1 / 1
私のシンデレラ
しおりを挟む若い夫婦の間に、子が誕生しました。
本当に可愛らしい子で、外に散歩に連れて行くと、誰もが振り返る可愛らしさでした。
お父さんは、家族を愛していました。とても大切に思っていましたが、
妻が病気で、亡くなってしまいました。
お父さんは、貿易関係の仕事をしていたので、一ヶ月以上家を開けてしまうことも、良くあります。
子供は、もう十六歳になっていましたが、広い家にひとりでいるのは寂しかろうと思い、後妻をもらうことにしました。
子供は、そのことに対しては、賛成でもないけど、反対している訳でもないと言っていました。
そして、後妻に来た女性は、見た目からしてもキツイ性格をしているような顔立ちをしていました。
そして、再婚同士ということで、その後妻には18歳と20歳の娘がいました。
娘たちも、母親に似てキツイ性格をしていました。
そんなことは、どうでもいいと思っている子供は、ちょっとからかってやろうと思い、実母が若いときに着ていた美しいドレスを着て三人に挨拶をしました。
三人は、驚きました。美しいドレスに美しい宝石をつけた、今まで見たこともない程の美貌の娘が挨拶をして来たのです。
継母の娘たちは、最初は驚いたものの、
「あれは、着ているドレスと身に付けている宝石が美しく見せているのよ」
「そうよ。私たち姉妹の方が綺麗に決まっているわ」
こそこそはなしていました。
お父さんは、少し困った表情をしていました。
「この子は、本当にイタズラ好きで、、、」
「あなた、わたくしにお任せください。わたくしがレディーの振る舞い方を教育いたしますわ」
「イヤ、そういうことではないんだ、誤解しないでくれ」
「分かっていますわ」
「仲良くしてくれればいいことなんだよ」
父親は、若干不安だったが、まる三ヶ月帰れない仕事に行ってしまいました。
「あーっ、親父今度は三ヶ月間帰れない仕事かぁ」
「まあ、なんて言葉使い、その上その態度。なんて下品なのかしら」
娘も、
「あなた、見た目だけ良くて、中身は猿じゃないの」
バカにしてきました。
「あんたたちよりまともな人間だよ」
「なんてことを」
「いいでしょう、あなたの教育は、今から始めます。先ずこれに着替えなさい」
茶色く変色した古着を渡してきました。
子は、ぷぷっと笑うと
「まあ、いいですけどね」
継母は
「あなたの名前を聞いてなかったわ」
「マリン」
また、笑っている。
「まあ、いいでしょう。あなたは、これからマリンじゃなくて、シンデレラと呼びます」
(つまり、灰かぶりの女の子と、いう訳か)
シンデレラは、茶色い継ぎはぎのある衣装に着替えると、
「えっ、なんか違う」
シンデレラの美貌は、粗末な服でも、見事に着こなしてしまって、質素には見えないのです。
「いいわ、これからあなたの部屋は屋根裏部屋を使いなさい。呼ばれたら直ぐに来ること、わかりましたね」
継母や姉たちは、シンデレラをイビる算段をします。
計画を練っても、さらりと対応をしてしまうので、継母たちの方が苛立っています。
そんなときに、この国の王の息子、つまり王子さまがお妃さまを決めるための舞踏会を開くニュースが飛んで来ました。
継母の娘たちは、自分が選ばれるべきだと言っています、
そして、邪魔なのは、シンデレラ。
継母たち親子は、いろいろな手でシンデレラを舞踏会へ行かさない企みをしています。
「こうなったら、魔女を呼んで、魔法の力でなんとかしてもらいましょう」
「そうよ。それしかないわ」
娘たちは、黒魔術で、魔女を呼び出すと、あれこれしてほしいことを依頼しました。
魔女は、魔法で、カボチャを馬車に、ネズミを馬に、普段着のドレスは、パーティー用に、娘たちはおおはしゃぎです。
娘が、王子さまに選らはれれば、お城で贅沢な暮らしが待っている。
継母も娘二人も夢心地です。
シンデレラを家に残しパーティーに出掛けました。
そして、シンデレラは、
「王子さまを誘惑しちゃおかな」
パーティー用の衣装に着替えると、馬にまたがってお城へ向かいました。
娘たちの衣装がずば抜けて豪華なこともあり、目だってはいました。
「王子さま、素敵」
「早く、私をダンスに誘って」
熱い視線が王子さまに集中していました。
王子さまは、女性たちを見渡すと、ため息をつきました。
「父上、この中に私の妃がいるとおもいますか?」
「国中の娘たちが来ているのだぞ」
そのとき、美しい金髪に美しい蒼い瞳の少年が入って来ました。
その美しさは、そこにいる全ての人間が注目するくらい、目を引きました。
王子さまは、立ち上がると
「君の名前を教えてくれないか?」
「家では、シンデレラと呼ばれています」
「灰かぶり姫?」
男装の麗人なのか?
「れっきとした男性ですよ。王子さま」
軽くウインクをしてみせた、
王子さまは、シンデレラの手を取ると、
「なんのためにここに来たのだ」
「もちろん、王子さま、貴方を誘惑するためですよ」
なにもかも、理想の女性像なのに、男♂
少し考えてから
「よし、先ずは抱けるかどうかだ」
王子さまは、シンデレラを抱きかかえるとパーティー会場をあとにしました。
その夜に、王子さまとシンデレラは結ばれました。
そうなんです。
シンデレラは、実は男性でした。
「余り、本気にならない内に身を引こう」
まだ、夜があけるまえに、城をあとにしました。
家に着くと、継母と二人の娘たちが、シンデレラを待ち受けていました。
「シンデレラ、あなた男♂だったのね」
「良くも私たちを騙したわね」
「けれど、二人の娘のうちどちらかと結婚するなら許します」
「はあ、無理だな」
シンデレラは、キッパリ断りました。
娘たちは、キーキー言ってます、
娘二人は、舞踏会の帰り道に、イライラして、カボチャの馬車など全て破壊してしまい。王子さまにも、会いに行くチャンスはなくなりました。
シンデレラは、イタズラ半分のつもりで、行動したことを後悔していました。
このまま、会わない方がいいかな?
そこへ、魔女が現れました。
「王子は、本気だよ。あんたに恋したのさ」
「名乗らなければ、合えないからね」
「私がお前にチャンスをやろう」
「オレには、魔女のあんたに払える代償などは、何もない」
「先にもらっているさ」
魔女は、ポケットから生きているネズミ二匹のしっぽを掴んで見せました。
「まさか?」
そういえば、姉ふたりの姿がみあたらない。
「あんたは、あんた自身の身の振り方を考えな」
それだけ言うと、ネズミ二匹と魔女は、消えました。
王子さまは、シンデレラの手がかりがなくて、絶望していました。
ひとりで、悩んでいると、魔女が現れました。
「お妃候補に逃げられたんだって?」
コンドは、魔女は、王子さまの前に現れました。
「ひやかしか?」
「ひゃっひゃっひゃっ、お前にチャンスをやろうとしているのさ」
「それなら帰れ」
「まっ、お聞きよ」
魔女は、右側のガラスの靴を三足出してきました。
「シンデレラの靴は、この中にある。がしかしわたしのペットの靴もここある、つまり、シンデレラの靴を選べばいいだけさ」
王子さまは
「よし、受けて立とう」
ひとつ、手に取ると、汚れがうっすらとついていて
「これは、違う」
そういうと、魔女に突っ返しました。
「当たりじゃ」
魔女は、ポケットから小さい方のネズミを取り出すと空中へ投げた。
すると、ネズミは人間に変わり下の姉の姿になりました。
「よし、次は当てる」
王子さまは、またじっくり靴を見ていると、片方の靴はsize的に大きい、シンデレラが男性であったことから、疑ってみたが、王子さまは、
「シンデレラの靴は、こっちの小さめの靴だと思う」
キッパリ言いきりましま。
魔女は、更に大声で笑うと、もう一匹のネズミをまた投げた。すると上の姉が現れた。
そして、魔女は
「お前さんの当たりだよ」
と、言うと
魔女は消え、変わりにシンデレラが現れました。
王子さまは、シンデレラを引き寄せ抱きしめると
「会いたかったんだ」
シンデレラも
「オレもです」
姉たちは、地味にお説教をされてから、スゴスゴと帰っていきました。
「何故、オレの靴が解ったんですか?」
「簡単さ、君に相応しい細工のある美しい靴だったからさ」
そして、ふたりは結婚をしました。
仲良く暮らしたとさ。
<おわり>
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
春を拒む【完結】
璃々丸
BL
日本有数の財閥三男でΩの北條院環(ほうじょういん たまき)の目の前には見るからに可憐で儚げなΩの女子大生、桜雛子(さくら ひなこ)が座っていた。
「ケイト君を解放してあげてください!」
大きなおめめをうるうるさせながらそう訴えかけてきた。
ケイト君────諏訪恵都(すわ けいと)は環の婚約者であるαだった。
環とはひとまわり歳の差がある。この女はそんな環の負い目を突いてきたつもりだろうが、『こちとらお前等より人生経験それなりに積んどんねん────!』
そう簡単に譲って堪るか、と大人げない反撃を開始するのであった。
オメガバな設定ですが設定は緩めで独自設定があります、ご注意。
不定期更新になります。
愛などもう求めない
一寸光陰
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる