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第五話 医創流対北条忍術
四
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二人と浪人たちの距離がだんだんと縮まっていき、とうとう死の間合いまで近づいた。浪人たちの刃に向けて政次郎は脇構え、綱氏は正眼に刀を構えている。
「殺ってしまえ!」
相手の頭らしき男が叫ぶと、それに押されて一人が政次郎目掛けて袈裟懸けに打ち落としてきた。政次郎はそれを義光で受けると、返す刀で敵の頭を少し裂く。続く二人目は幹竹割りに振るってきた刀を返して胴を払った。
綱氏はというと、彼も同じく二人ほどを倒していた。
苦しむ仲間を見て刀を捨てて逃げていく者や、我先にと一心不乱に逃げるものが多数出て、残るは頭とその側近だけとなった。
二人は自ら近づいてその側近を気絶させると、頭は尻餅をついて命乞いを始めた。
「やめてくれ、命だけは」
と喚く頭に向かって二人は刀を突きつけた。
「お主ら、誰の手の者だ。」
綱氏が睨み付けた。首には刀がピタリと付いている。
「我らが主は、堀田…」
そこまで言うと、頭は息途絶えた。頭の脇腹には、矢が深々と突き刺さっていた。
二人が矢の出てきた方向を確認すると、林の木々が少し揺れた。追いかけようとする綱氏を手で制すと、改めて二人は握手をした。
二人が廃寺から出ようとしたときだった。噂を聞き付けたのかでやって来た奉行所の者達と鉢合わせになってしまった。
彼等は寺の様子を確認すると、迷わずに二人を拘束し、北町奉行所の牢獄へと投獄した。
「殺ってしまえ!」
相手の頭らしき男が叫ぶと、それに押されて一人が政次郎目掛けて袈裟懸けに打ち落としてきた。政次郎はそれを義光で受けると、返す刀で敵の頭を少し裂く。続く二人目は幹竹割りに振るってきた刀を返して胴を払った。
綱氏はというと、彼も同じく二人ほどを倒していた。
苦しむ仲間を見て刀を捨てて逃げていく者や、我先にと一心不乱に逃げるものが多数出て、残るは頭とその側近だけとなった。
二人は自ら近づいてその側近を気絶させると、頭は尻餅をついて命乞いを始めた。
「やめてくれ、命だけは」
と喚く頭に向かって二人は刀を突きつけた。
「お主ら、誰の手の者だ。」
綱氏が睨み付けた。首には刀がピタリと付いている。
「我らが主は、堀田…」
そこまで言うと、頭は息途絶えた。頭の脇腹には、矢が深々と突き刺さっていた。
二人が矢の出てきた方向を確認すると、林の木々が少し揺れた。追いかけようとする綱氏を手で制すと、改めて二人は握手をした。
二人が廃寺から出ようとしたときだった。噂を聞き付けたのかでやって来た奉行所の者達と鉢合わせになってしまった。
彼等は寺の様子を確認すると、迷わずに二人を拘束し、北町奉行所の牢獄へと投獄した。
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