいな庭をつくってるなんて……にいさますごい!」
ルークのキラキラとした眼差に、少し「どやぁ」としてしまう。
「特に見せたいものがあるんだ」
そう言って、僕はとある花の前に連れていった。
「これは何という花なの?」
「デュランタという花だよ」
僕は目の前の花にそっと手を伸ばす。小さな花がいくつも集まって垂れ下がるように咲いているデュランタ。
前世でも、所々で見かけたことのある可愛らしい花である。
「デュランタ?」
ルークは首をかしげる。
しかし、このデュランタ。前世と少し違う部分がある。
「この花はね。こうすると……」
僕はデュランタの一房を掴み、ゆっくりと揺らした。すると……
「キラキラしてる!」
デュランタは僕が揺らすたびに、夕日にあたり星が舞うように輝いた。
この世界のデュランタは、前世の花びらとは少し違い、夕日に当たると微量だがキラキラと輝くのだ。
「綺麗だろう。」
「うん!」
「この花は僕がお気に入りでね…僕のお母様も大好きな…………」
”花だったんだよ”と続けて言おうとしたのをはたっと止める。
「お母様」というワードにルークの表情が険しくなったからである。
そうだ……
ルークが母親から見捨てられた身だということを失念していた…
我にかえり、さっと血の気が引く。
「あ…さっきのは忘れてくれ……」
「ううん」
ルークは気にしてないと言うふうに首を振ったが、先程の楽しい雰囲気がなくなり一気に暗い空気になる。
シーンと静まり返る中庭。
僕は馬鹿か。どうして気が回らないのだ、と心の中で自分を責め立てる。
するとルークが口を開いた。
「…………にいさまはどうして…僕にやさしくしてくれるの?」
「…え?」
大きな瞳でじっと僕の方を見つめて聞いてきた。
突然のことで固まる僕。
「僕はママからだめな子だって言われてきた。言うことを聞かない悪い子だからママからすてられたんだよ。それなのになんでにいさまは優しいの………?」
ルークは俯きながらそう言った。
その言葉に、今までのおどおどとしたルークの態度や表情に納得がいった。
この子は親から捨てられたのは自分のせいだと、自分を責め立て、自分の感情を表に出すことができなくなっているのだと。
乙女ゲームには『育児放棄をされていた』程度しか書かれていなかったが、まさか自尊心を奪うような言葉まで浴びせられていたとは。
そりゃあ、このようなおどおどとした態度にもなってしまうだろう………
そう思うと、とても悲しくなったと同時に怒りがこみ上げてきた。
僕は優しくルークに抱きつく。
悪いのはこの子ではない。すべて身勝手な大人のせいなのだと…………
ルークは驚いたのかビクッとしたが、抵抗することなく僕の腕を受け入れた。
「ルークが大好きだからだよ」
「…なんで…?」
ルークが僕の腕の中で呟く。
その瞬間、僕は抱きついていた腕を解いた。
すると自然とルークと見つめ合う体制となった。
「僕はね、この真っ白な髪も大きな瞳も、パンケーキを幸せそうに食べている顔もクッキーを撫でているときの表情も。ルークの全部がだいだい大好きだよ。」
ルークの瞳を見つめ、ニコリと微笑む。
すると、自分のことを言われ照れたのか、ルークの顔は真っ赤に染まった。
そのルークをよそに、僕は先程まで見ていたデュランタの方に視線を移す。
「このデュランタの花言葉はね“歓迎”なんだ。今日の僕の気持ちにぴったりだ」
そう突然言われ、「えっ…?」とルークが言葉を漏らした。
「ルークがこの屋敷に来たときとても嬉しかったんだよ。それでずっと前からルークを歓迎するために色々と考えてて……
今日も朝から、ルークを誘って遊ぼうと楽しみにしていたんだ」
そう言うと、ルークはとても驚いたような顔をした。
「………そうなの?」
「あぁ、」
僕はポケットからノートを取り出し、ルークに見せる。5日間の療養中に書いた、ルークと仲良くなるための計画表である。そこにはルークとしたいことがズラっと書かれている。
「ルークとしたいことがたっくさんあるんだ!かくれんぼに鬼ごっこ。ピクニックに町を探索するのもたのしみだな………」
そう僕が呟くと、突然大きな瞳からポロポロと涙を流した。
「?!」
突然泣き出したルークに僕は慌てふためいた。
どどどうしようと焦るほどルークの瞳から涙が溢れ出して来る。小さな背中を擦るも涙は引きそうにない。
すると、泣き続けるルークが声をだした。
「…僕は……ここにいていいの…?」
そんなルークの問いに優しく微笑む。
「もちろん。これから、ここで僕とずっと一緒だ。」
そう言うと、今度はルークの方から抱きついてきた。
「にいさま………」
離れてほしくないと言うようにギュッと抱きしめてくるルークに自然と優しい笑みが溢れる。
「にいさま…だいすき」
「あぁ、僕もだよ」
さらさらとしたした白い髪をなでると、心地よい風とともにデュランタの優しい香りが通り抜けた。
--------------------
屋敷に戻ると、目が赤く腫れているルークを見てルークの世話係であるアンがとても驚いた顔をしていた。レイからは泣かせたのですか!と鬼のような顔で言われ、弁解するのが大変だった。
食堂では夕食が出来上がっており、遊びまくったおかげでお腹がぺこぺこな僕とルークはお腹いっぱいにご飯を食べた。
そして今現在、湯浴みをし終わり、遊び疲れたのかいつもより早い時間だが眠りにつこうとベッドに潜り込む。
すると、コンコンとノック音が響いた。
「誰だ」
「アンです。入ってもよろしいでしょうか」
「あぁ、いいぞ」
ルークの世話係が何の用事だろうか?
静かに部屋へと入ってくるアン。すると後ろにはルークがいた。
「ルーク坊っちゃんがどうしてもリオン様と一緒にいたいとおっしゃって………」
そう言うアンの後ろで、ルークもじもじとして立っている。
僕の顔色を伺う様子に、くすりと笑った。
「分かった。今日は一緒に寝ようか。ルーク」
僕はベッドに一人分のスペースを開け、おいでと手招きする。
すると、それを見てぱあぁっと顔を輝かせ、僕のもとへと来た。
「何かあったらお呼びください。」
そう言うとアンは部屋から出ていき、僕とルークの二人きりとなった。
ルークは「おにいさま、本読んで!」と可愛く手元に持っていた絵本を差し出した。
可愛いなぁ……
「あぁ、いいぞ」
僕はその本をペラっとめくり、読んでいく。
題名は“狼と少女”。
一匹の心優しい狼がいた。狼は友達が欲しかったのだが、その怖い見た目で一人もできず、狼はいつも孤独だった。そんな中一人の少女が森に迷い込む。少女は狼を怖がらず、「友達になりましょう」と優しく微笑んだ。その優しさで孤独で寂しかった心が癒やされ、少女と仲良く遊んだ。
と、いった話であった。
「おしまい。」
そう言って本を閉じる。
子供向けの分かりやすい話であった。まぁ、題名から見て、赤ず○んちゃんのような話だと思ったのだが、少し違ったようだ。
ルークの方を見るといつの間にか寝てしまっていた。
孤独な狼に優しく微笑む少女。
この話を見て、孤独なルークを優しく包み込む乙女ゲームの中のヒロインを連想した。
今後、どのように成長するのか……
僕は眠っているルークの頭を撫でる。
乙女ゲームでは孤独すぎたせいで主人公の優しさに依存しヤンデレ化していた。
僕の力で、その孤独を少しでもいいから埋めてあげられれば…そして、ヒロインとは普通の恋愛をしてほしい
そんなことを考える。
するとコンコンと静かに誰かがノックした。
どうやらノックしたのはアンであり、様子を見に来たようだった。
「ぐっすりと眠られてますね」
寝息を立てて寝ているルークを見て、クスクスとアンが笑う。
「この屋敷にに来てからずっと、あまり眠れていなかったようなので安心しました」
「そうなのか、?」
アンの言葉に、ルークはあの日だけでなく、毎晩うなされていたのかと知り、かわいそうに思う。
「リオン様の側だから安心するのでしょうね」
にこりと微笑むアンに、
「そうなのだろうか…」と返す。
「ええ。そうですよ」
「そうか。そうだったらいいな………」
と僕は呟いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
予定よりも遅い投稿となってしまいました……
ちなみに今回登場したデュランタの花言葉は『歓迎』の他に『あなたを見守る』という言葉もあります。
本当にリオンの気持ちにぴったりな花言葉ですよね(*´˘`*)
いつも読んでくださりありがとうございます!
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