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初夜です
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「断固拒否します」
……。
だめもとで言ってみたけど、拒否しないで旦那さま。
断言しないで旦那さま。
「……ふっ、……ぅっく……」
もう、ちょっと本当にやばいんですけど。
いろんな意味でやばいです!
「ぃ、や……んっ……っ」
「このままだと、きついでしょう?」
労わるような優しい台詞で、嘲笑を含ませるその口調にどこか矛盾を感じつつも、力で全く敵わない僕はされるがままだった。
海さんは一旦、下着の中から手を離すと、やっぱり慣れた手つきで僕のデニムの前を開いてから下着を少しだけ下ろし、勃ち上がりつつある僕のアレを外気に触れさせた。
「綺麗な色ですね」
皆こういう色なんじゃないの?
同性でもそこを細見されるのは、さすがに抵抗がある。
解放されていた僕の手は条件反射で股間を隠そうとした。が、またもや僕は封じられてしまう。しかも、今度は両手を海さんの片手で封じられてしまった。
そして再び、海さんは僕に触れてくる。
海さんの僕を触る手はゆるゆると優しかった。でも、優しすぎて、すごくもどかしい気持ちにさせるんだ。
いや、これは優しいんじゃない。
とても意地悪なやり方だ。
「ぁ……、っ……も……やっ」
だんだんと登り詰める僕の男としての欲を、膨らませるように刺激してくるくせに、それを決して解放させまいと、根元をきゅっと抑えられる。
「……はぁっ、……んっ」
きゅっと口を噤んで見上げると、海さんは涼しげな表情で僕を見下ろしている。
視線が重なると、フッと意地悪に笑って再び顔を近づける。
「ん……っ、……んぁ……ふ……」
濃厚なキス。
相変わらず手は厭らしく器用に僕を触ってくるくせに、舌のほうもこんなにえっちに動かせるってどういうこと?
そしてそんな器用なことがこの僕にやれると思って?
海さん。気づいて。
もう僕の脳の中、とろんとろんなんだよ?
「……ぁ、んんっ……」
へるぷみー!
「……ぁっ、あぅっ……んっ」
だめだ。
本当に、なにも考えられなくなってきてる。
もうさっきから海さんは僕の勃ってるあそこの先端を擽りながら、上下に動かすのをやめないんだから。
それだけでもうなんかいろいろとだめなのに。
べろちゅー長いんだよ~。
身体は熱い。口の中ふやける。心臓はドクドク鳴ってる~。
「……んっ、……んんっっ」
もう、なんかやだ。早く僕を解放して欲しい。もうこれ以上変な声出すの嫌なんだよ。
それに。
「……ぁっ、んんぁっ……やぁっ……」
これ以上気持ちよくなったら、負な気がする!
「……ふっ、んん……」
もう、こんな気持ちにさせる海さんに、なんだか無性に腹が立ってきた!
「んんっ……、っっ……!!」
そしてビクン! と、体が跳ねたぁ!?
「はぁっ……はっ、……はぁ……」
あ。なんでだろ。怒ってるはずなのに、涙滲んできた。
「ふぅん。まったくの初めて、というわけではないんですね」
ツ……、と引く銀色の糸が、やらしい色に染まって海さんの唇で煌いた。それがどこにつたっているのか、それは見なくてもわかる自分に、さらなる羞恥が込み上げてくる。
運動したわけじゃなく、ただベッドに寝っころがってるだけなのにこんなにも息が弾む自分の下肢がどんな状況になっているのか。
できれば見たくない。
「はぁ……はぁ……」
それから、だ。
クスリと笑う海さんの顔を、ものすごく睨んでやりたい気持ちでいっぱいなのに、それが全然できないってのは一体全体どういうことなのか。
というか。
こんなに僕をぐったぐたにして、海さんはこれから先のことをやれるのか?
いや、できればもう風呂に入って寝たいんですけどね!!
こんにゃろうって心の中で悪態をつきながら、どうにかこうにか呼吸を整える僕に対し、海さんはしばし黙って眺めていた。その表情はどんな顔だったか、すっかり涙で潤んでる僕にはわかんなかったけど。
でも、おそらくあの意地悪そうな顔だろうって勝手に断定してた。
その海さん。
今度はジャケットの下に着ている僕のシャツをスルスルと胸の上まで捲し上げた。
なに? 今度はいったい何さ?
すっかり投げやり気分になってしまった僕。寝たまんま、されるがまんまの状態で、全く抵抗しなかった。
もうなんか……どうでもいいや、って。
スッ、と目を瞑って、僕は海さんの行為を、諦めたように受け入れようとした。
そのときだった。
「眼鏡、邪魔ですね」
「えっ?」
海さんが何を言ったのか。それをはっきりと理解したのは彼が実行に移ったときだった。
「……なっ」
すっかり抵抗をやめていた僕を見て判断したんだろう。海さんは僕を拘束していたほうの手を離し、解放してから僕の眼鏡を取り去った。
同時に。
僕の目の前が、真っ暗になった。
「さわんじゃねー!!!!!」
――――――――…
……。
だめもとで言ってみたけど、拒否しないで旦那さま。
断言しないで旦那さま。
「……ふっ、……ぅっく……」
もう、ちょっと本当にやばいんですけど。
いろんな意味でやばいです!
「ぃ、や……んっ……っ」
「このままだと、きついでしょう?」
労わるような優しい台詞で、嘲笑を含ませるその口調にどこか矛盾を感じつつも、力で全く敵わない僕はされるがままだった。
海さんは一旦、下着の中から手を離すと、やっぱり慣れた手つきで僕のデニムの前を開いてから下着を少しだけ下ろし、勃ち上がりつつある僕のアレを外気に触れさせた。
「綺麗な色ですね」
皆こういう色なんじゃないの?
同性でもそこを細見されるのは、さすがに抵抗がある。
解放されていた僕の手は条件反射で股間を隠そうとした。が、またもや僕は封じられてしまう。しかも、今度は両手を海さんの片手で封じられてしまった。
そして再び、海さんは僕に触れてくる。
海さんの僕を触る手はゆるゆると優しかった。でも、優しすぎて、すごくもどかしい気持ちにさせるんだ。
いや、これは優しいんじゃない。
とても意地悪なやり方だ。
「ぁ……、っ……も……やっ」
だんだんと登り詰める僕の男としての欲を、膨らませるように刺激してくるくせに、それを決して解放させまいと、根元をきゅっと抑えられる。
「……はぁっ、……んっ」
きゅっと口を噤んで見上げると、海さんは涼しげな表情で僕を見下ろしている。
視線が重なると、フッと意地悪に笑って再び顔を近づける。
「ん……っ、……んぁ……ふ……」
濃厚なキス。
相変わらず手は厭らしく器用に僕を触ってくるくせに、舌のほうもこんなにえっちに動かせるってどういうこと?
そしてそんな器用なことがこの僕にやれると思って?
海さん。気づいて。
もう僕の脳の中、とろんとろんなんだよ?
「……ぁ、んんっ……」
へるぷみー!
「……ぁっ、あぅっ……んっ」
だめだ。
本当に、なにも考えられなくなってきてる。
もうさっきから海さんは僕の勃ってるあそこの先端を擽りながら、上下に動かすのをやめないんだから。
それだけでもうなんかいろいろとだめなのに。
べろちゅー長いんだよ~。
身体は熱い。口の中ふやける。心臓はドクドク鳴ってる~。
「……んっ、……んんっっ」
もう、なんかやだ。早く僕を解放して欲しい。もうこれ以上変な声出すの嫌なんだよ。
それに。
「……ぁっ、んんぁっ……やぁっ……」
これ以上気持ちよくなったら、負な気がする!
「……ふっ、んん……」
もう、こんな気持ちにさせる海さんに、なんだか無性に腹が立ってきた!
「んんっ……、っっ……!!」
そしてビクン! と、体が跳ねたぁ!?
「はぁっ……はっ、……はぁ……」
あ。なんでだろ。怒ってるはずなのに、涙滲んできた。
「ふぅん。まったくの初めて、というわけではないんですね」
ツ……、と引く銀色の糸が、やらしい色に染まって海さんの唇で煌いた。それがどこにつたっているのか、それは見なくてもわかる自分に、さらなる羞恥が込み上げてくる。
運動したわけじゃなく、ただベッドに寝っころがってるだけなのにこんなにも息が弾む自分の下肢がどんな状況になっているのか。
できれば見たくない。
「はぁ……はぁ……」
それから、だ。
クスリと笑う海さんの顔を、ものすごく睨んでやりたい気持ちでいっぱいなのに、それが全然できないってのは一体全体どういうことなのか。
というか。
こんなに僕をぐったぐたにして、海さんはこれから先のことをやれるのか?
いや、できればもう風呂に入って寝たいんですけどね!!
こんにゃろうって心の中で悪態をつきながら、どうにかこうにか呼吸を整える僕に対し、海さんはしばし黙って眺めていた。その表情はどんな顔だったか、すっかり涙で潤んでる僕にはわかんなかったけど。
でも、おそらくあの意地悪そうな顔だろうって勝手に断定してた。
その海さん。
今度はジャケットの下に着ている僕のシャツをスルスルと胸の上まで捲し上げた。
なに? 今度はいったい何さ?
すっかり投げやり気分になってしまった僕。寝たまんま、されるがまんまの状態で、全く抵抗しなかった。
もうなんか……どうでもいいや、って。
スッ、と目を瞑って、僕は海さんの行為を、諦めたように受け入れようとした。
そのときだった。
「眼鏡、邪魔ですね」
「えっ?」
海さんが何を言ったのか。それをはっきりと理解したのは彼が実行に移ったときだった。
「……なっ」
すっかり抵抗をやめていた僕を見て判断したんだろう。海さんは僕を拘束していたほうの手を離し、解放してから僕の眼鏡を取り去った。
同時に。
僕の目の前が、真っ暗になった。
「さわんじゃねー!!!!!」
――――――――…
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