【完結】「んじゃ、好きにさせてもらおうか」〜転生したら、「魔王」の愛玩動物になった話

天白

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ペットじゃねえよ 7

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「あまりに痛むようなら回復魔法をかけるけれど、お前は少しくらい痛みが伴う方が燃えるだろうからと弱めておいた。どうだ?」

「ふざけん……ああうっ!?」

「いい声」

 悪趣味な男だ。こいつは俺の悲鳴が好きらしい。

 中身は三十路目前のおっさんだったからな。少年愛とやらに全く興味がないが、今の俺はそんなに美少年か? じゃなきゃ、こんなに遊ばないだろう。

 何にせよ、共感はできない。指を挿入させるだけでなく、反対の手で反り勃ち始めた俺の肉棒を宣言なく扱くこいつには。

「んっ、んっ」と、小さく呻く俺は両手を解放されたというのに、全く抵抗できずにいる。媚薬とやらが効いているからか、今までにない感覚が俺の身体を襲い始めたからだ。

 頭に靄がかかったようで、まともに働かない。もともと、大して詰まってない脳ミソだけど、抵抗だけは貫いていたのに。

 触れられている箇所に熱が上がり、身体が疼いて仕方がなくなる。言いたくもない言葉を口走りそうで怖い。

 シーツを強く握ると、「魔王」は耳元で囁いた。

「エイシ。どこが気持ちいい? 素直に言えば、好きなだけお前の望むようにしてやるよ」

「うっ……だれ、が……言う……ひうっ!」

 僅かに残る反抗も虚しく、込み上げる射精感は俺にまともな言葉を紡がせない。

 中に埋められた指も、ある一点を擦り当てると執拗にそこばかりを責めてくる。普段以上に感じやすくなっている身体は、ベッドの上で芋虫のように這いずり回った。

「ばかっ……そこ、んっ……やめっ……んあぁっ!」

「エイシ。可愛い」

「あぁんっ!」

 カリッと耳朶を噛まれると、それが引き金となった俺はこいつの手の中で射精した。男の中で、一番堪らない瞬間がこれだ。前世でも、今でも、この一回を迎えれば、しばらくの処理は要らなかった。

 それがどうして、俺は腰を振っている?

「はあっ……はあっ……ん、足りな……」

 何かを口走りそうになったところを、俺は自分の手で抑え込んだ。

 駄目だ、それは。奴隷でも社畜でも、男としての尊厳は貫いてきただろう? 目の前にある甘い蜜を飲んだら最後だ。今後、俺はこいつを拒めなくなる。

 駄目だ。耐えろ! 止まらない性欲を、必死でやり過ごそうとして身を屈める。しかし下ではまだ、「魔王」が俺の勃起し続ける肉棒を掴んで離さない。

 ああ、見るな。その暗い海の色、「あいつ」と同じ瞳の色なんだよ……!

「エイシ、どうして欲しい?」

 あれだけ乾いていたのに、これも魔法の力か? すっかり潤った喉から溢れ出たのは、聞くに耐えない甘え声だった。

「はあっ……はあ……ん……も、からだっ……疼くっ……の……お願いっ……も、挿れてぇ……!」

「堪らないな……俺の可愛いペット」

 ペットじゃねえよ。

 ぐちゃぐちゃに掻き回される頭の中で、俺はこいつと、俺自身に唾を吐いた。

 ああ、くそっ……。男に抱かれるなんざ、一生ないと思っていたのに。それも常人の遥か上のサイズの肉棒で。

 元は狭い「中」を指の何倍もの質量でこじ開けられ、激しく擦られ、悲鳴に近い声であえぐ様は、さぞ愉快で滑稽だろう。それが痛みによるものか、快感によるものか、いずれにしても涎を垂らしまくって「もっと」、「もっと」と繰り返す様は無様なことこの上ない。

「んんっ……そこっ、ああんっ……! いいっ! 気持ち、いいっ……!」

「エイシ……!」

 あれだけ反抗的な態度をとり続けていたというのに、理性すら失って快楽に溺れ、自ら腰を振る俺はきっとおもしろいんだろうな。「魔王」が俺の中でその欲を吐き出すと同時に、俺も果ててベッドへと崩れ落ちた。

 はあ……。どうせ抱かれるんなら、こんな絶世イケメンじゃなくて、そこそこイケメンだったお前が良かったよ。



 神木……
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