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第1章 本章
第19話 いざ、異世界へ・後編
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チャップさんに、訓練場まで案内される事となった。
途中、訓練用の防具の着用を勧められ、控室で着替えてから訓練場に向かうと、数人の兵士の恰好をした人と、森繁さんがいた。兵士の方は付き添いの護衛かな? 森繁さんも、訓練用の防具を付けている。チャップさんは案内が終わると退場していった。
「お、来た来た。中島君」
「本日はよろしくお願いします」
どんなことでも先ずは礼から始まる。森繁さんが説明を始めた。と、ここではお師匠様と呼ばないといけないらしい。
「先ずは、棒術を用いての、近接格闘訓練から始めます。基礎的な事ですが、攻撃の攻め、守りを感覚で学んで貰います。攻撃の型、守りの型。先ずはこれを練習していきましょう。準備運動をしてからね。」
本格的な戦闘訓練が始まった。本当に本格的だ。
私は教わった通りに訓練を続ける。無心に、体を動かし続ける。
基礎となる型の練習、休憩、練習、休憩というルーチンワークだ。
一つ一つの所作が、大事なんだと言う。
気づけば結構な時間が立っていたらしい。
今日の訓練の最後は、森繁さ…否、お師匠様自身の手ほどきによる、攻防訓練だ。
お師匠様が攻め、私が受けを行う。教わった型を反射的にこなせるか、実戦形式となる。
結果、半分は受けに成功し、半分は防御に失敗してしまった。
「お疲れさまです。師匠」
「お疲れさま。中島君。初めての経験だったかもしれないけど、これがきっと中島君の“気づき”なるはず。続きはまた明日ね」
これにて本日の訓練はお終い。防具越しでも意外と打ち付けられたところに痛みを感じる。
はて、そういえば怪我でない場合でも治癒のカルマは発動してくれるのだろうか。
あ、治った。
そういえば、今までは怪我をしてからカルマを発動していた……。
もしかして、先に治癒のカルマを発動しておけば痛みを感じることなく損傷を回復できるのかも。
次、試してみよう。
そうか、これが新しい“気づき”か。
戦う事を覚えるという事は、今まで知らなかった事を学ぶ。
今まで知らなかった事を学ぶと、更に見えていなかった部分にも気づくことができる。
“初心忘れるべからず”とはよく言ったものだ。社会人として働いていた時だって、似たようなことがあったはずなのに。
客室に戻りながら考え事をしていると、チャップさんがやってきた。
「中島様。お疲れさまでございました。これをお渡しします」
「首掛け用のペンダント……?」
「この世界、この国の言語を理解、話せるようになる魔道具でございます。」
「そんなものがあるんですね。チャップさんは日本語を話せるのもこの魔道具のおかげですか?」
「いえ、私は学習によって話せるようになっておりますが、城におります一部の者を除いて、ほとんどの人間は異世界の言語を話せないのでございます」
(※チャップさん視点だと中島の世界のほうが異世界となる)
「あ、なるほど。そうだったんですね。分かりました。ありがたくお借りいたします」
「どうぞお使いくださいませ。それと、城の外。街に出る際は声をおかけください。その魔道具があれば、私以外の城の者とも話すことができます故。もし、お出かけになる際は日が暮れる前にはお戻りくださいませ」
「分かりました。とりあえず部屋で一休みして考えたいと思います」
自室に戻ってきた私は、これから何をするべきか、考える事にした。
とりあえず……。行ってみるか。明日も鍛錬はあるから、遅くまではかからないように…。
私は、身支度を整えて部屋の外にいる人に声をかけた。
おっと、ペンダントペンダント……。
「すみません。街に出てみたいのですが。よろしいですか?」
「畏まりました。付き添いの者をお呼びいたしますので、お待ちください」
おお、言葉が通じた。これは便利だ。無くさないようにしないと……。
少し待っていると、付き添いの人が来た。おや、女性の兵士の方だ。軽装な恰好をしている。
「中島様ですね。お待たせしました。リンと申します」
「ああ。よろしくお願いします。分からない事ばかりなので」
「心得ております。もう出発されますか? そんなに畏まらなくても大丈夫ですよ」
「あ、分かりました。ゴホン……。そうしようと思うのでお願いできるかな?」
「では、こちらについてきてください。移動に関しては、乗り物などもございますが」
「いや、徒歩で歩いてみたい」
「畏まりました。それと、中島様。その言語が話せるペンダントは、貴重品なので、街中では首元が見えないようにしておいてください。トラブルの元ですので」
「そ、そうなのか…。了解です」
リンに案内されるまま城の中を歩いて行く。そもそもお城の中でさえ広大で、一人だと迷いそうだ。
リンの先導について行き、この国の事や、街についても説明を受けながら移動していたところで、お城の正門が見えてきた。正門を潜り、街のほうまで歩いて移動を続ける。これだけでも結構な距離を歩いている。
商店街、宿屋、町役場や、冒険者ギルド。様々な場所を教えて貰った。
今日は地理を覚えるのが主となるため、建物の利用などは後日に……。
街の広場までやってくると、人だかりが出来ていた。
おや? 何かのお祭りかな? リンに聞いてみた。
「あれは…。何かの売買イベントですね。よくある事です。人だかりが多いので、迂回してお城まで戻りましょう。もうすぐ日が暮れます」
「分かった。再びお城まで案内頼むよ」
「心得ております」
こうして、初日は何事もなく無事にお城まで戻ってきた私は、明日に備えて休むことにした。
途中、訓練用の防具の着用を勧められ、控室で着替えてから訓練場に向かうと、数人の兵士の恰好をした人と、森繁さんがいた。兵士の方は付き添いの護衛かな? 森繁さんも、訓練用の防具を付けている。チャップさんは案内が終わると退場していった。
「お、来た来た。中島君」
「本日はよろしくお願いします」
どんなことでも先ずは礼から始まる。森繁さんが説明を始めた。と、ここではお師匠様と呼ばないといけないらしい。
「先ずは、棒術を用いての、近接格闘訓練から始めます。基礎的な事ですが、攻撃の攻め、守りを感覚で学んで貰います。攻撃の型、守りの型。先ずはこれを練習していきましょう。準備運動をしてからね。」
本格的な戦闘訓練が始まった。本当に本格的だ。
私は教わった通りに訓練を続ける。無心に、体を動かし続ける。
基礎となる型の練習、休憩、練習、休憩というルーチンワークだ。
一つ一つの所作が、大事なんだと言う。
気づけば結構な時間が立っていたらしい。
今日の訓練の最後は、森繁さ…否、お師匠様自身の手ほどきによる、攻防訓練だ。
お師匠様が攻め、私が受けを行う。教わった型を反射的にこなせるか、実戦形式となる。
結果、半分は受けに成功し、半分は防御に失敗してしまった。
「お疲れさまです。師匠」
「お疲れさま。中島君。初めての経験だったかもしれないけど、これがきっと中島君の“気づき”なるはず。続きはまた明日ね」
これにて本日の訓練はお終い。防具越しでも意外と打ち付けられたところに痛みを感じる。
はて、そういえば怪我でない場合でも治癒のカルマは発動してくれるのだろうか。
あ、治った。
そういえば、今までは怪我をしてからカルマを発動していた……。
もしかして、先に治癒のカルマを発動しておけば痛みを感じることなく損傷を回復できるのかも。
次、試してみよう。
そうか、これが新しい“気づき”か。
戦う事を覚えるという事は、今まで知らなかった事を学ぶ。
今まで知らなかった事を学ぶと、更に見えていなかった部分にも気づくことができる。
“初心忘れるべからず”とはよく言ったものだ。社会人として働いていた時だって、似たようなことがあったはずなのに。
客室に戻りながら考え事をしていると、チャップさんがやってきた。
「中島様。お疲れさまでございました。これをお渡しします」
「首掛け用のペンダント……?」
「この世界、この国の言語を理解、話せるようになる魔道具でございます。」
「そんなものがあるんですね。チャップさんは日本語を話せるのもこの魔道具のおかげですか?」
「いえ、私は学習によって話せるようになっておりますが、城におります一部の者を除いて、ほとんどの人間は異世界の言語を話せないのでございます」
(※チャップさん視点だと中島の世界のほうが異世界となる)
「あ、なるほど。そうだったんですね。分かりました。ありがたくお借りいたします」
「どうぞお使いくださいませ。それと、城の外。街に出る際は声をおかけください。その魔道具があれば、私以外の城の者とも話すことができます故。もし、お出かけになる際は日が暮れる前にはお戻りくださいませ」
「分かりました。とりあえず部屋で一休みして考えたいと思います」
自室に戻ってきた私は、これから何をするべきか、考える事にした。
とりあえず……。行ってみるか。明日も鍛錬はあるから、遅くまではかからないように…。
私は、身支度を整えて部屋の外にいる人に声をかけた。
おっと、ペンダントペンダント……。
「すみません。街に出てみたいのですが。よろしいですか?」
「畏まりました。付き添いの者をお呼びいたしますので、お待ちください」
おお、言葉が通じた。これは便利だ。無くさないようにしないと……。
少し待っていると、付き添いの人が来た。おや、女性の兵士の方だ。軽装な恰好をしている。
「中島様ですね。お待たせしました。リンと申します」
「ああ。よろしくお願いします。分からない事ばかりなので」
「心得ております。もう出発されますか? そんなに畏まらなくても大丈夫ですよ」
「あ、分かりました。ゴホン……。そうしようと思うのでお願いできるかな?」
「では、こちらについてきてください。移動に関しては、乗り物などもございますが」
「いや、徒歩で歩いてみたい」
「畏まりました。それと、中島様。その言語が話せるペンダントは、貴重品なので、街中では首元が見えないようにしておいてください。トラブルの元ですので」
「そ、そうなのか…。了解です」
リンに案内されるまま城の中を歩いて行く。そもそもお城の中でさえ広大で、一人だと迷いそうだ。
リンの先導について行き、この国の事や、街についても説明を受けながら移動していたところで、お城の正門が見えてきた。正門を潜り、街のほうまで歩いて移動を続ける。これだけでも結構な距離を歩いている。
商店街、宿屋、町役場や、冒険者ギルド。様々な場所を教えて貰った。
今日は地理を覚えるのが主となるため、建物の利用などは後日に……。
街の広場までやってくると、人だかりが出来ていた。
おや? 何かのお祭りかな? リンに聞いてみた。
「あれは…。何かの売買イベントですね。よくある事です。人だかりが多いので、迂回してお城まで戻りましょう。もうすぐ日が暮れます」
「分かった。再びお城まで案内頼むよ」
「心得ております」
こうして、初日は何事もなく無事にお城まで戻ってきた私は、明日に備えて休むことにした。
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